筆者の場合、ラーメンの中でもタンメンはオーダーする頻度が限りなく少ない。タンメンがダメなわけではない。醤油ラーメン、味噌ラーメン、塩ラーメン、豚骨ラーメンなど、ほかに優先してしまう魅力的なラーメンが多すぎるのである。
タンメンがウマすぎる『銀座たんめん』
だがしかし、しかししかし、しかし『銀座たんめん』(東京都中央区銀座4-14-3)のタンメンだけは別格だ。ムショーに『銀座たんめん』のタンメンが食べたくなる。そう「タンメン食べてぇーな」じゃなくて「銀座たんめんのタンメン食べてぇーな」なのである。
落ち着いた雰囲気の地域にポツンとある『銀座たんめん』
『銀座たんめん』は銀座とは言っても築地寄り。落ち着いた雰囲気の地域にポツンとある。店内に入ると券売機があるので、食券を購入して空いているカウンター席に座る。フロア面積は狭いが、なんかその狭さがいい。なんかこう、おさまりが良いというか、落ち着くというか。そんな感じ。
パクチーとバターもあるよ
今回はタンメン大盛りとパクチー大盛り、そしてバターをオーダー。一度やり取りしただけで優しさが伝わってくる穏やかな店主が食券を確認し、調理に入る。この店内の穏やかな空気は店主から出ているオーラもあるのかもしれない。オーラがあるとすれば。
「ザ・タンメン」ともいえるタンメン
目の前にやってきたタンメンは、まさにタンメンだった。いや、タンメンなのだからタンメンなのは間違いないのだが、白菜で埋め尽くされたタンメンは「ザ・タンメン」ともいえるタンメンのイメージそのもの。パクチーとバターは別皿で出される。
声が出そうになるほど白菜が山盛り
さっそく白菜をつまんでみると、ええっ!? 白菜多い! 本当に声が出そうになるほど白菜が山盛りだった。あまりにも白菜が多いので、なかなか麺が見えてこない。
湯気には旨味をイメージさせる甘美な薫り
白菜から立ち上る湯気には旨味をイメージさせる甘美な薫りが含まれており、我慢できずに白菜を口へと運ぶ。う、うっめえええええ! 熱々の白菜は表面がシットリしていながら、内部はシャキリ! そこにスープの旨味が参戦して共闘。その旨味に魅了され、味覚は陥落するのであった。
とことん白菜が堪能できる一杯
白菜から放たれる旨味、そしてスープからも感じられる白菜の旨味、それを纏った極細麺からも白菜とスープの旨味が感じられ、とことん白菜が堪能できる一杯に仕上がっている。
『銀座たんめん』のタンメンは食べてほしい
食べ進めて終盤、ようやくパクチーとバターの出番。まずはタンメンに特製ラー油をたっぷりとかけて、そこにパクチーとバターをのせる。バターはスープによく溶かし、パクチーと白菜と麺をガッと食べる。さっきまでのまったり優しいテイストが、ラー油のパワーで別料理にクラスチェンジ。もはやタンメンというよりスパイスラーメン。これがまたヤミツキになるほど強い刺激とコクが楽しめるのだ。
とりあえず『銀座たんめん』のタンメンは食べてほしい
タンメンは嫌いじゃないけど、タンメンを食べようとは思わない。そういう人がいるのはわかる。それは仕方ない。個人の好みの問題なのだから。人もタンメンも悪くない。でも、とりあえず『銀座たんめん』のタンメンは食べてほしい。そして白菜のおいしさを体験してほしい。いいぞ!
ラーメンの中でもタンメンは優先順位が限りなく低いのだが『銀座たんめん』のタンメンはタンメンだけど別格。「今すぐ銀座たんめんのタンメン食いてえ」と思えてしまう魅力がそこにある。白菜が白菜よりウマいよ。白菜を超えた白菜。優しく穏やかな店主さんの人柄も良き。銀座たんめんいいぞ! pic.twitter.com/ZQ1Cz29kCQ
— クドウ@秘境メシ (@kudo_pon) June 18, 2024