京都グルメはなんだか格が違う!「段違いB級グルメ」4品をご紹介!

  by 丸野裕行  Tags :  

どうもグルメライターの丸野裕行です。

京都には《「晴れ/ハレ」と「褻/ケ」》という言葉があります。日本で、非日常や聖を意味する「晴れ」、ごく普通の日常を表す「褻」という相反する生活感覚のことをいいます。

儀式や神祭などのことは「晴れ」の行事であり、「晴れ着」を着るなどそのときの大事な儀式のことをいうわけです。「晴れの門出」などという場合もありますね。よそ行きの格好をして、高級店に出向いたりするときに使う言葉です。一方、それ以外の一般的生活は「褻(ケ)」。ごく平凡な日常にさっと行って食せるもの。これが「褻(ケ)」と言われます。

京都ではこのような文化をしっかりと守って、この言葉を大切にしています。

今回は「褻(ケ)」の中でもB級グルメとして地元民を喜ばせている、気軽に行けるお店4軒をご紹介したいと思います。

上京区講堂町 『珈ノ介コーヒ』

場所は堀川丸太町。一本通りを上がって、西入ルの位置にあるのが『珈ノ介コーヒ』。ここはキーマカレーが評判なのですが、奇をてらって選んだのは《キーマカレースパ》。お店の内装は、雰囲気のいいオーセンティックな店内。コーヒーの香り高い薫りが鼻をくすぐってきます。

さらに、キーマのカレースパイスの香りに思わずお腹がグ~。おすすめはキーマカレーらしいのですが、それをスパゲティーにまとわせることで、恐ろしい味わいに昇華します。キーマカレーと絡む、ちょうどいいパスタの茹で加減。スパイシーなこだわりキーマカレーは非常に魅力的で、一気に舌を虜にします。玉ねぎの甘味が手作りキーマを盛り上げてくれるこのハーモニー! 絶品ですよ!

プリンもおすすめです!

店名:『珈ノ介コーヒ』
住所:京都市上京区講堂町223
TEL:075-384-1250
営業時間:11:30〜17:30
定休日:火曜日・水曜日

東山区三条通大橋 『篠田屋』

東山区三条大橋近くにあるのが、知る人ぞ知る『篠田屋』。こちらは中華そばが有名なのですが、《皿盛》も人気なんです。名物なんですね。昭和レトロな店内には、厨房の音がお客さんのお腹を満たすBGMとして響き渡ります。

フロアを取り仕切るお父さんの「どうぞ~いらっしゃい」という声で出迎えていただき、着席。お客さんの中華そば率が異常に高いこのお店で、堂々と皿盛を頼む。これは漢のオーダーです。皿に盛られたあんかけカレーが熱々の揚げたてカツに注がれ、混然一体となっているところが非常に魅力的。

お出汁が効いたカレーうどん風のあんはとてつもなく旨い。以前どこかで食べたような幸せ味です。なんだかその味わいは、筆者に亡き母親を思い出させてくれるようにも感じました。意外に胡椒が効いているところもたまりませんね。古きよき懐かしい味は永久に不滅です。

店名:『篠田屋』
住所:京都市東山区三条通大橋東入大橋町111
TEL:075-752-0296
営業時間:[日~金]11:30~15:00 ※祝日は関係なく曜日通りの営業
定休日:土曜日

左京区下鴨 『いいちょ』

恐ろしいチャーシュー麺がどど~んと置かれると評判の、下鴨にあるこのお店。スープは豚骨と鶏骨が3対7で構成された味わい。しかも、京都にある『澤井醤油』さんの厳選醤油が使われていて、素晴らしいコクに仕上がっています。

スープをひと口啜りこめば、口の中に広がる豚と鶏の味。京都らしい背脂チャッチャ系のスープが胃の腑に染みこみます。薄めに切られたチャーシューも赤身と脂身のバランスが非常に良く、味もいい。柔らかくてトロリととろけるんですが、チャーシューのこの多さ、ハンパない。

約8分、丼を待つ間のワクワク感を裏切らないこのチャーシュー麺はとんでもないほどの破壊力でございました。下鴨には驚くほどのラーメンがあるということをまざまざと教えられました。

店名:『いいちょ』
住所:京都市左京区下鴨東半木町70-10
TEL:075-711-0141
営業時間:11:00~15:15(L.O.)/17:30~売り切れ次第閉店(21:00頃)
定休日:木曜日(祝日の場合は営業)
※不定休が多いので必ず確認を

上京区新町通中立売下ル 『鳳舞楼』

上京区の中心部にある《撈麺(ローミン/ろうめん)エビカシワソバ》の名店がこの『鳳舞楼』。こちらのご主人は中華料理の大衆店である『ハマムラ』で料理長を務めていたという筋金入りの料理人。ニンニクを抑え、出汁の味を感じる京風中華の名店として有名です。

あっさりしているのにコクと旨みがあるのが、このお店の味。舞妓さんや芸妓さんなど花街で働いている方が、食事を摂ってからもお客さんの前に出られるよう臭いの強い食材は使いません。

からしの風味が効いた野菜多めのタレに、食べ応えのある麺。その麺は、あんかけをまとってなお、とてつもない旨み。鼻にくる風味で箸が止まりません。その味は大人風味。具材としては、鶏肉や海老、ネギ、レタス、椎茸などなどとにかく具沢山。満足できない人はいないでしょう!

店名:『鳳舞楼』
住所 :京都市上京区新町通中立売下ル仕丁町327-7
TEL:075-555-5568
営業時間:11:30~14:00/17:00~21:00(L.O.20:00)
定休日:火曜日

やはり美味しいものがたくさんある京都ですが、高級店とはまた違い、日常を彩る《褻(ケ)》のお店がたくさんあります。京都人は洋食、うどんそば、おばんざい屋さん、居酒屋、焼き鳥店、中華など、自分のお気に入りのお店を持っているわけですね。

あなたも早く、観光がてら京都に遊びに来てください!

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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