8年ぶりの共演・明石家さんまも驚き! 山田邦子がいじられキャラ転化で脚光

  by 田中周作  Tags :  

今年に入ってから、何かとよく見かけるのが山田邦子だ。『ダウンタウンDX』(日本テレビ系)、『証言者バラエティ アンタウォッチマン! 』『徹子の部屋』(テレビ朝日系)、『中居正広の金曜日のスマイルたちへ』『週刊さんまとマツコ』(TBS系)、『THEカラオケ★バトル』(テレビ東京系)、『アウト×デラックス2023』(フジテレビ系)など各局でオファーがかかっている。

かつては「最高月収1億円」「好きなタレント調査女性部門8年連続1位(NHK放送文化研究所)」「レギュラー最大14本」「CDを出せば大ヒット」、そして「天下をとった唯一の女芸人」など、様々な栄誉あるプロフィールで彩られていたが、今の若者からすれば、昨年の『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)で、着物姿で辛口審査をしていた女性としか思わないだろう。ところが一転、最近の露出増加。どこがターニングポイントなのだろうか。

まずは2019年7月、所属先の太田プロから独立してフリーになったことが挙げられる。退所した理由は、毎年出ているお笑いライブに、マネージャーが他の人にかかりきりで来なくなってしまったことを挙げていた。会社の人間が、現場に来てくれないことが続くと、自分の立ち位置を悩むのは当然だろう。心機一転、40年所属してきた事務所を飛び出したことで、より好きなことをやれるようになったという背景があるのかもしれない。

さらに昨年6月放送の『水曜日のダウンタウン』(TBS系)で、「しんどい先輩芸人からYouTubeでコラボしたいと言われたときの断り方ムズい説」という企画でフィーチャーされる。さらに半年後、審査員を勇退した上沼恵美子の代役という形で『M-1』に登場するなど、良いタームでスポットライトが当てられたのだ。

年が明けてからも『M-1』審査の気になる裏側を語ってもらえるということでオファーも徐々にではあるが増えていった。さらには、『水ダウ』で絡んだ鬼越トマホークやマテンロウ・アントニーが、彼女が開く飲み会に参加。そこで知り得た山田邦子の素顔を“スポークスマン”として話すように。

それがまた、変に持ち上げるネタというよりも、くさす方向にしたことで“レジェンド”のハードルを良い具合に下げられたのだ。それは、彼女をゲストに迎えた28日放送の『週刊さんまとマツコ』(TBS系)でも見られた。

坂井良多が、彼女に対して「(生きた化石と言われる)シーラカンスみたい」「過去の人」などとイジり倒すと、金ちゃんも「たいしたことのない話を延々とする」と言いたい放題。

伝説のバラエティ『オレたちひょうきん族』(フジテレビ系)で長年ともにしてきた明石家さんまは「オイラ、そのイメージが全くないから。ずっと話をするイメージがない。オチをつけていたろ? いつも」とビックリ。8年ぶりに番組共演を果たした彼は、後輩からイジられている山田邦子が新鮮だったようだ。

なおも坂井は「(邦子さんは)ここ20年芸能人として機能してませんから」、金ちゃんも「エンジンだけ一流なのでずっと喋っちゃう。車体ボロボロです」と最後までイジっていた。だが、散々言われたはずの山田邦子は、それに対して気にも留めず大口で笑うなど、おおらかな態度もまた、余裕が感じられる。

冠番組を何本も持っていた時期の彼女は、“座長”としてのギラギラ感をたたえていた印象がある。それが時にキツい物言いだったり、高飛車な態度と受け取られていた。だが今は良い感じに肩肘を張らずに仕事しているように見える。

さらに山田邦子と言えば、イニシャルトークの元祖的な立ち位置で言われることがある。それは冠番組『MOGITATE!バナナ大使』(TBS系)が広めたとも言われているが、25日放送の『DX』では17年ぶりに登場し、彼女を中心に1時間、禁断のイニシャルトークで盛り上がっていた。この先も、いろいろ需要はありそうだ。

ライター。