齋藤飛鳥インタビュー「零花が出ているシーンは、ちょっと息がつけるなと思ってもらえるかも知れないです(笑)」 MBS/TBSドラマイズム『マイホームヒーロー』鳥栖零花役

  by ときたたかし  Tags :  

累計360万部突破、「ヤングマガジン」で大人気連載中の『マイホームヒーロー』。今年4月には TVアニメ化もされた話題作がドラマに。

ある日、娘を守るために娘の彼氏を殺して〈殺人犯〉になった一家の父が、家族とともに冷徹で残忍な“闇社会の犯罪組織”と闘う様を描き出す本作。

推理小説オタクのごく普通のお父さん・鳥栖哲雄を佐々木蔵之介さん、夫の秘密を守り、支える妻・歌仙を木村多江さん、何も知らない娘・零花を齋藤飛鳥さん、犯罪組織の間島恭一を高橋恭平(なにわ男子)さんが演じ、来年3月8日(金)に映画化も決定した。

1秒たりとも目が離せないノンストップファミリーサスペンスをドラマ化。今回、零花役の齋藤飛鳥さんにお話をうかがいました。

■公式サイト:https://www.mbs.jp/mhh_drama/ [リンク]

●今回の『マイホームヒーロー』出演が決まった時はいかがでしたか?

わたしのまわりのスタッフさんたちに原作を読まれている方が多くて、以前から「面白い作品だから」と勧められていたんです。原作の人気がとても高く、そういう作品のオファーがいただけたことは本当にうれしかったですし、改めて原作を読みとても面白かったので、撮影がとても楽しみになりました。

●齋藤さんご自身としては、どういうところに惹かれましたか?

この作品で好きなところは、お父さんもヘッポコに見えて実は頭が切れるとか、まわりの登場人物もギャップがある人たちが集まっているんです。わたしのお母さんの歌仙さんもとても抜けているけれど、肝は座っている(笑)。そのギャップのある人たちとともに早いスピードで展開していく物語が面白くて、読み進めやすかったです。リズム感もとても好きでした。

●今回の脚本の印象はいかがでしたか?

現実味がないところは監督や脚本家の方たちが、よりリアルに生々しく表現されていると思いました。原作の良さがそのまま残りつつ、映像ならではの良さがあるという印象でした。

●演じられる鳥栖零花というキャラクターについて教えてください。

わたしが演じる零花ちゃんは、ごく普通の大学生の女の子で、ひとり暮らしを始めるんです。家族と離れてひとりで暮らしているのは最高だなと思っているまだ若い感覚の女の子で、お父さんに対しても反抗的でうっとうしく思っている子なのですが、根底には愛を受けて育っているので愛がある女の子だなと思いました。

自分の知らないところでお父さんが事件を起こして、それが自分のためとは知らないけれど、親がやっぱり心配で気になって探っていく。その過程でも零花ちゃんはとても芯がある子なので、愛を原動力に家族のために動いたりする。素敵で実は素直な、かわいらしい女の子だと思いました。

●ご自身と重なるところはありましたか?

自分の思春期とかを思い出すと、お父さんにこういう言い方をしていたなとか、あんまり目を合わさず話していたなとか、自分の若い時を思い出しながやっていた気がします。わたしにもちょっとそういう(反抗的な)時期が数年間はあったので、それを思い出して演じました。

●撮影現場はいかがでしたか?

佐々木蔵之介さんをはじめみなさんはピリピリしたシーンが多いのですが、わたしが出てくるシーンは家族でほっこり、ちょっとふざけているシーンだったりするので、キリキリしているなか、わたしはのほほんとゆったり演じさせていただきました(笑)。なので観ている方にも零花ちゃんが出ているシーンはほっこりする、ちょっと息がつけるなと思ってもらえるかも知れないです。

●今回の『マイホームヒーロー』を経て、お芝居の面白さなど改めて気付いたことなどはありしたか?

ベテランで一流の俳優さんの方々とご一緒する機会はあるのですが、自分の中ではまだお芝居のイロハ、コツみたいなものがつかめていないんです。まだ自分ではお芝居は初心者だと思っているので、たくさん吸収する時間がほしいなと思っているところですが、今回この作品ではみなさん、スタッフさんも佐々木蔵之介さんもとても優しく、わたしに甘くしてくれてほめてくれることが多かったので、それがたとえウソだったとしても温かく受け取らせていただいて、原動力につなげていこうかなと思っています。

●今日はありがとうございました。最後に放送を楽しみにしているファンの方へ一言お願いいたします。

この作品は、わたしが演じる零花ちゃんみたいな若い世代の方が観ても、佐々木蔵之介さん演じる親世代の方々が観ても、幅広い世代の方に何かしら刺さるものがある作品だと思うので、いろいろな方たちに観てほしいですし、この作品の根底にある愛のかたちをみなさんにも知っていただけたらうれしいです。

■ストーリー

「今日から、殺人犯だ――」ただ家族と平穏に過ごすことだけが生きがいの会社員・鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)は、一人娘・鳥栖零花(齋藤飛鳥)や愛する妻・歌仙(木村多江)と共に穏やかな毎日を送っていた。47歳の誕生日、哲雄は一人暮らしをしている零花と久しぶりに会って祝ってもらうことを楽しみにしていた。しかし、その前に現れたのは、顔に殴られたあざがあり、明らかに“何かがあった”零花だった。問い詰めても答えない娘を心配した哲雄がこっそり零花のマンションを訪ねると…荒れ狂う彼氏・麻取延人(内藤秀一郎)がやってくる。咄嗟にクローゼットに隠れる哲雄だったが、延人が元カノをかつて殴り殺したことや零花にも危害を加えようとしていることを知ってしまい…!?
愛する家族のため、これまで一度も刑法を侵さずに生きてきた哲雄はある決意をする。ミステリー知識で培った頭脳と家族愛を武器に社会の闇と闘っていく姿を描く、ノンストップファミリーサスペンスが開幕!

撮影=オサダコウジ

ドラマイズム『マイホームヒーロー』

放送情報:2023年10月24日(火)よりMBS/TBSほか29局で全国放送

◆MBS 10月24日(火)1・2話放送 毎週火曜24:59~
◆TBS 10月24日(火)1・2話放送 毎週火曜25:28~
◆CBC 10月30日(月)1話放送 毎週月曜 24:59~
◆HBC 10月30日(月)1・2話放送 毎週月曜 25:29~ ※初回は24:59~
◆RKB 11月6日(月)1話放送 毎週月曜 25:55~

※放送時間は変更となる可能性がございます。
配信:TBS放送後にTVer、MBS動画イズム 見逃し配信1週間あり、ディズニープラスで見放題独占配信

『映画 マイホームヒーロー』
2024年3月8日(金) 全国公開
配給:ワーナー・ブラザース
(C) 山川直輝・朝基まさし/講談社/ドラマ「マイホームヒーロー」製作委員会・MBS

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo