ネスレ日本と小田急電鉄は、国連総会会期中に開催されるSDGs週間を前に、“環境を意識するきっかけとなるコーヒー飲用習慣”を提案するイベントを、小田急電鉄の特急ロマンスカー車内と小田急新宿駅西口の店舗において期間限定で実施する。報道関係者向けの発表会を取材したので実際のコーヒー提供体験までをレポートする。
小田急電鉄の秋山幸彦司令助役は同グループのカーボンニュートラルの戦略において循環社会の分野でマイボトルでコーヒーを提供することは環境負荷低減にマッチする取り組みだと強調した。
また、ネスレ日本の小島孝浩ユニットマネジャーは、2018年と2021年を比較した場合、通勤時にマイボトルでコーヒーを自宅から持参する人が急増した事実に注目し、通勤途上の駅や電車でコーヒーを手軽にマイボトルに提供することを小田急とともに実現できたことで、双方の環境に対する思惑が一致したと述べた。またモーニングブレンドはたっぷりサイズの抽出が可能なので、マイボトルへの提供はコスト的にも理に適うようだ。
「My Bottle Café by ネスカフェ ドルチェ グスト」の実施概要は次の通りだ。
期間:2022年9月25日まで
場所:小田急線新宿駅西口 コンコース MB1 階「キューズカフェ」内で7:00 から 20:00
提供メニュー:「ネスカフェ ドルチェ グスト モーニングブレンド」(300ml)タンブラーサイズ
実際の提供方法は、マイボトル(300ml以上)のドリンクが入る容器を持参の場合は無料だ。またマイボトルがない場合はリユーザブル カップ(再利用可能なカップ)に淹れて提供するが、この場合の料金はなんと税込み70円だ。
提供の流れは、マイボトルを持参し来店する。スタッフがマイボトルを洗浄する。店頭に置かれたコーヒーメーカー「ネスカフェドルチェ グスト ジェニオ エス」と「ネスカフェドルチェ グスト」専用カプセル「モーニングブレンド」を使い、コーヒーを淹れる。テイクアウトの場合はドリンクを受け取り後そのまま持ち帰り、イートインの場合は着席して飲むことが可能だ。
基本的にはコーヒーを淹れるのはセルフサービスだが、マシンの体験という意図も含まれている。とはいえカプセルをセットしてタッチパネルを直感的に押すだけなので難しことはない。
記者はマイボトルを持っていなかったので再利用可能な樹脂製のリユーザブル カップをもらったのだが、このカップがなかなか良くできた製品で、ふたはねじを切ってあり、飲み口はロックがかかるのでその場で逆さまにしてみたがこぼれることはなかった。
また、アイスコーヒーを淹れてもらったのだが、ちゃんと冷えたアイスコーヒー(氷を入れてホットコーヒーを淹れてアイスにする)に追加で氷を入れてもらったところ、3時間以上は氷が残っていた。もちろん保冷保温のカップではないものの、実用性は抜群だ。電車でもオフィスでもしばらくは冷たいまたは熱いコーヒーが飲めるだろう。これがコーヒー代込み(本当はコーヒーは無料)で70円とは、マイボトルを持っていても1つは欲しいアイテムだ。
高圧力で比較的大容量を抽出するコーヒーなので、温度や抽出量により濃さや酸味や味わいを調節できるのもモーニングブレンドのいいところだろう。またレギュラーコーヒーなので美味しいのは言うまでもない。新宿西口での提供イベント終了後は小田急沿線の数駅でも同様に展開するようなので、見かけたときには至高の一杯でホット一息入れてみてはどうだろうか。
※写真はすべて記者撮影