『空気が「読める」新入社員と無愛想な先輩』(ZERO-SUMコミックス)などの鳥原習さん(@t_rsa)が、Twitterでマンガ『地雷系女子とゲーマー男子が出会った話』を公開。大学でいつも隣の席に座る女子が、実はオンラインゲームでパーティーを組む仲間だというストーリーで、「刺さる」「男子逃げて案件だ」という反応だけでなく「続きが気になる」という声が続出しています。
【創作】地雷系女子とゲーマー男子が出会った話 pic.twitter.com/sR3Y4oDHMq
— 鳥原習@空気2巻発売中 (@t_rsa) July 2, 2022
「あの〜榎野さん。ずっとスマホ見てるなら後ろの席に座った方がいいんじゃない?」「別にいいでしょ。目悪いからここより後ろだと見えないし」と返され、「そっかぁ」と笑顔をひきつらせ、「でもそれって毎回隣に座る理由にはならないんじゃない? と思っても重ねて聞く勇気はない」と思うメガネ男子。「何故なら彼女は地雷系」といい、美人で強そうでこわい雰囲気……。「対して俺はただのゲームオタク。彼我の戦力差は絶望的だ」と考えています。
横目でじっと見られて「怖。もしかして講義ノートとか狙われてるんだろうか」と思う男子。「ああ…、帰ってゲームしたい。ライラさんとダンジョン行きたい。癒やし系でがんばり屋さんでゲーム大好きな俺の天使」と現実逃避。「初心者なのに俺のログイン時間に引かずに遊んでくれるし、向こうからどんどん声かけてくれるし、マジでハマってくれてるんだろうなぁ」と考えていたところに、スマホにメッセが。「今日の夜、古聖都市を探索しに行きませんか?」というのに「いいですね。勿論行けます、と…」と即レス。それを榎野さんが様子をうかがっています。
コントローラーにエナドリ。「連日付き合ってくれてありがとうございます」「いや俺も楽しいんで!いつでも呼んで下さい」と言われて「紗綾のためにいつでも…。そんなの愛じゃん好き好き好き好き好き好き好き好き好き好き」となっている榎野さん。実はゲーム内のライラだったのです!
「気まぐれで始めたゲームで仲良くなったのが、同じ大学の人だったのは驚いたけど、既読無視しないし、行きたいところもしたい事も全部付き合ってくれるし、ちょっとの変化もすぐ気づいてくれるし、こんな人初めて」と想いを募らせている榎野さん。「紗綾の事も早くもっと好きになってほしいなぁ」と考えています。メンヘラとオタクの相性が噛み合った結果、ロックオンされてしまった男子の運命は……!?
「地雷系」な女子について「創作の題材としては不穏な人がすごく好きなので、可愛さと不穏さのアンバランス感のような部分に魅力を感じます」と語る鳥原さんが世に送り出した紗綾=ライラ。このマンガに先行して発表された鳥原さん自身による作詞・作曲の初音ミクオリジナル曲「アイコンフリクト」は、彼女の想いがよりずっしりと重い歌詞になっており、ボカロならではのテンポ感が特徴的な曲になっています。
【初音ミク】アイコンフリクト【ボカロオリジナル曲】(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=ZkIQaGmcDBU [リンク]
ボカロ曲を制作・発表したのが実は初めてだという鳥原さん。初音ミクに出会ってから10周年経て、「でもやっぱり諦めきれない…!作るぞボカロ曲」となった経緯をマンガにしています。
作曲初心者がボカロと出会って十余年越しで初めてのボカロ曲を作った話 2/2 pic.twitter.com/jKQbPuIIEr
— 鳥原習@空気2巻発売中 (@t_rsa) July 8, 2022
過去に一度ピアノ曲を作ったことはあるものの、用語や曲のジャンル、楽器などはよく分からない中、あるソシャゲをプレーして「始めるのが遅いなんてないのかもしれない」と思って創作という底なし沼に踏み入れたという鳥原さん。メロディーと歌詞と作っていく過程で考えたストーリーが先に紹介したマンガになったといいます。
もともとは「テンポの早い格好いい曲や、歌詞から不穏さを感じるような曲、あとは和ロックや民族調の楽曲なども好きです」という鳥原さんに、初音ミクやボカロ曲について魅力を感じた理由について尋ねると、「昔から未来を感じる新しい技術全般が好きだったので、初音ミクの歌を聴いた時、その時点での完成度の高さと可能性の両方にすごくわくわくしました。それから10年以上経ちますが、ミクを中心に生み出される創作活動や技術を含めて、日々更新される魅力に惹かれ続けています」と話してくれました。
「アイコンフリクト」を発表したことで「新しい悩みが増えた代わりに、死ぬ時の後悔が一つ減った。そしてボカロが前よりもっと好きになった」という鳥原さん。「初めてでこの出来はスゴい」「ドストライクで好みの曲過ぎた」といった反応も寄せられていましたが、「暖かく見守って下さる反応が多くてありがたかったです。あと、うまくいかなかった部分も含めた制作の過程の話を出したのは、やってみたい事がある人が挑戦する後押しになったらいいなあと思った部分も大きかったので、”自分も新しい事に挑戦してみたい”というお言葉も頂けてすごく嬉しかったです」といいます。
新たなボカロ曲の制作に「ぜひやってみたいです!」と意欲を示した鳥原さん。「とても楽しかったですし、今回出した作品を通して学び方や作り方の情報なども新しく教えて頂いたりしたので、少しずつアップデートしながら挑戦していけたなら、と思っています」とのことなので、“おひとりさまメディアミックス”な展開が今後も期待できるかもしれません。
※画像はTwitterより
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