対馬が危ない!
そんなことを本気で思っている日本人はどれくらいいるのだろう。
長崎県対馬市の観音寺から昨年10月に盗まれた観世音菩薩坐像が韓国で見つかったが、韓国・浮石(プソク)寺のものであると主張する市民団体が大田地裁に仮処分を申請すると、返還を差し止める決定を下した。
その後、14日に韓国・浮石(プソク)寺の僧侶2人が市民団体や元政治家を引き連れて対馬を訪問した。浮石寺に約20年間まつられていたという銅製の仏像や寺のマスコットを持参して、観音寺や市に面会を求めたが門前払いを受けた。日本のTVニュースでも注目を集め、僧侶達は会見で「残念だ。浮石寺も過去3度、仏像盗難に遭っており、慰労の気持ちを伝えたかった」と語った。
20日には、韓国の巫女ら約200人の団体が、対馬にやって来た。
彼らは国定公園内の駐車場で、周囲の木などに横断幕やカラフルな帯を結び付ける装飾をすると、祭壇を設けた。市の担当者らが無許可であることを注意すると「30分だけでも祈らせて」などと祈祷師らは言ったが、結局、奇妙な踊りや祈りが日没まで続いた。この団体側は「訪問は去年から決まっていたもので、目的は観光」と話している。盗まれた仏像との因果関係は不明。
韓国からの迷惑な一行による対馬の訪問は傍若無人で意味不明であるが、日本の国民感情や対馬の人達の気持ちなど微塵も考えていない行動なのは間違いない。
特に14日にやって来た僧侶らの行動は政治的な背景が見え隠れする。韓国の地方裁判所が出した仮処分は法律よりも政治的な思惑を優先させたもの。盗まれた事実と仏像の歴史的な根拠はまったく別次元の問題で、韓国は政治問題化して仏像を返さないつもりでいる。彼らは倭寇(13世紀から16世紀(鎌倉~戦国)にかけて東アジア地域にて活動していた海賊、または密貿易商人のこと)が強奪した仏像だと主張するが、
「根拠を示す鑑定書は仏像を失ったときに、
思い出すのが悲しいので捨てた」と言っている。韓国人記者がよく使う文章で「韓国の歴史は5000年」と平気で前置きするくらいだから、仏像はもともと韓国のものという根拠は空虚なファンタジーだろう。ちなみに李承晩が建国を宣言したのが1948年8月15日になるので、大韓民国の歴史は65年。高句麗が韓国の起源ではない、というのが世界の常識である。
26日から27日に韓国慶尚南道の昌原市議会議員の団体が対馬を訪問する予定だったが、これは日本の対馬の議会と宿泊施設が難色を示して延期された。彼らは18日に島根県の「竹島の日」に反発して「対馬の日」の8周年の記念式典を開催した市議会議員達である。
また、20日に韓国・京畿道の議政府市議会が臨時会議で「対馬は地理的な位置、歴史的な事実、科学的な根拠から韓国の領土であることは明らか」と主張する決議文を採択した。今後は韓国の国会で対馬の領有権を扱う特別員委員会の設置を求めていくという。
この一連の韓国人達と似たような行動をしている団体がある。
2011年の9月から東京の霞が関の経済産業省前でテントを張っていた「脱原発」を訴えるグループだ。彼らは21日の会見で経産省から「テントを無許可設置した損害金」として約1100万円を支払うよう通知されたことを明らかにした。
さらに「私たちは政治を批判できる権利がある」と、撤退しないことも示した。
自分達の主張が間違っていなければ法を犯してもいいという思想で行動する彼らは、法治国家の日本で賛同を受けることはないだろう。
イメージ画像:写真素材 足成 (http://www.ashinari.com/2012/03/04-358625.php)