激安なのに激ウマ!飲みやすいカメ出し焼酎を飲んでみた

  by 松平 俊介  Tags :  

 関東の酒好きの皆さんに朗報だ。なんと、千円以下でプレミアム焼酎に匹敵するカメ出し焼酎が手に入るのである。筆者が試みに購入してみたところ、これはもう、素晴らしいとしか言い様がないものであった。

「太りにくい酒」焼酎、だが、高い…

 お酒が好きな人でも、肥満が心配な人は多いのではないだろうか。そこで糖質制限法ダイエットというのがある。京都・高雄病院の江部康二理事長が開発した最新の医学に基づくダイエット法である。それによれば、肥満の原因は食品に含まれる糖質なのだそうだ。そこで、太らない酒として、糖質を含まない焼酎などの蒸留酒が推奨されているのだ。ちょっとお腹が気になる筆者としても、長年の日本酒党を切り替えて焼酎飲みになったわけである。元々九州郷土料理店のコピーライティングをしていたので、本格焼酎は色々飲んだ。
 が、ここで問題が持ち上がった。日本酒に比べて本格焼酎は高いのである!特に筆者が拠点としている関東地方では一升当たり千五百円くらいはザラなのだ。ちょっとプレミアムがつくと2千円以上も珍しくない。中堅どころのプレミアム焼酎など、店頭価格が720ミリリットルで千八百円強から二千二百円と、同じ程度の日本酒と比べて倍はするのだ!
 日本酒の上質なもの、例えば灘の生一本として知られる『特撰 白鶴 灘の生一本』(もちろん純米酒である)ですら、一升(1.8リットル)千八百円強なのである。輸送費がかかるというのはわかるが、それにしても高い。

激安なのに激ウマ!カメ出し焼酎「ごりょんさん」の実力

 そこで、筆者はひそかに安くてうまい焼酎を探して、いろいろな銘柄を試してみた、が…どれもなんというか、微妙なのだな。
 安い焼酎というのは、ものすごく芋臭くて飲むのに苦労したり、逆に単に辛いだけで味がないようなものもあるようだ。あくまでも自分の飲んだ感じだが、関東ではいい本格焼酎を入手するのは難しいのだ。
 ところがそんなある日、酒屋さんで冒頭の樽とカメを見かけた。なんだろうと思って聞いてみると、九州の蔵元から直送の焼酎で、樽やカメの中で熟成させているのだというのだ。
量り売りも可能だといい、値段を聞くと千円以下と激安である。熟成させたものをカメ出しするので、味がまろやかなのだそうだ。
 物は試しと思って購入してみた。蔵元は九州福岡の「鷹正宗」で、ここは日本酒でも焼酎でも実力のある蔵である。全国清酒鑑評会や食品の国際コンクール・モンドセレクションで金賞を取っている。しかし、関東でこの酒を置いてある酒屋は余り無い。スーパーでは私も十数件、東京・千葉方面を回ったが一箇所もなかった。相当、関東ではレアな酒だといえるのではないか。銘柄名は「ごりょんさん」という。米焼酎を買ってみた。店により、芋や麦、黒糖なども有るようだ。容器は別売りであるが、お茶のペットボトルなどでもいいらしい。私はペットボトルに入れてもらった。
 飲んでわかった。確かにまろやかである!ストレートであるにも関わらず、まるで水割りのように不思議にスッスッと飲めてしまうのだ!ティスティングしても、ストレートでもちょっとぴりっとするくらいで後味は爽快で雑味はない。
 味わいとしては、中堅プレミアム焼酎の『大魔王』や、『晴耕雨読』に近い。それぞれ、720ミリリットルで千八百円強から二千二百円は固い酒だ。それに匹敵する酒が、千円以下とは…

蔵元のページを見ると、包装の費用が削減できるので安いのだという。素晴らしいことだ。
なかなか、入手できないのだけが残念である。
蔵元のページには、この酒を量り売りで買えたり、飲めたりする店の一覧表が有る。近くの酒屋さんに見つけたら、行ってみるといいのではないだろうか?

画像:鷹正宗公式ページより
http://www.takamasamune.com/goods/goods_hakari.html

企業のニュースリリースライターを足掛け4年経験。現在はライターのみならずwebディレクターやテレビ番組の企画にも関わっている。タウン誌や飲食関係の媒体の制作にも携わる。 大学時代は書家や歴史作家について修行をしていたことも。(雅号:東龍) 地域の埋もれた歴史を掘り起こしたり、街歩きをするのが好き。これまで関わってきた雑誌は「散歩の達人」「週刊SPA!」、放送局では主に関東ローカルテレビ局の企画を担当。

ウェブサイト: http://touryuuuan.blog.jp/