ガスト初のコース料理「感動ハンバーグコース」を正直レビュー!「本当に感動した!」11月24日から発売

  by ノジーマ  Tags :  

全国に展開しているファミリーレストランチェーンの「ガスト」は今年3月で創業30周年を迎えましたが、その長い歴史の中でも初めてとなるスペシャルコース料理を11月24日から全国1319店舗(2022年10月末現在)で一斉発売します。そのメディア向けの先行試食会に参加してきました。

一つ星レストラン「sio」の鳥羽シェフと共同開発

そのコースの内容は新発売となる「感動ハンバーグ」をメインディッシュに据えた、全4品からなる「感動ハンバーグコース」(税込1869円)で、ミシュランガイド東京2020〜2023一つ星掲載店「sio」オーナーシェフの鳥羽周作氏と共同開発されたそう。

ガストのハンバーグはいつも美味しいですし、その本格的なハンバーグを据えたコース料理を食べられるのはもちろん嬉しいですが、どちらかというとガストはリーズナブルなファミリーレストラン。正直なところ、本格コース料理とガストがあまり結びつきません。いったいどんなクオリティのコース料理が食べられるのか気になりますよね。

楽しみだけどちょっと心配でもある。そんな気持ちを胸にメディア向け先行試食会で「感動ハンバーグコース」を食べてみましたが、想像を遥かに超えて素晴らしい体験ができました。

前菜から心をグッと掴まれる

「感動ハンバーグコース」の1品目は前菜の「シュリンプサラダ 〜ナッツとフルーツ〜」。食器から厳選したというサラダへのこだわりを聞きながら一口食べてみると、食感の豊かさとさわやかで奥行きのある味付けにびっくり!

エビのほかにも柔らかい鶏ささみ肉が盛られていて、そこに歯ごたえのいいナッツが絶妙なコントラストに。そしてピンクグレープフルーツやキウイまでもが盛り付けられているのですが、こちらが口に飛び込んでくると華やかな酸味が広がっていき、これがもう素晴らしくうまい!

「ガストのコース料理、どんなもんじゃろ」と高みから見下ろすような気持ちで食べていたのに、一瞬にして心をグッと掴まれてしまいました。

続いてはスープ「コーンポタージュ 〜フライドオニオンをのせて〜」のお出まし。コーンポタージュ自体は普段からガストで提供しているものそのままで、そこに厳選したフライドオニオンをのせただけという一品なのですが、これまた一口いただいて驚きました。コーンの甘味が段違いじゃないですか!

これは程よい塩気のあるフライドオニオンをのせることで、コーンポタージュ本来の甘味を引き立てているということなんですね。ガストのコーンポタージュは割と普段から飲んでいますが、ひとつの食材をプラスするだけでこうも味が引き出されるなんて、まるで魔法をかけたかのようです。

ガスト史上最も分厚い「感動ハンバーグ」

前菜とスープですっかりテンションが上がり、期待しかなくなったところでいよいよメインディッシュの「感動ハンバーグ 〜トリュフ香るポテトチーズクリームIN〜」が登場。うおおおおおっ、熱された食器の中央にドーンと盛り付けられたハンバーグの存在感が半端ない!!

ハンバーグの重さは中身のポテトチーズクリームを含めて200gということですが、それ以上にインパクトが強烈なのはその肉厚っぷり。ガスト史上最も分厚いハンバーグだそうで、この厚みを表現するためにハンバーグのこね方からソースの注入の仕方まで徹底的にこだわり抜き、ガストの30年の歴史で培った経験に鳥羽シェフの技術を余すところなく注ぎ込んでいるのだそう。

その「感動ハンバーグ」にフォークとナイフを添えると、まるでその中心にブラックホールがあるかのようにナイフがズブズブと吸い込まれていきます。とんでもない柔らかさだ……!

そしてその瞬間に溢れ出る肉汁は決壊した堤防の如し。食器の上は大洪水。こりゃあてぇへんだ、てぇへんだ!!

さらにその中からはポテトチーズクリームも登場してきますが、こちらはポテトで粘土が高くなっているのでソースや肉汁と一緒にグチャグチャになることなく、存在感を発揮しながらハンバーグとデミグラスソースの味を引き立てるニクい役割に徹していました。

九州産黒豚を使ったハンバーグは甘味と旨味が凝縮されていて、デミグラスソースは和風仕立てになっているのでご飯との相性も抜群。これはもうガストのいつものチーズインハンバーグとは完全に別物ですな。とんでもない満足度でした!

デザートは甘さを抑えてサッパリと

「感動ハンバーグコース」にはデザートとして「グラスショートケーキ」もついてくるのですが、こちらは甘さでゴリ押しすることなく、軽さと量と酸味のバランスにこだわっているのがポイント。

スイーツを食べたい気分のときにガストに来てこちらを単品で注文したら物足りなく感じてしまう可能性もありそうですが、とびきりジューシーなハンバーグを食べたあとならうってつけ。ベリーの酸味でサッパリできるので、食後に口の中がまったりすることもありません。

いやあ、最初から最後まで緻密に計算されていることが伝わってくる、本当に感動的な素晴らしいコース料理でした!

ガスト愛が深い鳥羽シェフだからこそ実現できた

今回の「感動ハンバーグコース」を共同開発した鳥羽シェフは「ガストの好きなメニューは320グラムハンバーグ」と豪語するほど根っからのガストファン。料理研究家の中でもガストの料理を熟知している鳥羽シェフとタッグを組んだからこそ、ガストの魅力を最大限引き立てたコース料理を実現できたのでしょう。

これを全国1300店舗以上のガストで提供するとなると、どこまで同じクオリティで提供できるのかが心配ですが、既存の食材を上手に駆使したり同じ調理法を採用したり、アルバイトのスタッフでも問題なく作れるような配慮も多く見られました。

「感動ハンバーグコース」は11月24日から全国のガストで発売開始。2023年1月18日までの販売が予定されています。

ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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