本当にスマホで完結する年賀状アプリは住所録入力すらお任せ?自分で差し出す必要すらないぞ!

  by 古川 智規  Tags :  

年末が迫って焦るのは年賀状という方もいるだろう。昨今では物理的な年賀葉書は差し出さず、SNSやメールで済ませるという方も多いのだろうが、それでも元旦に届く年賀状は楽しみだ。
元旦配達の引き受けはすでに始まっているが、これからデザインをして印刷をして宛名を書こうとすると間に合わないという方が多いものと思われる。自宅のプリンターで印刷をして住所録データを活用して宛名まで印刷することができる人はすでに年賀状の作成は済ませているからだ。

そんな今からでも何とかなるアプリを試してみたのでレビューする。
スフィダンテが公開する、スマートフォンで簡単に年賀状を作ることができる無料アプリ「スマホで年賀状2024」(iOS版/Android 版)は、デジタル技術をふんだんに活用し痒い所に手が届く機能満載だった。

とにかくアプリをインストールしないと始まらないので、ダウンロードしてインストールする。アプリ自体は無料なので、安心してよい。年賀状の要素は裏面のデザインの作成と、表面の宛名書きおよび差出人(自分)のデータ記載、そして官製のお年玉付き年賀はがきで作れるかどうかだ。
ちなみに、これらはすべて本アプリの機能でほぼ満足することができる。

デザインは豊富なテンプレートを利用して無難な内容をサクッと作成したり、自前の写真を使用してデザインしたりと、ほぼ自由だ。ちなみにすべてスマホ上で完結するので、スマホ世代にも親和性が高い。デザインが決定したら注文してもよいが、時間的な余裕がある場合は無料で出来上がりを自分宛てに一般のはがきに印刷して送ってくれるサービスがある。印刷も送料も無料なので仕上がりを確認することが可能だ。

無料のサンプルが届くまでに1-2日間かかるので、その間にあて名書きの準備をしておく。これまでに年賀状のやり取りをしているのであれば、昨年までの年賀状を写真に撮ってサーバーに送れば自動認識で住所録に登録してくれる。普段からやり取りがない場合でもLINEやメールでつながりがあれば、住所を問い合わせるメッセージを自動的に送信して収集した情報をもとに住所録に登録してくれる「住所集めサービス」は秀逸だ。絶対にほしい機能の一つがこれだ。

そうしている間に1枚のはがきが投函された。例の無料サンプルだ。ハガキの厚さを見てびっくりした。安物なんて代物ではなく、相当な高級紙だ。写真面はマット調で落ち着きがあり、指紋や汚れが付着しない。

なお、デザイン面も宛名もいくつかの用意されたフォントから選択できるので、好みで選べばよい。
さて、いよいよ発注するわけだが、自動生成された住所録で印刷するのであればそのまま投函してくれた方が早い。すでにデザインや出来栄えはサンプルで確認済みなので、手元に届いてそのままポストや郵便局に差し出す手間すら不要になるからだ。その辺も考慮されていて、住所録が登録されている宛先には、同社から直接投函してくれるサービスがあるので、それを選択すると印刷してそのまま投函してくれる。これが第二の秀逸な機能だ。

しかし、個々に一言書きたいという場合もあるだろう。その場合は自宅に届けてもらえばいいのだが、本ソフトの優秀なところは注文するまでに個々のデザイン面を編集できるのだ。よって1枚1枚編集画面で異なるテキストメッセージを付け加えておけば、同社から投函してもらったとしても個別のメッセージが印刷されて配達される。ここまでできれば完璧だろう。これが第三の優秀ポイントだ。
しかもペンを1回も持つことなく、年賀はがきを買いに行くこともポストに向かうこともなくスマホで完結してしまっている。

そうはいっても、「年賀状は来れば出すよ」という方もいるだろうから、その際は差出人のデータだけを表面に印刷してもらい、宛名だけを空白にして自宅に送付してもらえばよい。
この状態では元旦以降に届いた年賀状を見て宛名だけを書いて投函すればよい。厳密には地方の慣習により異なるが、1月7日または15日以降、2024年2月4日の節分までは寒中見舞いになる。しかしあらかじめ宛名だけを書いて投函すればよい状態なので年賀状としても十分に間に合うだろう。

年賀状でも寒中見舞いでも、サクッとスマホで完結するので若い方に親和性が高く、デジタル技術で物理的な年賀状が差し出せるハイブリッドだ。人とのつながりや絆を年に一度だけでも確認し合う年賀状で近況報告を兼ねて暖かいメッセージを送ってみてはいかがだろうか。

※写真はすべて記者撮影

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