申し訳ないが完全にナメてた!「庄や」で久しぶりに飲んだ話 →思ってたのと全然違う!

  by ノジーマ  Tags :  

近年は多様性の時代とかなんとかいいますけど、人間だけでなく居酒屋とか飲食店も多様性の時代だと思うんですよね。

ニッチな専門店もたくさんあるし、割高だけどすごく美味しい料理を出してくれる居酒屋もあれば、未だに“せんべろ”でいけるような格安居酒屋もある。酒好きには嬉しい時代です。

あえて今、「庄や」で飲んでみた

そんななか、先日「庄や」田町店のオープニングレセプションにお誘いいただきまして。

ご招待いただいておいて大変失礼なんですけど、正直なところ「うーん、庄やかあ……」という気持ちでした。

「庄や」は僕がお酒を飲めるようになった2000年頃によくあった、本当によくある大衆居酒屋というイメージしかなく、ありふれた居酒屋メニューが無難にラインナップされていて大砲不在な、千葉ロッテマリーンズの打線のような印象だったんですよね。

もうかなりご無沙汰してたけど、居酒屋が多様化したこの令和時代にあえて行く機会もないかなあと……。招待いただいておいて、しかも参加させていただきながら生意気言って、ほんとすいません!

ところが、そんな印象は店内に入ると一瞬で塗り替えられました。

けっこう、いい雰囲気の店内

田町店は新規オープンということもあるんでしょうけど、店内は明るく、レトロな空気感をかもし出しながらもスタイリッシュ。酒蔵の看板や前掛け、日本酒の瓶などが至るところに飾られ、いい雰囲気の酒場感が出ています。

これはちょっと楽しみになってきたぞ。席についてまずはドリンクメニューを眺めてみると、なんと生ビールはアサヒスーパードライとマルエフの2種類。日本酒もいっぱいある。おいおい、なかなかいいじゃん!

まずはマルエフを注文して待っていると、ここからめくるめく「庄や」ワールドに没入。お通しが提供されたその瞬間から僕の心は強く強く掴まれてしまいました。

お通しに白子ぽん酢がお出まし

なんとマルエフと一緒に運ばれてきたお通しは「白子ぽん酢」! そう来たか……!!

おそらく酒飲みの人たちからは高い支持率を集めているだろうけど、決して万人受けはしないであろう肴をお通しとして持ってくるチョイス。存分に酒と向き合ってくれと言わんばかりの采配。これはたまらんぞ……!!

こんなことされちゃったら最初こそマルエフで乾杯したけど……

日本酒選手の緊急登板は不可避! こちらも全力で受けて立つぞというスイッチが入りました。そしてやっぱり、トロトロの白子ぽん酢と日本酒がたまらなく合う~!!

ああ……本当に申し訳なかった。すでにこの時点で謝りたい。昔の勝手なイメージで「庄や」をそのへんのテキトウな居酒屋チェーンだと思ってしまっていたことを全力で詫びたい……!!

よく見たらこの日のオススメメニューには料理長の署名が。なにやら「庄や」には全店舗に板前さんがいるんですって(一部FC店を除く)。結構な店舗数があるはずなのに、セントラルキッチンを設けず各店舗で愚直に魚をさばき、丁寧に調理しているというのです。

普通の居酒屋チェーンだったら人手不足の時代にこんなことできないですよ。もしかしたら昔からそうだったのに僕が若くて気づけなかっただけだったのかもしれないけど、少なくとも今の「庄や」は全然別格の居酒屋チェーンだったわ……!!

出てくる料理すべてにこだわりを感じる

そんな居酒屋の料理だから、何を食べてもうまい! ひとつひとつに丁寧さとこだわりポイントを感じられる逸品揃い。うまい、うまい!

そしてそんな料理のなかでも、特に輝きを放っていたものをいくつか紹介します。

まずは「ポテトサラダ」。店ごとに特色が出やすいポテトサラダですが、「庄や」のポテサラは個性全開。店内でじゃがいもから調理し、あえて大粒の状態で残すというワイルドな食感。業務用の袋から出すだけのポテサラと違って、全然ビチャッとしていないんですよ。ホクホクのポテサラ。細くスライスしたたまねぎのアクセントも絶妙。うまい!

「本日のなめろう」はスズキを起用し、もっちりとした独特の食感に。定番のアジのなめろうとは全然違う食感。新鮮なスズキだからこそ出せる食感なのだとか。これを日替わりで出せるのは板前さんがいる店だからこそ。すごいなあ……。

「出汁巻き玉子」ももちろん板前さんによる手焼き。溶き卵がギリギリで玉子焼きになった瞬間の固さというか、ふわっと柔らかく、儚く崩れる寸前なくらいにとろとろの食感。リクエストをすれば砂糖を使って甘めにも仕上げてくれます。

「焼きそば」はあえて大衆的な雰囲気を出すためにマルちゃんのソース焼きそばを使用。唯一無二の風味はバッチリ感じられるのに、これまた匠の技で家で食べるソレとは別次元の仕上がりに。うまい!!

寒ぶりの解体ショーまで始まってしまった

そんな感じでうまい料理を食べてはうまい酒を飲んでキャッキャとご機嫌に過ごしていると、突如としてでっかい魚を担いだ板前さんがフロアに登場。なにやら魚の解体ショーが始まる模様……! 「庄や」って、こんなことまでやってるんだ!

しかもその魚は寒ぶり! 今年初の寒ぶりを、まさか「庄や」で食べられるなんて……!!

そして手際よくさばかれた寒ぶりは、握り寿司となって振る舞われました。肉厚で、脂が乗ってて、旨味もたっぷり。とろけるうまさ!!

マニュアル化されてどんな環境でも安定した料理が出てくる居酒屋チェーンもいいかもしれないけど、板前さんが丁寧に調理をして、その日に入った魚を美味しく提供し、さらには魚の解体ショーまでやってしまう。「庄や」がこんなに人間味あふれる居酒屋チェーンだとは本当に思いもしませんでした。

しかも、この日は誕生日のメンバーにケーキが提供されるサービスも!

ケーキはケーキでも、寿司のケーキ!

「庄や」では接客時に誕生日の人がいるか尋ねることをマニュアル化し、もし誕生日の人がいれば各店舗で独自のサービスをおこなうことになっているのだそう。田町店では寿司のケーキを提供。他の店舗ではもっとすごいサービスを受けられたりするかも……!

いやあ、なんでも先入観で決めつけてしまってはダメですね。大変失礼しました。「庄や」の人間味のあふれる、愚直なまでに美味しさを追求するサービスには大げさでなく感動しっぱなしでした!

今回はレセプションにご招待いただきましたが、料金も質の割にかなりリーズナブル。また好きな居酒屋が増えちゃったな。ごちそうさまでした~!

ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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