
サン=テグジュペリの小説『星の王子さま』で「心で見なければものごとはよく見えないってこと。大切なことは目に見えないんだよ」と王子さまが言うセリフが名言とされています。いい言葉ですね…
「心で見なければものごとはよく見えないってこと。大切なことは目に見えないんだよ」
この目に見えない大切なことを考えます。例えば、風は目に見えませんが、新緑の青葉を揺らす時、風を感じますし、揺れる葉っぱはとても美しいものです。
人はふと立ち止まる時があると思うのです、それはそういう行動でもとれるし、また、人生の中で小休止的に立ち止まる時があると思います。立ち止まる時は心が疲れている時が多いと感じます。順境の時は立ち止まることなど考えません。フル稼働で順調にいっているのですから…
しかし、人生はそう上手くいくとは限らず、逆境の時の身のこなし方がこれからの人生に影響を与えます。そういう時は、見えないものを大切にして欲しいと思います。この見えないモノってある意味『慮る』に似ていると思うんですね。
WelBlio辞書から意味を調べると
おもんぱかる
別表記:慮る「おもんぱかる(慮る)」は、「相手の事情や周囲の状況について十分に思いを巡らせる・気遣う」あるは「相手の気持ちを察する(忖度する)」という意味の表現である。
自分が辛い状況に陥ると、人は自分も責めますが、他人も同時に責めていることがあるのです。例えば、お金がない!友達に借金を申し出たが無下に断られたことがあるとすれば、お金のない自分が悪いのですが、それでも貸してくれない友人が薄情に思えたりします。ただ、相手には相手の事情というものがある…と即考え直すのです。
要するに自分が困った状況になった時、自分を責め続けるのもよくないのですが、他人の行動を責めるのではなく相手の気持ちを察することを優先すると焦る自分の心が抑えられるような気がしています。
世の中は常に人と係わりがあります。学校で、会社で、また社会で… ストレスも人間関係で起こることが多いです、学校でも職場でも。だからこそ、目に見えないものに重きを置いて欲しいのです。
困った時は自然に触れて、心を開放してみてください。山や森が近所にない人が殆どでしょうから、公園を歩くだけでも、ベンチに座って持参した水筒からお茶を飲むのもいいでしょう。季節がよくなれば青葉が風に揺れるのも見るでしょう。そういう行動だけでも辛さを和らげる治癒力があると思うのです。
自分がしんどい時、落ち込む時、希望を失う時って、その時、結構本質が見えるのです。こういういい方はチョットなんですが、世の中にはわざとらしい人っていますよね。声色を使うアイドルや、お金もないのにインスタで高級品を見せまくる似非インフルエンサーや、それこそ学歴詐称までして自分を賢く見せたい人等エンタメの世界でも見ますし、また、身近では職場でわざとらしく仕事をしている振りや、結構、心の中はドロドロなのに良い人を気取って、だけど、人のいない所で悪口を言いまくる二重人格の人とか…
もし、落ち込みを体験を知らない人は『人を見る目👀』が養われないんです。これは苦労をしないと人は見抜けないと思いますよ。ですから、どんなマイナスに思える出来事に遭遇しても、それを『肥やし』にして成長すればいいのです。逆に困った状況なら儲けものくらいに思っていいのです。
目先のことはあてになりません。だからこそ、見えないものを大事にして欲しいのです。この星の王子さまが言う「心で見なければものごとはよく見えないってこと。大切なことは目に見えないんだよ」は、困った時にこそ真に理解できる言葉なのです。
もし、人生に躓いたり、人に裏切られたり、希望を失ったり、生きるのが辛いと思われる方がいらしたら、今一度、星の王子さまの言葉を思い出してください。そして、風にゆれる葉っぱを見て少しずつ前に進んでいきましょう。