「もはや大阪チカラめしに」などと皮肉ともとれるタイトルにしてはいるが、筆者にとって東京チカラめしは「食の可能性」という感動を与えてくれた名店であり、閉店が続く状況は見ていられなかった。
何度も何度も通ってしまうウマさがそこにある
東京チカラめしがオープンした当初、多くの人たちが行列を作り、特に新宿店は大盛況。焼き牛丼という新たなグルメの創造だけでなく、ひとつひとつ手間暇をかけて絶品なる仕上がりに。
肉質、味付け、ごはんの質、すべてにおいてパーフェクト。何度も何度も通ってしまうウマさがそこにはあった。食べずにはいられない。ウマすぎるから。リピーターが増え、どんどんファンが増えていった。
関東圏最後の店舗『東京チカラめし 新鎌ヶ谷店』閉店
そんな東京チカラめしが衰退していった原因に関しては「肉の変化」「調理の時短化」「店員教育」など複数あると推測する。消費者目線で言いたいことは山ほどあるものの、オーバーキルにもなるのでここでは深く言及しない。
そして2023年11月4日、ついに千葉県にあった唯一の関東圏店舗『東京チカラめし 新鎌ヶ谷店』(千葉県鎌ケ谷市新鎌ヶ谷1-13-3)が閉店。
現在は『東京チカラめし 大阪日本橋店』のみ営業
2023年11月17日現在、日本において営業中の店舗は『東京チカラめし 大阪日本橋店』(大阪府大阪市浪速区日本橋3-5-29)のみ。
好きだった人ほど「東京チカラめしなのに大阪だけ」「大阪チカラめしでは」と思うのではないか。そしてこう思う人も多いはず。「オープン当初の味と質に戻すだけでいいのに」と。運営母体は食のプロだと思われるので、何が間違っていたのか理解していると信じたい。
そしていつかまた、東京都で東京チカラめしが復活することを心から願う。
※記事画像は当時の取材記者よりいただいたもの含む