「手ごねハンバーグ」はただの既成品、「ビーフステーキ」は牛脂を注入した成型肉、「鮮魚」は冷凍保存した魚、「レッドキャビア」(マスの卵)はとびっこ(トビウオの卵)、「九条ねぎ」は普通の青ネギ・白ネギ――
阪急阪神第一ホテルグループでメニュー虚偽表記が発覚した事件は、高級ホテルや高級食材とは縁遠い庶民にも関心を持って受け止められている。
虚偽表記は2006年から7年間に渡って続けられ、社内調査によって発覚した。1386円もするオレンジジュースや5000円もするビーフステーキなど、当該メニューの価格からもわかる通り、同ホテルグループは高級路線がウリ。利用客もそれなりにブルジョワでハイソな人たちが多かったと思うのだが、7年もの間、特に問題になるようなクレームはなかったということなのだろうか。
この事件について、「金持ち喧嘩せず」な価値観が通用しない、本音丸出しのウェブ上では、キャビアなんか食べたことがないという庶民がここぞとばかりに“食通”を嘲笑っている。
かわいそうに本当に美味い牛肉を食べたことがないんだな
海原雄山はあくまでもフィクション
金持ちもバカ舌ばかりで安心した
ご大層な料理名と高級ホテルブランドで簡単に騙される
有名店で食べれば美味いものを食べてる気になるような人ばかり
思い込みは優秀な調味料だな
味覚なんてそんなものだ
考えてみれば、『芸能人格付けチェック』のような番組がバラエティ番組として成り立つのも、名店を食べ歩くグルメ番組が多いのも、ミシュランガイドが世界一売れるのも、自分の舌に自信のない人が多いことの裏返しなのかもしれない。それでも、どこの店で食べても特に不満のない料理が出てきて“一億総グルメ”を気取っていられる日本という国の、なんと幸せなことだろうか。
画像:flicker from Yahoo!より[リンク]
(イメージであり事件とは関係ありません)