今年の夏も暑くなりそうだ。すでに6月の段階で35度を超える日が続出してニュースになっている。しかし夏のレジャーをしないということはなく、どこかへ行くはずだ。熱中症予防はするとしても、冷たい飲み物や食品の保冷は欠かせない。
そこで魔法瓶を製造するピーコック魔法瓶が出した驚異のクーラーボックスを使用してみたのでレビューする。クーラーバケットIGN-100は、真空のステンレス魔法瓶と同じ手法で作られている。よってこれまでの同社製ステンレスボトルを使用してきた記者としては最低限48時間は氷が解けない保冷力があることだろうことは予測していた。
容量は9.5リットルで、かなりの大容量だ。クーラーボックスというと、氷と飲み物や食品を入れて保冷するものと思われがちだが、実はステンレスタンブラーと同じなので、飲み物と氷を直接入れても構わない。ただし注ぎ口がないので、10リットル近い飲み物をどうやって注ぎ分けるのかという問題はあるので、やはり氷とボトルを入れるのが最適だろう。
コンビニで購入した袋入りの氷(約1㎏)を複数と飲み物や果物を入れて、温度計を挿入するとすぐに摂氏2.3度を示した。このままふたを閉めて保冷すると0度を示すはずだ。これでも通常の冷蔵庫以下の低温なので、一般的な使用方法であれば何ら問題はない。
2児の家族にくっついてやってきたのは江戸川区の虹の広場である。江戸川区には子供が安心して水遊びができる公園が複数あり、いずれもプールと同様の上水道を使用した安全な水遊びの場所だ。他にもポニーと遊べるポニーランドや動物園があり、すべて無料で利用することができる。
さんざん水遊びをした子供は、やはり暑いので冷たいジュースを求める。自然なことだ。文字通りキンキンに冷えたペットボトルを取り出して飲み始めた。
猛暑の中で水遊びをしたとはいえ、暑いものは暑い。冷たいペットボトルを手にすぐに開けずに嬉しそうに頬に充てて涼を取っていた。
ちなみに、このクーラーボックスはメーカーの調べでは氷が7日間残っていたというのだから、その性能はステンレスマグ以上だ。またいくら冷えるとはいっても密閉性が高い容器なので、ドライアイスを入れてはいけない。ドライアイスは二酸化炭素の個体で昇華して期待になった場合に体積が膨大な大きさになり、内圧が上昇して破裂の恐れがある。よって入れるのは氷や保冷剤だけだ。
ドリンクの後は冷やしておいたぶどうを食べる。夏に屋外で食べるフルーツも冷えていたほうが美味しい。ボックスが大きいので、フルーツまるごと入ってしまうのも本品の特徴だ。
冷たいぶどうが手に入ると、子供たちはひと房をすべて食べつくしてしまった。通常のクーラーボックスだといくらかは氷がとけるので、取り出したものは水を切る行為が必要になるのだが、本品ではその必要はない。簡単には氷がとけないからだ。
本品はそれなりに大きいので、レジャーではテーブル代わりにも使用できる。大人の集まりでお酒を飲むのであれば、まるごと氷を入れてアイスペールとしての使用も可能だ。10人いても一人当たり1㎏弱の氷を消費できる計算だ。
また椅子としての利用も可能で、子供だけではなく体重のある大人が座っても問題ないように設計されている。
アイデア次第で今まで実現できなかったことが現実のものになるかもしれないし、面白く便利な使い方ができるかもしれない。暑すぎる夏だからこそ、それに耐えられるボックスで夏のレジャーに挑みたい。
※写真撮影:松島友里恵