B級フード研究家・野島慎一郎の美味しかったカップ麺 月間ベスト5(2022年6月)

カップ麺やスナック菓子、ファストフードなどのアレンジレシピを研究する“B級フード研究家”としても活動している、ノジーマこと野島慎一郎です。

いつもガジェット通信ではアレンジレシピを紹介する記事を中心に執筆していますが、普段から研究としてカップ麺をよく食べているので、1か月で食べたカップ麺のなかから個人的に美味しいと感じたカップ麺ベスト5をご紹介しています。

今回は2022年6月のランキングです。新旧問わずに美味しいと感じたものを選んだ個人的なランキングではありますが、皆さまのカップ麺選びの参考にしていただければ幸いです。

第5位:セブンプレミアム 鳴龍 汁なし担担麺

5位にはセブンプレミアムの「鳴龍 汁なし担担麺」を選びました。過去にも発売されていた商品がリニューアルして再登場です。

鳴龍の“汁あり”担々麺のカップ麺もセブンプレミアムで販売されていますが、そちらはカップ担々麺の最高峰といっても過言ではないほどの逸品。そのシリーズということもあってもちろん期待しまくりで食べてみたわけですが、以前に食べたものとはだいぶアプローチが変わっているように感じました。

汁なし担々麺なのに意外とゴマの風味は存在感が薄く、ラー油の辛味とトマトの旨味が強めに主張。結構辛いな~なんて思いながら食べてくると、あとからトマトの旨味がジュワーッと口の中で広がり、幸福感でいっぱいに。濃厚なようで繊細な味はさすがの一言ですし、そんなタレがもっちりとした麺にどっぷりと絡んでくるのもたまりません。

ミンチ肉がやや細かく、カップの底に残ってしまいがちなのは惜しいポイントですが、辛い食べ物が苦手じゃなければきっとおいしく食べられるはず。

第4位:まるか食品 ペヨング カレーやきそば

4位にはまるか食品の“公式ニセペヤング”「ペヨング」のカレーやきそばを選んでしまいました。廉価版ペヤングというだけあって、なんといっても安い。地元のスーパーで100円以下で買うことができました。

味は至ってシンプルで、あっさりテイストのカレー味というかカレー風味。カレーせんべいとかそのくらいのカレー感。辛さはほとんどなく、かやくはキャベツのみ。純粋に麺をカレー風味でおいしくいただくことができます。

そうそう、こういうのでいいんだよ!

ペヤングといえば近年はすっかりネタ系ブランドに成り下がってしまっていて、個人的には評価がだだ下がりだったりするのですが、激辛とかマシマシとか無理やり個性を作らず、シンプルにカレー風味というだけのカップ焼きそばがどれだけ美味しいか。インパクトが薄くて売れないかもしれないけど、ほんとこういう方向で攻めてほしいですね。

第3位:マルちゃん 正麺 冷しまぜそば 鶏だし塩

ついに冷やしカップ麺業界に真打登場。マルちゃん正麺カップシリーズから「冷しまぜそば 鶏だし塩」が発売されましたが、期待を裏切らない美味しさに仕上がりで3位にランクインとなりました。

マルちゃん正麺の魅力といえばなんといっても茹でたて生麺のような食感のノンフライ麺。これを冷水で冷やして作るのですから、つるつるとした喉越しは最強ですし、麺のコシというか硬さはとんでもないことに。硬めの麺が好きだからと待ち時間を短めに作ってしまうと失敗しかねないので要注意ですね。

これまでに発売されてきた冷やしカップ麺はめんつゆベースのものか冷やし中華がほとんどだったのですが、今作は鶏だし塩の冷やしまぜそばという斬新なアプローチ。

タレをかけた瞬間に広がるゆずのさわやかな香りは清涼感たっぷりですし、塩味のなかに凝縮された鶏の旨味を感じられる繊細な味はこれまたさすが正麺といったところ。バッチリうまいです。

ただ、正直なところ感じてしまったのは「これは冷やさなくてもうまそうだな」ということ。麺の硬さもかなりハードに仕上がりましたし(好きな人は大好きだと思いますが)、冷やしまぜそばならではの良さがもうちょっとあるといいかなと思いました。次回作にめちゃくちゃ期待したいと思います!

第2位:明星 ぶぶか油そば ガチ太

明星の人気カップ麺「ぶぶか油そば」の太麺バージョン「ガチ太」が新発売。こちらを2位に選びました。待ち時間7分の極太フライ麺は3位の「マルちゃん正麺冷しまぜそば 鶏だし塩」や、先月の1位に選んだ「マルちゃん 珍々亭 濃厚油そば」のような繊細はがなく、ジャンクでスナック感のある麺だったりするんですが、このタイプの麺もまた油そばの味付けとよく合うんですよね。

茹でたて生麺っぽさはないけど、逆にフライ麺の油揚げ感が濃厚な醤油ダレやマヨネーズなどの味付けとベストマッチ。麺が太くなったことによってその相性の良さを存分に堪能できるように進化したように感じました。

そしてこの「ぶぶか油そば ガチ太」で太くなったのは麺だけではありません。なんとメンマも極太サイズに進化!

見てくださいよ、この迫力を。従来品と比べて約2.8倍の厚さに進化しているそうなのですが、これがかなりうまい!

ただ太くなっただけでなく、太くなったことで食感がめちゃくちゃジューシーに。最近のカップ麺は進化が著しく、麺がどんどん生麺っぽくなっていますが、かやくも負けずに進化しているんだなあと感じさせられる逸品ですね!

第1位:セブンプレミアムゴールド 中華そばとみ田 純粋豚骨らぁめん

2022年6月の1位に選んだのは6月20日に発売されたばかりのセブンプレミアムゴールドの新商品「中華そばとみ田 純粋豚骨らぁめん」です。

人気ラーメン店「とみ田」のカップ麺はこれまでに何度も発売されてきていますが、今作からついにセブンゴールドに昇格。実際に食べてみて、「ついに完全体になったな」と感動してしまいました。これは凄い。

本格的で濃厚なスープは豚骨カップラーメンの最高レベル。豚の旨味とまろやかな甘味が凝縮され、どろりとしたとろみも再現。豚骨特有のクサみも万人に受け入れられそうなレベルで残している絶妙なさじ加減もすごい。

そんなスープが弾力のあるノンフライ麺にどっぷりと絡みつき、口の中で豚が大暴れ。カップラーメンでこんなスープまで表現できるようになったのかと驚かされます。

チャーシューやメンマもちゃんと存在感がありますし、味変用の「山椒フレーバー」も爽やかでいい感じに味を引き締めてくれますし、最初から最後まで完璧。食塩相当量8.6gとかなり高めなので、スープ完飲は健康的にはあまりよくないですが、それでも飲みたくなっちゃう! これで300円!!

総評

以上、2022年6月の美味しかったカップ麺ベスト5でした。

次回は8月上旬頃に2022年7月のランキングを発表予定です。どうぞお楽しみに!

動画でも解説しています。こちらもよろしくお願いします!
https://youtu.be/unj6PIX-x4E [リンク]

ノジーマ

B級フード研究家。漫画を描いたりライターをしたり。変な料理をいろいろ考えます。週刊プレイボーイで『野島慎一郎の激ウマ!!バカレシピ研究所』連載中。最近は撮影をしていると猫が寄ってくるので、そのまま記事でも使っています。 ★レシピ本発売中!★世界一美味しい「どん二郎」の作り方 誰も思いつかなかった激ウマ!B級フードレシピ http://amzn.asia/8N2jTuz

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