オリンピックの絶対的なメダル獲得数以外の計算方法で、自国に有利になるような「人口〇〇人当たりのメダル獲得数が多い国」という記事を世界各国のメディアが競って公開しています。
8月3日付でニュージーランド・ヘラルドが公開した記事によると、本稿執筆時点での「人口1000万人当たりのメダル獲得数」では「金メダル獲得数」でも「メダル獲得総数」でもニュージーランドは4位にランクインするとしています。
また「このランキング表を見ると、ニュージーランドのような小国が実力以上の成果を上げていることが分かります」とも述べています。
ちなみにこの「人口1000万人当たりのメダル獲得数ランキング」だと、日本は「金メダル獲得数」で31位、「メダル獲得総数」で44位となっています。
Punching above our weight: Medal table per capita tally
https://www.nzherald.co.nz/sport/olympics/olympics-2024-medal-table-per-capita-tally-how-new-zealand-ranks-compared-to-the-world/GYF2DG7REBAN5BTGDBPHAHP57I/[リンク]
オーストラリアのナイン・ニュースが8月8日付で公開した記事では、「メダル獲得総数トップ10の国」の中で「人口100万人当たりのメダル獲得数はオーストラリアがトップ」だと報じています。
本稿執筆時点で「オーストラリアの人口100万人当たりのメダル獲得数は1.52個」だということです。これが金メダルだけになると「100万人当たり0.66個」です。
「スポーツ大国である米国はメダル獲得数ではトップだが、人口100万人当たりの数では7位に下落する」とも報じています。
Australia’s lead widens in tally of Olympic medals per capita
https://www.9news.com.au/national/paris-2024-what-is-the-best-olympic-country-per-capita/66427d7e-3094-42d8-859f-c294cdc98f7c[リンク]
デイリー・ニュース・ハンガリーは「これまでのオリンピックでハンガリーが獲得した金メダルの数は人口100万人当たり19.2個。ハンガリーを上回るのはバハマの19.4個だけ」と、小国でも「人口〇〇人当たりの獲得メダル数」では大国と競うことができるとしています。
Hungary in the world’s top in Olympic gold medals per capita!
https://dailynewshungary.com/hungary-world-top-in-olympic-gold-medals/[リンク]
Same table sorted by medals / million population… pic.twitter.com/YpRtLWIMjn
— Bloomberg Graphics (@BBGVisualData) August 8, 2024
https://x.com/BBGVisualData/status/1821522182851231806
他にも世界各国のメディアが自国の読者向けに編集した「人口〇〇人当たりのメダル獲得数が多い国」という切り口の記事を公開しています。
「メダル獲得数」という数字自体はウソをつきませんが、メディアに操作されることは多々あるようです。
※画像:
https://www.9news.com.au/national/paris-2024-what-is-the-best-olympic-country-per-capita/66427d7e-3094-42d8-859f-c294cdc98f7c