トイレで流した水を飲用として再利用する計画が進行している。米国テキサス州ウィチタフォールズの行政関係者は「安全」と主張する一方、計画に疑問を呈する声もある。『THE TEXAS TRIBUNE』が伝えた。
ウィチラフォールズの年間降水量は東京都の約半分ほどで、1990年代後半から「汚水の再利用」は避け通れない課題とされてきた。日照り続きの地域が不測の事態にも対応できるようにするには1日500万ガロン(2273万リットル)の供給が望まれている。
テキサス州ビッグスプリングの施設は今春から稼働する見込み。テキサス州内での汚水再利用は、化学的かつ生物学的プロセスを経て、通常の飲用水と混合してから、飲み水になるとのこと。米国初の試みで、環境保護庁も再利用に関する規則を持ち合わせていないことから、地元当局は技術面でのプロフェッショナルを招聘している。
カリフォルニアの水研究所の事務局長は「適切なプロセスを経れば、安全面に不安はない。水の味は変わらないはずだ」と述べているが、汚水の再利用に化学物質が過剰に使用されるのではと懸念の声も挙がっている。州環境基準委員会の認可次第で「トイレの水の再利用計画」は動き出す。
画像: 『THE TEXAS TRIBUNE』のキャプチャー
http://www.texastribune.org/2013/02/08/cities-pursue-treated-wastewater-ease-water-shorta/