民家にしか見えない激うまインド料理店「ちょうたら」(静岡県下田市吉佐美2167-3 guesthouse papaya)は、もし、癒やしと本格インド料理の双方を同時に体験したいならば、絶対に行ってほしい名店である。
そもそもここ、隠れ家的ではあるのだが、本当の意味で隠れ家ともいえる店舗。
隠れ家がすぎる民家のようなインド料理店「ちょうたら」
下田市に住んでいない人にとって、やや行きにくい場所に店舗がある。行くまでは「遠いな」「大変だな」と思うかもしれないが、実際に行って食べてみると「行きにくいからこそいいんじゃあないか」と思えてくるから不思議だ。その良さは、実際に行ってみないとわからないかもしれない。
200メートルほど急斜面を徒歩で登る
インド料理店「ちょうたら」は、東京から行く場合、東海道線で熱海駅まで行き、そこで伊豆急下田行きに乗り換え、伊豆急下田駅で下車。そこから石廊崎オーシャンパーク行き等のバスに乗り、入田のバス停で下車する。
バス停から200メートルほど歩き、そこからさらに山を登る。山といっても高いわけではないのだが、200メートルほど急斜面を徒歩で登ることになる。
すると、山の中腹あたりに「ちょうたら」がある。いちばんラクチンな移動方法はクルマだが、ちゃんと駐車場に止め、路上駐車はしないようにしたい。
どこからどう見ても民家
この「ちょうたら」だが、入口の看板以外、どこからどう見ても民家である。民家の玄関らしき場所はあるが、そこからは入らない。
民家っぽい店舗の横道から庭に行き、庭で靴を脱いでから、縁側から入る。まさかの縁側イン。民家っぽく、庭があり、縁側もある。確実に民家的。
店内はあこがれの実家的な癒やし空間
店内に入ると、やはりそこも民家的。アジアンな印象。あまりにも雰囲気がウッディーで落ち着いているため、ここで寝転んで過ごしたい気持ちになってくる。
店内から眺める庭、それもまた癒やし。完全に人の家的。あこがれの実家的な癒やし空間とも言えなくもない。なにより店員さんが優しい。
客間にピンクウォーターなる謎のドリンクがあった。インド・ケララ州で愛飲されているアーユルヴェーダ水らしい。そう書かれていると、なんだかおいしい気がしてきた。事実、おいしい。
そしてアイスティーもおいしい。まだカレーを食べていないのに、飲み物の時点で、何もかもがおいしい。
さまざまなカレーや総菜がセットになったミールス
筆者はミールスをオーダー。さまざまなカレーや総菜がセットになったもの。サンバル、ラッサム、カレー、ポリヤル、ダルフライ、アチャール、チャトニ、バスマティライス、パパドがひとつの皿に盛られている。
実においしそうなスパイスの薫りを放っている。
極めて丁寧に気を使って盛られている
丁寧に作っている感がハンパない。カオスに盛られているようで、極めて丁寧に、気を使って盛られている。もはやアート。
このアートを崩したくないが、食欲に負けて崩して食べるが、アートを崩した罪悪感は、そのおいしさによって一瞬で消える。うまい、うますぎる。
言うまでもなく、食後のチャイも美味である。シメに飲みたい。
ここで寝泊まりして暮らしたい
筆者はさまざまなカレーやスープなど、具材を混ぜながら食べる流れが好きなので、とりあえず混ぜてから食べる。その食べ方が大正解。たっぷりとカレーやスープのスパイスと旨味エキスを吸い込んだバスマティライスが絶品。
この癒やし空間の雰囲気も相まって、「ここで寝泊まりして暮らしたい感」が高まる。ここで寝泊まりして暮らしたい。ごちそうさまでした。

