チェルノブイリ原発とその周辺に何度か行ったことがあるのですが、エリア全体で放射線量が高いのではなく、部分的に強い線量のスポットがあり、当然ながらエリア内で働く人たちはそこを避けて生活していました。
人が消えた町は自然に包まれつつある
現地の案内人とともにチェルノブイリ原発エリアをまわりましたが、人が消えた町は自然に包まれつつあり、道路や建物など、人工的な物質を草木が覆っていきます。さらに年月を重ねていけば、ここに町があったこと自体がわからなくなるかもしれません。
自然あふれる池で風光明媚
チェルノブイリ原発の近くには、ベラルーシから流れるプリピャチ川があり、複数の湿地や池があります。見た感じでは自然あふれる池で風光明媚。
魚もたくさん棲んでいるのですが、残念ながら放射線量の問題で、ここでは釣り禁止となっています。
釣り禁止なのに釣りをしに来る人たち
しかし釣り禁止とわかりつつも釣りをしに来る人が多いようで、偶然、取材時にも釣り人がいました。
案内人らと池に近づくと、そこから釣り人は消えており、放置されたバケツに魚が入っていました。「逃げたな……」と案内人。自分らが食べるために釣りをしていたのではないかとのこと。
正直なところ、釣り好きとしては、ここで釣りをしたくなる気持ちはわかります。いかにも大物がいそうな雰囲気。しかも大漁の予感……。とはいえ禁止は禁止、諦めるしかありません。
心理的リミッター値の変化
ここで釣りをしていた本当の理由は分かりませんが、緊急事態ともいえる事象から月日が流れることにより、良くも悪くも心境の変化、心理的リミッター値の変化が起きているのかもしれません。
想いを込めたモニュメント
チェルノブイリ原発エリアには、福島第一原発事故に対してチェルノブイリからの想いを込めたモニュメントがあります。汚染問題、電力不足、テロ対策、さまざまな問題が残るウクライナと日本の原発ですが、互いに今の自分と子どもたちの「不安なき未来」を創っていきたいですね。
ちなみに、チェルノブイリ原発の近くには大物の魚が棲んでいて、周辺で働く人たちに愛されています。
実際に魚を見てみましたが、で、でかい。パンクズなどをあげて可愛がっている人もいるそうですよ。