全国順次公開中、映画『京都カマロ探偵』「この映画には、いろいろな人間の悲喜こもごもがあります」:木村祐一インタビュー

  by ときたたかし  Tags :  

愛車のカマロを乗り回す自称“探偵”のフリーター・釜田麻呂(塚本高史)が主人公のエンターテインメント映画、『京都カマロ探偵』が現在、全国順次公開中(兵庫・Cinema KOBE 8月6日〜/神奈川・シネマ・ジャック&ベティ 近日上映予定/愛知・センチュリーシネマ9月16日〜)です。京都を駆る名車の数々も見ものですが、探偵やヤクザ、謎の国際犯罪組織など、様々な登場キャラクターたちも魅力の本作。麻呂の異母兄弟でヤクザの組員役で出演した木村祐一さんは「この映画には、いろいろな人間の悲喜こもごもがあります」と語ります。

■公式サイト:https://kyotocamaro.com/ [リンク]

●最初にオファーがあった際は、率直にいかがでしたか?

カマロは、実は乗っていたこともありまして、少年時代のあこがれでもあったんですよね。ようやく20歳くらいで1回乗れたという経験があるから、その時代を思い出しました。吉田(由一)監督も年齢が近いこともあり、わかり合うところがあったと思います。

●探偵もので、アクションにドラマもあり、大変面白く拝見しましたが、吉田監督はシリーズ化を考えているかも知れませんね。

面白い作品ですよね。しかも前後に話(エピソード)が、まだまだあるような気がしませんか? そこを今回切り取っただけのような気がしましたね。それこそ昔の松田優作さんの『探偵物語』じゃないですけれど、警察とヤクザが絡んで、なんか出来そうな気はしますよね。

●今回演じられたヤクザの組員の木村祐吉というキャラクターは、名前がほぼ同じでしたね。

役名がね、一緒なんですよね(笑)。吉田監督が僕のイメージで書いてくれたらしいです。

●いわゆるあてがきなのですね。演じてみていかがでしたか?

僕はヤクザじゃないけれど(笑)、演じると言ってもそのままに近いところはあったのかなと思いました。好きな人がいて、惚れ込んでというのは、僕自身好きな世界観でしたね。あと、ヤクザなのにジャージしか着れていないという、いつまでもチンピラみたいなとことも好きでしたね。

●自称“探偵”役、主演の塚本高史さんの印象はいかがでしたか?

カッコいいですね。僕がベテランの役者さんに言うことはないですね。素晴らしいです。山崎裕太もすごいセリフ量をしゃべって、すごいなと。

●木村さんは映画監督もご経験ありますが、今後自身で撮りたいテーマはありますか?

むちゃくちゃな男の話がいいですね。他と例えて言うのもヘンですが、日本人でジョーカーみたいな男が鬱積して爆発していくような物語を撮ってみたいです。いわゆる日本の法律など関係なく、漫画やSFみたいな感じで、常識を無視したような男の話をやってみたいですね。

●ジャンルはコメディですか?

どうでしょう、ブラックコメディなのかどうなのか。どう捉えていただいてもいいかも知れないです。ジャンルは評論するほうが決めるものだと思うので、作っている側としては意識していないところではありますね。

●今日はありがとうございました!最後に一言お願いいたします。

この映画には、いろいろな人間の悲喜こもごもがあります。アクションもバイオレンスもギャグもありますが、それがしっかり描かれているような作品になっています。ぜひ観てください。

■ストーリー

自称探偵の釜田麻呂(塚本高史)は、愛車のカマロだけが自慢のフリーター。京都の焼肉屋でバイトをしながら、ビミョーな格闘家?の幻之助(朝井大智)や天才ハッカーの健太(山崎裕太)と気ままな毎日を送っていた。

そんなある日、お気に入りのキャバ嬢から「失踪したパパを一緒に探して!」との依頼を請ける。ノリで請け負ったものの、パパはなんと巨大SNS運営会社の開発責任者!自社の不正を告発しようと動いていたところ、ヤクザに捕まっていた!そして、事件の核心に迫るうちに、とんでもない展開が待ち受けていて・・・

果たして釜田達は無事にパパを救い出し、ミッションクリア出来るのか?!

(C)『京都カマロ探偵』製作委員会

全国順次公開中

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo