カップ麺やコンビニグルメなどのアレンジレシピを考えたりしている、B級フード研究家のノジーマこと野島慎一郎です。
私事で恐縮ですが、今年のゴールデンウィークに初の個展「野島慎一郎のバカレシピ展」を開催する運びとなりました。
🎉✨ 地元・清瀬市で個展開催 大決定!✨🎉
『野島慎一郎のバカレシピ展』
📅2026年4月29日(水)〜5月3日(日)
📍清瀬市郷土博物館
💰入場無料🔥CAMPFIREでクラファンにも挑戦します!
👇詳細はこちら👇
https://t.co/NmUxyZX0RCこれから着々と準備を進めます
気にかけてもらえたら嬉しいです! pic.twitter.com/NzDBHxbV8b— 野島慎一郎|B級フード研究家 🍜4/29-5/3「バカレシピ展」開催! (@aochins8) December 15, 2025
その個展の開催に際し、某社にとある作品の制作を依頼したらとんでもないものができあがってきたので、ぜひここで紹介させてください。
アレンジレシピの食品サンプルを作ってみたい
個展ではこれまで考えてきたアレンジレシピの写真をパネルに印刷したものをメインで展示しようと考えていますが、せっかくだし何か目玉になるものも展示したい……。
そう考えたとき、けっこう前にネットで話題になった、どん兵衛を二郎系ラーメン風にカスタムする「どん二郎」の食品サンプルを作ったら面白いんじゃないかとひらめきました。
▲2018年に書籍化もした「どん二郎」
レストランなどの店頭に飾られている、なんとも美味しそうな食品サンプル。そんな感じで「どん二郎」の食品サンプルを作れたら、インパクトすごそうでしょ!
食品サンプルメーカー最大手! 株式会社いわさきに依頼したい!
食品サンプルといえば、SNSをやっているとしょっちゅう目に入ってくるのが株式会社いわさきさん。食品サンプルメーカー業界のパイオニアであり最大手です。
いわさきさんは本物にしか見えないほど精巧な食品サンプルや、奇抜なアイデアで作られた食品サンプルなど、さまざまな作品をSNSで投稿。それが話題になり、拡散されることも多いので、タイムラインに流れてきたことがあるという方はきっと多いはず。
例えば、この二郎系ラーメンの写真も食品サンプル。背景なども作り込んでいるので、どこから見ても本物としか思えません。
いわさきさん、店で自分が食べかけのラーメン、写真撮って載せるのは、それはあかんやん。。。 pic.twitter.com/xvXu98DuE5
— 株式会社いわさき_食品サンプル (@IWASAKI_SAMPLE) June 28, 2022
この新鮮そうな海鮮丼だって食品サンプル。新鮮どころか実際にはまったく食べられません。すごすぎる。もはや本物より美味しそうなのでは。
魚介類を作らせたらいわさき随一と称されるベテラン製作さんに、「本物に匹敵するほどリアルに作ってください。」という特別オーダーで作ってもらった海鮮丼。#食品サンプル pic.twitter.com/Uk7oxZ0k97
— 株式会社いわさき_食品サンプル (@IWASAKI_SAMPLE) January 12, 2026
こちらの写真に至っては、卵がサンプルだというのは納得ですが、グツグツと煮立ってるお湯も食品サンプルとのこと。もう意味がわかりません。
このグラグラ煮えたつお湯まで食品サンプルって言ったら、びっくりするよねえ。 https://t.co/kkkWx0EFLE pic.twitter.com/7sc5XyjHiW
— 株式会社いわさき_食品サンプル (@IWASAKI_SAMPLE) January 22, 2026
これだけのクオリティで「どん二郎」の食品サンプルを作ってもらったら、いったいどんなことになってしまうんでしょうか。
……っていうか、そもそもそんな依頼を受けていただけるものなのでしょうか。こういうのってだいたい業者向けにやっている、いわゆるBtoBのサービスだろうからなあ……。
でもせっかくですし、ダメ元で相談だけしてみることにしました。
まさかの快諾! 工場見学までさせてもらえることに……!
するとどうでしょう。なんと株式会社いわさきでは個人からの1個単位での注文も受け付けているそうで、あっさり快諾! ありがとうございます……!
しかも工場で制作する様子まで見学できることになり、ネットで詳細の打ち合わせをしたあと大喜びで大阪市東住吉区にある本社と、本社に併設されている大阪工場まで行ってきました!
本社の中に入ると、さすが食品サンプルメーカー。玄関口にはお手本のように美しい食品サンプルが飾られていました。こんなのが設置されてたら、うっかり飲食店だと間違えて入ってきちゃう人もいるのでは?
そのまま本社と直結した工場に足を踏み入れると、そこには大量の棚が並んでいます。このひとつひとつに食品サンプルで使われるパーツが入っているのだそう。
工場の規格品倉庫はこんな感じ!
