調味料やスイーツにまで! スーパーに並ぶ個性派アジア・エスニック食品の台頭っぷり

  by 中山秀明  Tags :  

フードアナリストでもある筆者のフィールドワークのひとつが、新商品の売り場ウォッチング。2026年の春夏期で見えたことが、アジア・エスニック系フードが豊作なことです。このトレンドを、実食レビューとともに解説します。

今期はお茶以外のアジア・エスニック系の新作がアツい

以前からアジア・エスニック系フードはちらほら出てきているのですが、今期は数が多いうえに個性派が目立つんですよね。で、近年の代表的な傾向は『ゴンチャ』の影響か、フレーバーティーが中心だった印象です。

たとえば、『サントリー烏龍茶 好烏龍(ハオウーロン) マンゴー&マンダリンティーエード』。また、ポンパドール『コ-ルドブリュー』シリーズにも、南国を思わせるフレーバーがあります。

そもそもこれらはフレーバーティーのトレンドともリンクするのですが、今期はお茶以外のアジア・エスニック系の新作が豊富なんですね。それぞれピックアップしていきましょう。

ロッテ『アジアに恋して』

まずは、ロッテのアイスカテゴリーにおいて10年ぶりとなる完全新ブランド『アジアに恋して』。ここまでガッツリと、アジアテイストにフォーカスしたシリーズのアイスはなかったのではないでしょうか。フレーバーは4種類あって、そのうち2種類が期間限定です。

通年商品から、『アジアに恋して 黒糖烏龍ミルクティー』を実食。黒糖ソースだけであれば『桔梗信玄餅アイス』的でもありますが、烏龍茶味のアイスがオリエンタルな表情を演出していて、気分は山梨ではなく完全に台湾です。

▲マーブル感も絶妙。味わいの全体バランスが計算されててウマい!

ケンコーマヨネーズ『世界を旅するドレッシング』

次はケンコーマヨネーズ『世界を旅するドレッシング』シリーズの『チポトレ~スモーキーホットチリ~』。同シリーズは松屋『世界紀行シリーズ』や、キリン『世界のKitchenから』のように極めてユニークな味の、ドレッシングであることがポイント。ちなみに『世界のソース』というシリーズでは、より幅広い商品群を展開しています。

▲こちらがメキシコ式『チポトレ~スモーキーホットチリ~』。シリーズにはドイツ式『シルタースタイル~シルキーオニオン~』も

味の決め手は、メキシコの伝統的な燻製唐辛子『チポトレ』の風味。その他の多彩なスパイスによって複雑な味わいに仕上がっていますが、ベースはサウザンアイランドやコブドレ的な酸味コクうま系。そこに、BBQソースやタバスコに通じるスパイシーさが加わって、まろやかさもあるので辛さはやさしく、おいしいです。

理研ビタミン『リケンのノンオイル かけちゃえエスニック』

リケンで近年話題になったドレッシングといえば『インドカレー屋さんの謎ドレッシング』ですが、今期のユニークな新作が『リケンのノンオイル かけちゃえエスニック』。ナンプラーやレモングラスなどが効いていて、かけるだけでベトナム~タイ系の東南アジアンな味付けに仕上げられます。

独特のうまみや甘酸っぱさはありますが、辛さは抑えられているので刺激はやさしくフレンドリー。ノンオイルでヘルシーな一方、とろみがあるので生野菜などに絡みやすいのもナイスです。

たらみ『たらみ Dessert』

ゼリー大手のたらみは2025年、トレンドデザートに着目した『たらみ Dessert』をスタート。第1弾は台湾の『楊枝甘露(よんじーがむろ)ゼリー』と『桃香果茶(とうこうかちゃ)ゼリー』を発売しましたが、今期新作の第2弾はインドにフォーカス。

▲『たらみ Dessert』の『マンゴーラッシーゼリー』と『りんごチャイゼリー』

どちらも、フルーツに加えてぷにぷに食感のこんにゃくタピオカなど、具材の食感も楽しめます。『りんごチャイゼリー』を食べた感想としては、チャイならではの甘やかなスパイス感がミルキーな紅茶の味にマッチ。リンゴの甘酸っぱさや、果肉のシャキシャキもイイ感じです。

日東紅茶『オリジナルマンゴーラッシーベース』

今回紹介した中で、一番驚いたのが日東紅茶の『オリジナルマンゴーラッシーベース』です。3倍希釈の濃縮リキッドで、なんと牛乳で割るだけというもの。ヨーグルト不要で作れるとは、インド人もびっくりするのではないでしょうか!

その完成度はいかに?と思って飲んでみると、味はリアルなマンゴーラッシーそのもの。適度なとろみもあって実にウマく、言われなければ牛乳と混ぜただけとはわからないはずです。時間が経つとミルクが分離して凝乳(カッテージチーズ)が出るので、レシピのカギを握るのは何かの酸でしょう。カレー好きも注目の商品ですよ。

もうすぐムシムシした梅雨と、『酷暑日』という名称決定も話題になったモーレツにアツい夏がやってきます。そんな季節によく合うアジア・エスニック系の新作フードで、今年もおいしく乗り切りましょう!

(執筆者: 中山秀明)

中山秀明

ライター、編集者、フードアナリスト。食関連の専門家として、メディアで解説することもたまにあります。グルメからのつながりで、酒、旅、調理家電、タバコなどを取材、執筆することも。