このアナウンサーの現役時代は知らないし、当時は今ほどインターネットが普及していなかったと思うので海外暮らしの人間には日本のアナウンサー事情は疎かった。ただし、アナウンサー、特に民間の女性アナウンサーの野心と世に出ようという鼻息、そして出来るだけよい男、人から羨ましがられる伴侶を見つけようと必死だったのは、今よりももっと凄かったのではないだろうかと過去の出来事でも想像はつく。
アナウンサーに採用される時点で、学歴も良し、容姿も良し、そして何より家柄と言うと大げさだけど、家系に危険人物がいないことも大事だし、それ以上にやはり恵まれた環境のお嬢さま、お坊ちゃまが採用されていくものだ。これは当時も今もなんら変わりはない。
元フジテレビアナウンサー横手(旧姓千野)志麻さんは、静岡県沼津市のホテル駐車場で1月、乗用車で男性をはねて死亡させたとして書類送検された。命を落とした男性は当時36歳であった。
元フジ女子アナの夫のおじさんは元総理大臣の福田康夫、夫も人生をスイスイと泳いできたのであろう。野心ある女性と、権力ある家系の男性との結婚でこの元フジ女子のアナは人生順風満帆だったのであろう。
それはそれで良いのである。人の人生で幸せに望みどおりに生きていくのは、本人の努力もあるし、やはりそれなりのツキの結果であるから、それをやっかむ必要はないのである。
ただ、納得がいかないことがある。それは世の中はフェアーではないのだ。
そんなことは言われなくてもわかっているけど、まったく持って世の中は不公平なのである。
このニュースを今朝読んだときに、年始に起こした交通事故による結果的に殺人なのだが、その年の年末にこうして結果を出して罰金100万円で済むのか?命を奪われた被害者のご遺族は、また被害者はあの世でどのような心境なのだろうか?死んでも死にきれないだろう。
ウィキペディアで『千野志麻』で調べてみると、『2013年6月、軽井沢の高級別荘エリアに敷地面積約1,000坪で総工費約2億円の千野志麻夫妻の別荘が完成した(土地は2011年購入。2013年本格着工)』とある。
事件が起こる前からこの土地を購入していたのだ。しかし、人の命を奪っておいて、それが故意でないのは十分わかる、しかし、100万円きりの略式命令で即日納付で今年起こった事件を今年中に終えて…. それで赦されるものなのであろうか。2011年に別荘の土地を購入していても、それを手放すくらいの被害者やご遺族の方への配慮はないものだろうか。
おそらくこの元フジ女子アナは被害者のご遺族には十分すぎるほどの誠意は見せていると思う。誠意はこの場合勿論お金である。
しかし、なんとも後味が悪い。人の命を奪っておいて100万円で解決するような理不尽さ。それは加害者の知名度、加害者の夫の家系の力によって、ここまで優遇されるのである。
ウィキペディアで2億円の別荘を今年から建設着工を始めたことを知った時、なんだか世の中これでいいのか?と思ってしまう。本当は慎ましやかに暮らすことの方が被害者とご遺族への供養になるし、月命日に墓参に行くこともまともなことだと思うけど、それより人の命を結果的に奪ってしまったのであれば、華美な暮らしは金輪際しないことこそが、加害者としてのこれからの人生の務めではないだろうか。
別荘建設費用は小分けして寄付すればよいのだ。そういうことをキチンとしていると世のためになり、辛い出来事があったとしてもそれに意味があることを知ることになる。
しかし、世の中、まぁ恵まれた人には、恵まれた采配が待っているものであり、これに関しては小市民として正直苛立っている。
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