よく使いそうな食材からマニアックな食材まで、かなり多岐に渡ってパーツが用意されています。それも大量に。
いずれもまだ着色などによる仕上げをする前の段階とのことですが、すでにめちゃくちゃリアルでびっくりします!
これらのパーツは基本的に実物をベースにシリコンで型取りして作っているのだそう。だからこそ細かい凹凸がくっきりと出て、着色をせずともリアルに見えるんですね。
またこの日は実際の食品をベースに型取りをしている様子も見ることができました。
こちらはラザニアの食品サンプルを作るための型取りをしているところ。本物のラザニアにシリコンを豪快にぶっかけてます。
もったいないような気もしてしまいますが、本物の料理を店頭に飾っても美味しそうに見えるのは一瞬。それならば一度こうして食品サンプルの型を作り、ずっと美味しそうに見せるほうがエコなのでしょう。
上の写真はラザニアではなく厚切りチャーシューですが、左側がシリコンの型の完成形。ここに樹脂を流し込むことで右側のように食品サンプルのパーツができあがるというわけです。
よく使うパーツはあらかじめ大量に作っておき、それを組み合わせることで食品サンプルを完成させるのですが、パーツがないものや独特な形をした料理もこうすることで食品サンプル化させられるんですねえ。
完全手作業で丁寧に着色をしていく……!
この厚切りチャーシューは「どん二郎」の食品サンプルでも使うため、そのまま着色して仕上げていく様子を見せていただきました。
いったいどうやって着色するのかと思ったら、なんと完全に手作業! 基本的にはエアブラシを使用し、色を細かく重ねながら着色していきます。
焦げ目がついている部分は濃いめの絵具を使ったり、部分的に筆を使ったりをしながら着色していくと、だんだんと美味しそうな雰囲気が出てきました!
こういう作業をしているのを見ると、工場というよりアート作品を作るアトリエというほうがしっくりきますね。思い描いていた工場と違った……!
これで着色完了。たまたま網の上に置かれていることもあって、なおさら本物のチャーシューのように見えてきました。
でもまだ終わりではありません。食品サンプル本体にセットする前に加熱して柔らかくし、最終的には醤油ベースのタレの色に着色したニスで光沢をつけたりしていくのです。パーツひとつにここまで手をかけるのか……!
ひとつひとつのパーツを丁寧に接着
そしていよいよ食品サンプル本体の制作へ。この日までに“どん兵衛にヤサイの山が乗っている状態”までできているということだったのですが……
もうすでに迫力ヤバすぎ……!!
どん兵衛の上に大量に盛られたもやしとキャベツ。これも一本ずつ、一枚ずつ丁寧に重ねて接着しながら作っているのです。すごすぎる……。
これからここに先ほど着色した厚切りチャーシューや味玉、刻みニンニクなどを接着していきます。
味玉のサイズ調整には包丁を使ったりするのもまた本物の料理っぽくて面白い……!
刻みニンニクは薄く伸ばした樹脂を細かくカットし、着色することで作っていきます。
各パーツの接着が完了したら、チャーシューにタレの色にしたニスを塗ってこの日の作業は終了となりました。
あとは別日に最終仕上げをしていただき、発送を待つのみ。まさかひとつひとつここまで細かい作業をするなんて思ってもみなかったので、作業の現場を見学できてありがたみが増した気がします。ありがとうございました!
そして完成した「どん二郎」の食品サンプルがこちら
そして約2週間後、ついに「どん二郎」の食品サンプルの完成品が我が家に届きました……!
グワアアアァァァァァーーーーーッ!!
めちゃくちゃリアルだ!!
どん兵衛の上にそびえ立つチョモランマは今にもニンニクの香りが漂ってきそうだし、どのパーツも本物にしか見えないし、暴力的な迫力が半端ない!!
鼻をつまんだ状態の人に差し出したら何も疑わずに口まで運んでしまうんじゃないでしょうか。本当に素晴らしいものを作っていただき感無量です……! ありがとうございました!
こちらは4月29日から5月3日まで東京・清瀬市郷土博物館で開催される「野島慎一郎のバカレシピ展」で展示します。入場無料となっていますので、ぜひ会場まで足を運んでいただき、この迫力を目で感じてみてください!
ちなみに、冒頭で株式会社いわさきさんでは個人でも食品サンプルの注文ができると書きましたが、展示用ではなく記念品としてオーダーメイドした食品サンプルを友人などプレゼントする方も少なくないようですよ。ご興味あればぜひ株式会社いわさきのホームページよりお問い合わせください。
株式会社いわさき
https://www.iwasaki-ts.co.jp/ [リンク]
野島慎一郎のバカレシピ展
https://unkomorimori.com/bakaten/ [リンク]
取材協力:株式会社いわさき

