映画、テレビ、ビデオゲーム、デジタル文化を扱うのは Museum of the Moving Image という名の個性的な美術館

  by あおぞら  Tags :  

 前から行ってみたいと思っていた美術館があったが、隣町のクイーンズにあるため億劫で足を伸ばせなかったが、地下鉄を乗り継ぎ行ってみた。

 駅から近いのはわかっていたが、駅を降りて普通の住宅街にはどうもありそうにない雰囲気。間違った方向を歩いているかも⁈と思いつつ歩きながら、誰かに尋ねようと目は人を探していた。

 中年の女性に声をかけたら「反対方向ね、ここからワンブロック」と言われて、踵を返してワンブロック歩くとあった、あった!

Museum of the Moving Image
金: 2:00–8:00 p.m.
土 & 日: 12:00–6:00 p.m.
36-01 35 Ave, Astoria, NY 11106
(718) 777-6800

 最初、この美術館の存在を知った時、引越しの歴史を扱う美術館?と大いに勘違いしたが、実際は何の美術館?と問うとこれは美術館のホームページに記されている…

Discover the past, present, and future of film, TV, video games, and digital culture.
映画、テレビ、ビデオゲーム、デジタル文化の過去、現在、未来を発見してください。

 をテーマにしている。どちらかというとハリウッドに本来あるべきような美術館だ。銀幕時代の華やかな今は亡きハリウッドのスターたちのブロマイド写真の展示、昔の映画雑誌のいくつもがズラ~っとアクリルケースに納められ大きな壁一面に表紙が飾られている。

 セサミストリートの人形劇に使われたビッグバードや、クッキーモンスターも展示されているし、日本人にもなじみの人形劇のスターたちが勢ぞろい!子供たちには大人気だ。

 別の展示会場では一変して映画撮影用のカメラ、またテレビドラマ撮影のカメラがそれぞれ年代別に並べられ、時代の移り変わりがわかる。カメラにIKEGAMIという、日本の広告も展示され、日本製品は昔のSONYのカメラとカセットデッキがセットになったものも展示され、重厚な家具風のテレビは今見ても高級感満載だった。あの頃、テレビがこれほどまでに細身になるとは想像もできなかっただろう。

 映画ではスターウォーズに力を入れているのがわかるし、特撮の展示物も多い。マーロンブランドの石膏で作られたマスクや、それこそ1994年に封切られた『マスク』の主演俳優のジム・キャリーのあの緑のマスクの”マスク”も展示されている。

 先ず、美術館がお洒落である。クインーズという場所柄、土地活用が出来るようでひろびろしているのがいい。美術館はマンハッタンばかりが注目されがちだけど、こんな個性的な美術館なら地下鉄を乗り継いで行く価値は大いにありだと感じた。

(Photo:https://twitter.com/MovingImageNYC/header_photo)

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