中国政府「小保方さんは右翼!論文は中国人研究者(だと思う)の盗用だ!謝罪しろ!」
ネット上では擁護論が広まっているSTAP細胞の小保方晴子さんだが、ここで以外なところから小保方さん批判の声が上がった。中国政府が「謝罪を要求するアル!」と言い出したのだ。ちょっと驚きですね。
中国政府の機関紙『人民日報』日本語版は、2014年3月20日と4月3日にSTAP細胞の小保方晴子さんについて報じ、STAP細胞を捏造と断じ、その中で以下のように述べた。
「近年右翼化する日本社会が自信を失い、「ヒーローの登場」を待ち望んでいることと関係がある。ヒーローに成り済ます人が出現してしまうのだ。」(http://j.people.com.cn/94473/8572009.html)
といい、小保方さんや佐村河内守氏がそれだというのである。えーっ、おたくの国の薄煕来さんはどうなんだろうね?あと、小保方さんが右翼とは初耳だ、と思わず突っ込みたくもなろうというものだが、その後がすごい。妙な理屈で謝罪を要求し始めるのだ!
「小保方さんの論文中でも最もポイントとなっていた実験手法に関する約900字、10行ほどの内容が、ドイツの研究者J. Guo氏らが2005年に発表した「マウス胎児性幹細胞のマルチカラー核型分析」の論文の一部とほぼ一致している点だ。(中略)
J. Guo氏らの原文はここをクリックすれば見ることができる。名前からして彼はおそらく華人だろう。08年以降、J. Guo氏は中国人の同僚らと数々の論文を発表してきた。今回、論文がコピーされたことを、J. Guo氏が知っているかは定かでない。中国国内で、関連の報道はまだない。しかし、小保方さんらの研究の結論が正確であるかは別として、コピーは科学界で最もモラルに反する行為であるため、科学者である小保方さんは、少なくともJ. Guo氏に謝罪すべきではないだろうか。(編集KN)」
なんだかフシギな主張である。「中国人ぽい苗字の人」が発表した論文の部分引用(しかも10行)が「盗用」で、「コピーは科学界で最もモラルに反する行為であるため、科学者である小保方さんは、J. Guo氏に謝罪すべき」というのである!(なお、引用は原文ママ。J. Guo氏の論文へのリンクは元々切れていた…)
科学論文の引用については、既報の中部大学の武田邦彦教授の論考(http://getnews.jp/archives/543108)にもあるが、「公知」として認められているものであるし、科学論文は著作権法の適用から除外されているので、中国の主張はほとんど言いがかりの類としか思えない。おまけに、J. Guo氏が中国人だという証拠も取材も人民日報のKN記者はしないのだろうか?「だと思う」で謝罪を要求するというのもなかなかすごい。
日本のマスコミに人民日報が出した指令?
日本のメディア関係者にこの件について話を聞いた所、「中国政府ならいつも日本に難癖をつけてくるから、やりかねない話だ。この記事も日本のマスコミにもっと小保方さんを叩け!という指令を出したものだと解することも出来るのではないか?」ということであった。第二報が出た4月3日以降に小保方さんバッシングが加熱したことを考えると、この見解も一理はありそうだ。
(画像は人民日報のページよりキャプチャー http://j.people.com.cn/94473/8572009.html)