『ようこそ亡霊葬儀屋さん』(ジャンプコミックス)『WORLD END WANKO』(くらげパンチ)などの作品を送り出している吉良いとさん(@kilightit)が、Twitterにてマンガ『幼馴染は今日結婚式を挙げた』を発表。12000以上のRTと約75500の「いいね」を集めて、「いい話すぎる」「心臓がギュッとなった」「幸せなのに泣きそう」といった感想が数多く寄せられていました。
【創作漫画】幼馴染は今日結婚式を挙げた(1/3) pic.twitter.com/S3JITnQgSy
— 吉良いと (@kilightit) April 27, 2022
【創作漫画】幼馴染は今日結婚式を挙げた(3/3) pic.twitter.com/cylN5lAPzo
— 吉良いと (@kilightit) April 27, 2022
「私ね、マミと一緒にいられたらそれだけで幸せなんだ」と下手くそな笑顔で言ったミズキ。「私がよく知らない男と結婚式を挙げている」とマミは、披露宴のテーブルで「はぁああ…」と大きなため息。同席している友人に「辛気くさ。結婚先越されて焦ってるの」と言われて「ちがう」と即座に否定。「大学でミズキと友達になったアンタにはわかんない」と切って捨て、過去を振り返ります。
「幼馴染のミズキは昔、自己肯定感がうんと低くて、私はそんなミズキが嫌いだった」というマミですが……。
小学校の頃。「アンタ、ムカつく!」という言葉に、「ご、ごめ、私なんかがマミちゃんの隣の席に…」と目をそらしたミズキ。ですが、おもむろに髪に櫛を通して、バラのヘアクリップでまとめて「ほら! 本当は綺麗なんだから! 自信を持ちなさい!!」と励まします。「…すごい!魔法みたいっ」と嬉しそうに言ったミズキとは、「それから毎日一緒にいて、毎日綺麗って伝えた」といいます。
「綺麗よ!ミズキ」と笑い合う日々の中で、「ミズキには私がいなくちゃ」と思うようになっていったマミ。ですが、ある日「マミ、私結婚するの」と報告され、「とんだ勘違いだった。ミズキにはもう、私以外にも“綺麗”って言ってくれる人がそばにいる」と悟ります。
「私なんていなくても」と涙を流しだすマミに、友人は「重っ」と軽く引いている様子。「うっさい。こちとらマリッジブルーなのよ!」「なんでお前がなるんだよ」というツッコミに構わず、「…ミズキならきっと、私が声をかけなくたって…」と俯きます。そこに「ねぇマミ」と薔薇のように髪をまとめたミズキに声をかけられて……。
「私、綺麗になったでしょ? マミが自信をくれたおかげだよ」との言葉に、これまでの思い出が一気に蘇ったマミは、「〜〜〜〜うんっ、きれいぃぃ」と号泣。「今までで一番綺麗な姿で笑っていた」と感情がとめどなくあふれていったのでした。
お読み頂き有難うございました!
このお話はフィクションですが、友人が結婚式をあげたので謎の巨大感情を爆発させながら描きました。他にも短編漫画などTwitterにアップしていますので、ご興味ありましたら↓のモーメントから是非ご覧ください!https://t.co/IHZRVQ8uvO
— 吉良いと (@kilightit) April 27, 2022
友人が結婚式を挙げたことがきっかけでこのマンガを描いたという吉良さん。「長年の友人が結婚するということは、とてもおめでたいことです。ですが、やはりどこか寂しく感じるところもあり……」とその時の心境を語り、「そういった実際の経験から、『変わらない友人2人の絆』を描きたいと思って、この物語が生まれました」といいます。
「泣いた」「最高に感動した」という声が多数あったほか、「親友が結婚した時の自分の感情と似ている」といった反応も上がっていたこのマンガ。吉良さんは「想像以上に反応を頂いて驚きました!」といいつつ、「皆さんに共感して頂ける部分があるのだと感じて、とても嬉しかったです。キャラクター2人の共通するモチーフなども見つけて下さり、細かいところまで見て頂けて大変ありがたいです」と話してくれました。
個人出版で短編集『BOX!』を紙/電子書籍を発売している吉良さん。「2019〜2021年までの短編・読切を収録しています。どれかひとつでも心に残る物語がありましたら幸いです!」とのことなので、ハートフルな作品と出会いたいという人はチェックしてみてはいかがでしょうか。
『BOX!吉良いと短編集』(BOOTH)
https://kilight.booth.pm/items/2721238 [リンク]
※画像はTwitterより
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