辛口でごめんね。4月からはじまったドラマを勝手にレビュー

  by 赤いからす  Tags :  

 

4月から新しいドラマがはじまりました。1~3回まで放送されたドラマを見て、適当にチョイスして勝手にレビューします。尚、演出はドラマの映像を含めた演出で、キャラは主役の魅力&演技力を重点に置いています。黒い★が多くついているほど評価が高く、各項目の最高が5つ星。視聴率は関東地区です。

今回選んだのは7作品。

フジテレビ 月曜午後9時『ガリレオ』

初回視聴率22.6%

脚  本★★★★☆

演  出★★★★☆

キ ャ ラ★★★★☆

福山雅治さん主演のドラマ。犯人は誰か?には、まったく興味が無く、変人扱いされている帝都大学理工学部物理学科の准教授が、奇妙で不思議な難事件を物理学の観点から暴いていく。前回から6年の月日が流れたが、主人公の設定も事件のトリックなどの面白さは変わらず。

今シリーズから相棒が内海薫(柴咲コウ)から岸谷美砂( 吉高由里子)に交代ということだったが、初回に柴咲コウさんも出てきたので、色々な大人の事情で“降ろされた” “降りた”などの噂を煙に巻いたかもしれない。

初回は吉高由里子さんの演技が足を引っ張っていた。一瞬抜かれる表情など、ちょっと違うかな?と違和感を覚えた。生意気でプライドが高く、見る側にとってはウザイと思われてもしかたない個性の強いキャラクターを演じているので、苦手意識を持つ視聴者も少なからずいたかも。ただし、2回目の放送では、あまり不自然な演技は感じなかったので、修正したのかもしれない。

6月に映画『真夏の方程式』も公開されるようなので、フジTVがかなり力を入れている様子がうかがえる。

 

 

関西テレビ 火曜午後10時『幽かな彼女』

初回視聴率11.8%

脚  本★★★☆☆

演  出★★☆☆☆

キ ャ ラ★★☆☆☆

SMAPの香取慎吾さん主演の学園モノドラマ。中学教師の神山暁(香取慎吾)が引っ越したマンションに棲む霊(杏)と、現代の学校問題を面白おかしく中和させた作品になっていた。霊感体質で、過去のある問題をきっかけに情熱を失った先生役の香取慎吾さんの感情を抑えた演技は、他の学園モノよりリアルな現代の先生の雰囲気があった。内容に派手さがないけれど、コメディー要素も違和感なく散りばめられているドラマ。

 

 

フジテレビ 水曜午後10時『家族ゲーム』

初回視聴率12.0%

脚  本★★★☆☆

演  出★★★☆☆

キ ャ ラ★★★☆☆

嵐の櫻井翔さん主演のドラマ。過去にテレビドラマで長淵剛、映画では松田優作さんが家庭教師の吉本先生を演じていた。初回の前半、櫻井さんには荷が重い役に感じて、もう少し年上の俳優さんのほうが良かったのでは?松田優作の息子さんのどちらかを起用したほうが、話題性もあったのでは?と思ったが、後半からその心配は無用になった。狂気染みた行動で物を破壊したり、家庭教師をすることになった生徒を学校に行かせるために、姑息で卑怯な罠をしかけたり、やりたい放題。目的は報酬のためなのか?生徒のためなのか?それぞれ問題を抱えた家族がこれからどうなるのか展開が楽しみ。予想外の面白さだった。

 

 

テレビ朝日 木曜午後9時『ダブルス~二人の刑事』

初回視聴率15.8%

脚  本☆☆☆☆☆

演  出☆☆☆☆☆

キ ャ ラ★☆☆☆☆

伊藤英明さんと坂口憲二さんのダブル主演の刑事ドラマ。通称「0課」という設定、犯人もすぐにわかってしまい、ひねりが弱い。アクションもセットも貧相で、背伸びをしてつくってしまったようなドラマ。同じ局の『相棒』には到底及ばない作品。何も考えずに見るにはいいかもしれない。イケメン二人で初回の視聴者を、どれだけとどめることができるかが鍵。

 

 

TBS 木曜午後9時『潜入探偵トカゲ』

初回視聴率9.9%

脚  本★☆☆☆☆

演  出★☆☆☆☆

キ ャ ラ★☆☆☆☆

松田翔太さん主演のドラマ。元刑事の織部透は、超人的な映像記憶能力と身体能力で事件に挑む探偵という設定。初回の視聴率は伸び悩んだが、通称トカゲに隠された過去の事件など、興味が持てる前フリもあった。放送の時間帯が重なっている『ダブルス』と同じく、脚本やアクションに安っぽさを感じてしまう。

 

 

TBS 金曜午後10時『TAKE FAVE』

初回視聴率12.3%

脚  本★★☆☆☆

演  出★☆☆☆☆

キ ャ ラ★★☆☆☆

唐沢寿明さん主演のドラマ。上教大学心理学部教授の帆村正義(唐沢寿明)には裏の顔があり、実はTAKE FIVEという窃盗団のメンバーという設定。愛のある盗みがテーマでは古臭さを感じてしまった。ビルのセキュリティーを突破して逃げる場面もアイディアが薄く、他の映画やアニメで、似たような場面を見た感じがした。かなり豪華な俳優陣で固めているのに、肩透かしを食らってしまったドラマ。

 

 

日本テレビ 土曜午後9時『35歳の高校生』

初回視聴率14.7%

脚  本★★☆☆☆

演  出★★☆☆☆

キ ャ ラ★★☆☆☆

米倉涼子さん主演のドラマ。高校を中退して35歳からやりなおしたいという馬場亜矢子(米倉涼子)が、全日制の国木田高校の始業式に高級外車に乗ってやってきた。いじめ、体罰、不登校など学校にはびこる問題に挑む社会派ドラマ。OPは非常に重い感じではじまり、かつてヒットした『女王の教室』の生徒版?をほうふつとさせた。クラスの雰囲気が最初からあからさまに悪く、重い感じのドラマかと思えば、学校のスクールカウンセラー役の片瀬那奈さんの演技がコメディーなのか?と曖昧にさせるほど、ドラマの雰囲気を壊してコメディーとシリアスのバランスを崩していた。初回のラストもお涙ちょうだいな展開で、簡単に問題を片づけてしまった。

 

※他にも見ようと思った作品はあるのだが、途中で挫折してしまった。今期で気になったのは、刑事モノなどのアクションシーンがショボイこと。ここぞという場面で使われるCGも、かえって貧乏臭くて逆効果。アメリカのTVドラマのような派手さは期待していないが、CGなんか使わないぞ!と本物のアクションにこだわりをみせるとか、せめてドラマに対する意気込みを感じさせるドラマが見たかった。

視聴率的には『ガリレオ』の一人勝ちになるのだろうか?

 

画像:各ドラマのオフィシャルサイトをキャプチャー

「野いちご」で小説を投稿しています。

ウェブサイト: http://no-ichigo.jp/read/book/book_id/58505

Twitter: @rusubin