
小学6年生の『将来就きたい職業』ランキング2024年度版が発表されている。これは高機能樹脂や繊維製品などを製造販売する日本の大手化学メーカーの『クラレ』がアンケートをした結果が以下である。
1 スポーツ選手
2 医師
3 教員
4 漫画家
5 研究者
6 薬剤師
6 動物園・遊園地
8 パティシエ・パン屋
9 IT関係
10 医療関係
小学生が将来就きたい職業が、スポーツ選手や漫画家という狭き門だけど夢を追う職業も小学生らしいし、また、医師、教員、研究者、薬剤師、医療関係、IT関係等の堅実な職業チョイスも安定志向でいいし、動物園・遊園地、パティシエ・パン屋は小学生がいかにも答えそうで微笑ましい回答であると思う。
ふと思ったのはYouTuberが消えたことだ。以前は小学生の将来就きたい職業ランキングに入っていたのに、YouTubeの広告収益激減がその『将来就きたい職業』のリストから外されたかはわからないが、ランク外になったのは良かったと思う。
事始めはタイミングがすべてで、ヒカキンは2006年から始めもうYouTuber歴20年近いから驚きだ。後発のヒカルは2013年に動画投稿を開始、YouTube参入は2016年で、既に10年近い。
二人の共通点は高卒で、ヒカキンの前職はスーパー店員、ヒカルは地元の工場勤務。もし、その職業のままでいたら今のYouTubeドリームは生まれなかった。時代を読み、時代と共に行動を並走したからの成功に思う。
ヒカルがデヴィ夫人邸宅をぷろたんと訪れるYouTubeを見た。デヴィ夫人に夫人が好物の餡のお菓子、どらやきを手土産に持参した。こういう心配りも立派である。そのせいか、デヴィ夫人はヒカルには好意的で、ぷろたんにはチョットきつくあたっているように見えた。デヴィ夫人はこともあろうにぷろたんに年収を訊く。随分ストレートな物言いだ。それにぷろたんは答える、「1億」と。
ニューヨーク在住の私でもぷろたんは知っていたが、まさか、あの方の年収が1億円! それじゃ、ヒカキンやヒカルはとんでもない収入で、ヒカルの家賃はそのデヴィ夫人との鼎談で300万円と言っていたし、ヒカキンの金満生活ぶりは皆、ご周知のとおり。
世の中あるところにはあるものだ。ただ、彼等のような特別な才覚があってこそのYouTube長者であり、ここまで行くのは宝くじに当選する位の確率だろう。だから、この職業が小学生のなりたい職業ランキングのトップ10から外れたことは、大袈裟に聞こえるかもしれないが、日本にとり良い傾向に思っている。
時代を先取りすることの重要性はヒカキンやヒカルから学べる。そして、再生回数や登録者数の数字がすべてのYouTubeはまさに実力主義。学歴なんて関係ない。例えば、ヒカルの家賃300万円に関し、その住まいを借りるには審査も当然あり、いろいろ提出書類もあるだろう、それらが通る職業になったと言うことが驚きなのである。
ヒカキンもヒカルも慈善活動で寄付をする。これは成功者は率先してすべきだと思っているが、もう二人はずっと実践している。それにヒカルの手掛ける事業も凄い。自身のYouTubeで宣伝すれば広告料金はタダで済むわけだ。登録者数が多い分だけ宣伝効果も絶大だろう。
YouTuberは職業ではないと思っていたが、こうして成功しているYouTuberを見ると夢があると思う。ただ、才能&才覚があるからの成功であり、職業としてのYouTuberが成り立つわけで、誰もがつかめる夢ではない。
改めてお金ってなんだろう?と思う。
高齢者の万引きが増えているという。数百円の商品を盗み捕えられたら「節約のため」と言う人が多いらしい。YouTuber長者の後に、随分寂しい高齢者の万引きのハナシだが、地球に生きている我々にとりお金は必要なもの。世間のいろんな事件を鑑みながら考えると、お金って、ああ、お金って…