確かに海水温は上昇している。台風26号は伊豆大島に土石流を引き起こし、多くの犠牲者を出した。今年の10月の台風の発生数は6個は過去最多、この原因は地球温暖化による海水温の上昇にあるという。
日本近海における、2012年までのおよそ100年間にわたる海域平均海面水温(年平均)の上昇率は、+1.08℃/100年。 この上昇率は、世界全体で平均した海面水温の上昇率(+0.51℃/100年)よりも大きな値だ。
一方、気温の方はどうだろうか?猛暑が続く日本では実感しにくいが、世界の平均気温は、この10年ほど上昇が停止している。これはどういうわけだろうか?気温が上昇するから海水温は上昇するのではないだろうか?
「地球は間違いなく寒冷化に転じると思いますよ」大気海洋地球物理学者の中村元隆さんは断言する。海洋研究開発機構の主任研究員だ。