辛口でごめんね。新春ドラマ勝手にレビュー

  by 赤いからす  Tags :  

 

年明けからはじまったドラマの初回を見て、適当にチョイスして勝手にレビューしてみます。尚、演出はドラマの映像を含めた演出で、キャラは主役の魅力&演技力を重点に置いています。黒い★が多くついているほど評価が高く、各項目の最高が5つ星。視聴率は関東地区。

 

フジテレビ 月曜午後9時『ビブリア古書店の事件帳』

初回視聴率14.3%

脚  本★★☆☆☆

演  出☆☆☆☆☆

キ ャ ラ☆☆☆☆☆

剛力彩芽さん主演で話題のドラマ。

鎌倉でひっそりと存在するビブリア古書店に、亡くなった祖母が残した古書を持って五浦大輔(AKIRA)が本の査定をお願いにやってくる。五浦が持ってきた夏目漱石全集を査定した店主の篠川栞子(剛力彩芽)は本から様々な謎を解いていく。

ほとんどの会話が古書店内で行われ、初回の謎解きも途中で結末が見えてしまうお話だった。嵐の大野君が主演した「鍵のかかった部屋」を制作したメンバーなのか、音楽が似ていた。テクノポップみたない感じのBGMが時々流れ、作品と雰囲気がそぐわない感じがする。月9には相応しくない作品かもしれない。見ている側を釘づけにするような派手な展開はなく、深夜枠なら十分楽しめる作品。ドラマ冒頭の剛力さんのナレーションがひどく、プロの仕事とは思えない。このまま剛力さんとAKIRAさんの演技の成長がないかぎり、視聴者離れは加速するだろう。

 

 

フジテレビ 火曜午後9時『ラストホープ』

初回視聴率14.2%

脚  本★★☆☆☆

演  出★★☆☆☆☆

キ ャ ラ☆☆☆☆☆

嵐の相葉雅紀さん主演のドラマ。

他の病院でたらい回しにされてきた患者さんを、高度先端医療センターのチームが最後の砦となって救う。

各診療科の医者が意見をぶつけ合い、総合的に判断して手術をする展開は面白かった。時々フラッシュバックされる医者達の過去も何かありそうで、今後の展開に幅がある雰囲気。ただ、出てくる医者達の個性がありすぎて、やりすぎる面があった。例えば萩原雪代(小池栄子)さんが仕事そっちのけで競馬中継を見ているシーンなど、そんな医者がいるはずもなく、余計なシーンだったかもしれない。

 

 

フジテレビ 火曜午後10時『サキ』

初回視聴率11.4%

脚  本★★☆☆☆

演  出★★★★☆

キ ャ ラ★★★☆☆

仲間由紀恵さん主演のサスペンスドラマ。生き別れた姉を捜していた大手雑誌社の記者である隼人(三浦翔平)に姉と名乗るサキ(仲間由紀恵)が現れる。

一介の総合病院の看護婦にも関わらず高層マンションに住んでいるサキ。一定のリズムで野菜を切るシーン、祝杯を挙げるかのように死んだ男性の生まれた年のワインを頼み、贅沢な食材を食べる何気ないシーンでも異様に映る。
届けられた高級ステーキが残り4枚残っていることから、後の犠牲者の数なのだろうか。微妙に繋がってくるであろう男達との関係など、興味を膨らませる内容だった。

初回は大きな進展こそなかったが、これから大変なことが起こりそうなフラグが立ちまくりだった。
これから期待できそうな予感のするドラマ。

 

 

