赤城乳業は「ガリガリ君ソーダ」を約20年ぶりにリニューアルする。2023年3月中旬より順次全国で発売予定だ。すでに入れ替わっている店舗もあるかもしれないが、気が付いていないかもということで、食べ比べてみた。
2022年6月に消費者調査を実施した結果、「夏、仕事終わり、お風呂上がりのクールダウンやリフレッシュに最適」「キャラクターが目立ち、商品が分かりやすい」「いろんな味があって楽しめる」といったポジティブな意見が多い一方で、「素材・製法のこだわりを理解して購入している」という意見が少ないことが分かったという。そこで今回はガリガリ君のこだわりを伝えるべく、アイスとパッケージのリニューアルを実施した。パッケージの変更はよくあるが、単純なかき氷と認識されがちな同品のリニューアルとは何なのか?
ガリガリ君は、ゆっくりと時間をかけて凍結させた、不純物のない「純氷」をこだわりの大きさに削り、シロップと混ぜ合わせてアイスの中に詰めた商品であることは周知の事実。
今回のリニューアルでは、1981年発売当初から販売している、1本入りの「ガリガリ君ソーダ」「ガリガリ君コーラ」「ガリガリ君グレープフルーツ」において、かき氷の氷を粗く削り、大きい氷の割合を増やし、従来よりも爽やかな後味にしたという。同社では「氷の粒にこだわり抜き、食感と爽やかな後味で、人生の長い相棒・日々の生活の満足向上に欠かせない存在を目指し、また春から夏へと暖かくなるタイミングで多くの皆さまに美味しく食べてもらえるよう、リニューアルいたします。」と、欠かせない存在を目指すと大きく出た格好だ。ちなみに写真の右側がリニューアル後だ。見た目にはわからない。
食べ比べてみると、確かに何かが違う。味の根本は同じなので、劇的にというわけではない。ただし氷の歯触りが変わったのはすぐにわかる。より氷感が増したのは事実だが、かといって水っぽくなったわけではない。従来のように最後までしっかりとソーダ味が楽しめるが、氷が舌の上で溶ける最後あたりは後味がスッキリしている。
最終的には好みの問題だが、「たかが」かき氷とはいえ研究・開発に社力を費やし世に送り出した本品を評価するのは紛れもなくあなたの舌なので、「最後はソーダに行きつくよね!」的な感覚で楽しみながら味わうのが最善の食べ方なのだろう。
※写真はすべて記者撮影