川口春奈が16日放送の連続テレビ小説『舞いあがれ!』にサプライズ出演し、話題を呼んだ。気になる役は、祥子(高畑淳子)の持つ船「めぐみ丸」を乗り継ぐことになった女性、若葉。
物語の舞台の1つ、長崎・五島は、川口の生まれ故郷。長濱ねるが同作のキャストに抜擢された際、ゆかりのある川口の名がないことに違和感を覚えたが、そもそも彼女は前作『ちむどんどん』にも出ている。2作連続で朝ドラに出ることはないかと思われたが、NHKはサプライズを用意していたことになる。
また、川口は記念すべき「ご当地枠」として『舞いあがれ!』に出たことになるが、4月から始まる新しい連続テレビ小説『らんまん』にも、それがあてはまる。同作の舞台は高知だが、郷土出身の広末涼子、そして島崎和歌子も登場するという。ちなみに広末は初めての朝ドラ、島崎は意外にも2作目(1999年度前期の『すずらん』以来)となる。
こうした「ご当地枠」は今までもあった。宮城を舞台にした『おかえりモネ』(2021年度前期)では、仙台出身の鈴木京香、塩竃市に生まれた山寺宏一、大崎市出身の大島蓉子など、同郷のキャストも次々と起用された。前作『ちむどんどん』にも、沖縄・那覇生まれのダチョウ倶楽部・肥後克広が、工事現場の親方として出ていた。こうした、舞台となる場所で生まれ育った役者を使うのはどういう背景があるのだろうか?
それはやはり、ふるさとのスターである彼らを使うことによって、地元の朝ドラファンに喜んでもらえるというのもあるだろう。さらにはふだん、朝ドラを見ない層の掘り起こしも、いくらかは期待できる。また一方で起用される側も、生まれ育った場所に、演技で還元したいという想いもあろう。
いずれにしても、4月からの『らんまん』、島崎や広末の登場が楽しみだ。ちなみに同じ高知出身だと、和田正人、ソニン、西川きよし(育ったのは大阪市港区・住吉区)、間寛平らがいる。すでにご当地枠は埋まっている感があるが、どこで誰が出て来るか楽しみに待とう。