日本テレビ 水曜午後10時『シェアハウスの恋人』

初回視聴率11.6%

脚  本☆☆☆☆☆

演  出★☆☆☆☆

キ ャ ラ★★★☆☆

水川あさみさん主演のドラマ。OLの津山汐(水川あさみ)が地方の営業所に飛ばされ、シェアハウスに住むことになる。

汐に転勤の辞令が出てから、いきなり三ヵ月後の設定になってシェアハウスにすでに住んでいたので、その経緯が抜けていた。裸の川木辰平(大泉洋)との出会いを三ヵ月で汐が忘れてしまうのは、えっ?と思ってしまった。小さな子供が一人で東京までやって来たのに、すぐに警察や親に連絡しないのはなぜ?など、突っ込みどころ満載なのだが、大泉さんがアドリブで水川さんを笑わせているような場面もあって、会話のテンポが良く、二人の息がぴったりな感じがした。初回のラストもまさかのBL展開で、次回への興味を誘う。

 

 

テレビ朝日 金曜午後11時15分『信長のシェフ』

初回視聴率11.6%

脚  本★☆☆☆☆

演  出☆☆☆☆☆

キ ャ ラ★☆☆☆☆

玉森祐太の主演のドラマ。現代のシェフが戦国時代の京都にタイムスリップして、織田信長と出会うことになる。記憶を失っていたものの、料理人であることに気づき、料理を作り、様々な危機を乗り越え、織田信長に気に入れられていく。

小道具などに現代のものが含まれ、違和感があった。午後11時以降の作品としては出演者が豪華で深夜枠では楽しめる作品。「仁」の料理人版と感じてしまうのがおしい。織田信長が出てくるタイムスリップものでは最終回フラグの「本能寺の変」がどうなるのか、楽しみな作品ではある。

 

 

フジテレビ 日曜午後9時『dinner』

初回視聴率8.8%

脚  本☆☆☆☆☆

演  出★☆☆☆☆

キ ャ ラ★☆☆☆☆

活気溢れるイタリアレストラン『リストランテ・ロッカビアンカ』はオーナーシェフの辰巳日出男(風間杜夫)が倒れたことにより、一カ月後、客足が減ってしまう。娘で支配人の辰巳沙織(倉科カナ)は新たなオーナーシェフを探すことを決める。

三谷幸喜さん脚本の「王様のレストラン」に似通った作品。

客として現れた新しいオーナーシェフの江崎究(江口洋介)が料理にケチをつけ、塩加減を指摘するところは面白かったが、見せ場はそれだけ。

開始10分に『アイアンシェフ』の収録スタジオを訪れる辰巳沙織(倉科カナ)のシーンは本当に必要なのかなと感じる。番組に出演させようと説得する娘の心境がわからない。単純に『アイアンシェフ』の宣伝と思ってしまった。先の展開も読めてしまい、かなり厳しい船出となってしまった初回なのではないだろうか。

 

 

TBS 日曜午後9時『とんび』

初回視聴率17.0%

脚  本★★☆☆☆

演  出★☆☆☆☆☆

キ ャ ラ★★☆☆☆

小学生雑誌の付録を担当し、出版社に勤めるアキラ(佐藤健)は職場の自分の机に父と母の写真を置き、自分の幼い頃を思い浮かべる。「どうしようもなく不器用な父が、ただ一つ、僕を精一杯愛してくれた30年の物語」というキャッチコピーそのままの作品。

吉川英治文学賞などを受賞した重松清の同名小説が原作なので、しみじみと愛情が伝わってくる嫌味のない作品。

地味な作品なのに初回のラストに父親ヤス(内野聖陽)が息子を迎えにいくシーンと現在のアキラ(佐藤健)とダブる意外な展開が含まれていた。

 

総評:やはり今期も低調な作品ばかりで、最後まで見続けたいという作品がほぼない。他にも初回を見た作品はあるのだが、途中で見るのをやめてしまうくらい、つまらないドラマが多かった。どれもオリジナルティーがなく、テンプレの台本を少し変更しただけ、という作品ばかり目に付く。似たような内容のドラマに、また同じ俳優が出ていては、飽き飽きしてしまう。その中でTBSの「とんび」は他の作品と一線を隠す存在になるかもしれない。

 

画像:from flickr YAHOO! (http://www.flickr.com/photos/11335395@N06/3233723212/)

 

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