二宮和也、中谷美紀、大沢たかおトリプル主演の<月9ドラマ>『ONE DAY〜聖夜のから騒ぎ〜』鈴木雅之監督インタビュー「脚本上の苦労を、芝居の力でいともたやすくクリアしてしまうメンバーが揃いました」

  by ときたたかし  Tags :  

昨年10月よりフジテレビ系列で放送された月9ドラマ『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』が、Blu-ray&DVD BOXとなって発売。逃亡犯、報道キャスター、孤高のシェフ。3人の人生が聖夜に運命的に交錯する物語で、クリスマスイブの1日を1クールで描く謎と愛と奇跡のドラマです。

3人の主人公を演じる二宮和也さん、中谷美紀さん、大沢たかおさんは全員月9初主演で、二宮さんはおふたりと初共演。中谷さんと大沢さんは、連続ドラマ『JIN-仁-』シリーズ(2009年・2011年、TBS系)以来、12年ぶりの共演も話題になりました。

メガホンを取ったのは『HERO』シリーズ(2001年、2014年)、映画『マスカレードホテル』シリーズ(2019年、2021年)などを手がけた鈴木雅之監督。パッケージ化を記念してお話をうかがいました。

■公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/oneday_christmas_ado/
■Blu-ray&DVD BOX特設サイト:https://movie-product.ponycanyon.co.jp/item150/

●3人の主人公の各エピソードが交差するドラマですが、どういうことに気を付けて撮影されましたか?

今回は正直、大変でした(笑)。つじつまが合うように、ウソをつかないようにすることが、一番 難しかったですね。同じ時間に起こっていることを見逃さないようにするには、丹念にやるしかないんです。二宮君のシーンを撮っている時に、大沢さんは何をやっているのか、中谷さんは何をしているのか、きちんと把握しないといけなかったわけです。今見えないところで起こっているドラマを意識しながら、最終的には小さな奇跡が起こるファンタジーにしたいと思いました。

●トリプル主演ということで、みなさんそれぞれ印象に残ったエピソードはありますか?

二宮君はやさぐれている役柄を演じている印象があまりなかったのですが、今回の彼はそういう役柄でした。ある時「やさぐれているのではなく、いい顔をしよう」と伝えたら、「任せとけ」と言って(笑)。その後「ああ、ニノの顔になったな」と、そのことが印象に残っていますね。

大沢さんとは初めてで、『JIN-仁-』シリーズや『キングダム』シリーズの印象がありました。このドラマはシチュエーションコメディーであり、撮影の最初から役に向かってくる印象が強かったですね。

中谷さんとも初めてだったのですが、一目見て聡明な方にはビビッてしまう性格で(苦笑)。実は『レジェンド&バタフライ』の現場でお話をさせていただいて、本当にいい人だなと思ったことがありました。お芝居をしていない時のいい人感が、強く印象に残っていましたね。

●主演のみなさんのお芝居に引き込まれてしまう説得力もあったかと思いますが、演出されてみていかがでしたか?

みなさんなかなか揃うことがない個性的なキャラクターだなという印象でしたが、名を馳せている方たちは違うなと思ったんですよね。机の上でひとりでドラマを考えていて苦労していることが、芝居をしてもらうことでいともたやすくクリアされていくことがよくあるんです。今回はそういうメンバーでしたかね。向かっている方向が違うことが滅多になかった。我々も物語について一番考えているつ もりですが、演じている人たちはもっと考えているように思わされる。そういう撮影現場でした。

●最後になりますが、ファンの方に一言お願いいたします。

短い時間で作ってはいますが、細かいことをけっこうやっています。もちろん自由に観ていただいて構わないのですが、せっかくDVDを買っていただいたら細かいところもぜひ観てほしいです。

■イントロダクション

クリスマスイブ、それは一年の中で最もロマンティックで、誰もが心躍らせる特別な1日。寄り添う恋人たち、サンタクロースを待ちきれない子どもたち、そして、再会を信じて約束の場所へ駆ける人たち…。

このドラマは、人々が思い思いに過ごす聖夜という“たった1日”の出来事を1クールかけて描く謎と愛と奇跡の物語。主人公は別々の人生を歩んできた、全く関わりを持たない3人の男女。ドラマで描かれる1日の中でも3人の物語が同時並行で進行していくのですが、次第に運命の交錯へと導かれていきます。聖夜が終わり、時計の針が再び午前0時を指した時、彼らの目の前に広がる光景とは?

謎をひもとく伏線は第1話から張られ最終話ですべて回収されるので、映像、セリフ、表情すべてにご注目を!

ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~
Blu-ray&DVD BOX発売中
Blu-ray BOX:¥35,035(税込)
DVD BOX:¥28,600(税込)
発売元:フジテレビジョン
販売元:ポニーキャニオン
©2023フジテレビジョン

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo