先月に続き ニューヨークでまた アジア女性が 黒人によって殺された

  by あおぞら  Tags :  

 上記のストリートビューは昨年2021年8月に撮影されたものだ。撮影された当時、落書きが書かれた建物であるアパートにアジア系アメリカ人のクリスティナ・リーさんは生活していた。

 あれから半年後、画像右側に見える木の下には多くの花束が手向けられている。35歳の独身アジア女性が2月13日、日曜の早朝、自宅アパートでナイフで40回以上もめった刺しされ死亡した。これだけ聞くと男女の恋愛のもつれによる犯行とも思えるが、40回以上も刺し続けた犯人は25歳のホームレスの黒人で前科者だった。

 テレビのニュースはひっきりなしにこの衝撃的な事件を報道するが、テレビで伝えるニュースには時間の関係で事件の事細かな詳細までは伝えられない。いくつかのニュース記事を検索すると、日曜の早朝、犯行時間は4時半頃で、アパート内の監視カメラの静止画像には『02-13-2022 Sun 04:23』とある。

 ニューヨークタイムズによると25歳の犯人は、昨年度少なく見積もっても4度の逮捕歴があると言う。そのような男がナイフを忍ばせ街を歩いていること自体が狂気の沙汰だ。犯人はアジア女性をストーキングして殺害に及んだ。

 被害者女性は上記画像の6階建てのアパートに住んでおり、six-story walk-up steps との記事からエレベーターのない建物のようだ。マンハッタンのアパートはドアマンのいるようなアパートにはビルに入るためのドアに鍵はかかっていないが、画像のような建物の小さなアパートは、住人がアパートの入り口用のドアの鍵を持ち、住人以外が侵入できないようになっている。このアパートのドアは相当頑丈に見える。

 25歳の犯罪歴のある黒人男性は、アジア女性がアパートのドアを開け中に入り込んだ数秒のドアが閉まり切る前に、アパートの建物内に侵入した。

 監視カメラの画像に犯人の姿が写っている。犯人と知った上で画像を見るからかわからないが、殺人鬼らしい狂気が潜んでいるように見える。

 ひっきりなしに報道されているこのニュースを見て、私自身はこの犯人より被害者女性の行動が気になって仕方ない。監視カメラに写る被害者と加害者、そして問題の時間である。いくら日曜と言えども帰宅時間が朝の4時23分とは問題だ。このアパートはチャイナタウンに近いクリスティストリートで、隣のストリートはバワリーである。今でこそニューミュージアムも建つバワリーだが、20年以上前の20世紀にはその辺りは薬物中毒者達ががたむろす治安の悪い地区だった。

 今でもその名残と言うかバワリーミッションというホームレスに食事を提供する施設がある。ホームレスの人たちに食事を提供するのは良いことだ。ただ、現実問題ミッションがある場所の治安は当然良くない。ホームレスの人たちに犯罪予備軍は多いし、またニューヨークで起こる数々の事件を起こす悪党どもはホームレスの比率が高いのである。

 被害者のアジア女性の住んでいたこのアパートとバワリーミッションは近所だった。治安の良くない地区のアパートは24時間フロントに人が待機するような住まいではなかったのだ。見ず知らずの女性の後をつけて、女性の自宅までついていき40数回もナイフで刺して殺害する犯人が悪いに決まっている。

 ただ、一寸厳しい視点で見れば殺害されたアジア女性に落ち度はなかったか❓だ。35歳の女性が朝の4時23分の帰宅とは危機管理が緩い。ましてや自宅はバワリー近くのホームレスの多い地域である。また、その時間に帰宅してもアパートの入り口のドアを開ける前に、周りを確認しなかったことも悔やまれる。確認行為を犯人が見たらその時点でストーキングを止めていた可能性は大いにあったと思う。

 被害者女性は無防備だった。犯人はそれがわかっていたから標的にしたのであろう。被害者女性は入り口ドアの重いドアを開けて建物内に入った時、そのドアをすぐ閉めることなく開けっ放しにした数秒で犯人は侵入したのだ。被害者女性はドアを開け建物内に入った瞬間素早くドアを引き寄せてキチンと閉じるべきだったのだ。

 要するに無防備であることは鈍感であり、監視カメラの静止画像を見ても女性は背後の男の姿に気づいていないように見える。『注意一秒、怪我一生』と言う言葉があるが、この女性は注意を払わなかったために命を失ってしまった。

 警戒心を見せるのは、自己防衛なのである。スリに遭う人の特徴は警戒心が皆無と言うスリが喜ぶ特徴を持っている。この女性は都会暮らしの人としてもっと警戒心を身に着けるべきだったのだ。

 犯罪に巻き込まれる際、避けられないことも確かにあるだろうが、もし、人間としての警戒心がキチンと作動していれば事前に被害者となる最悪の状態を回避できたと思う、イヤ、出来たはずだ。

 ニューヨークはジャングルと変わりない。見た目は人間だが、中身はハイエナのように獲物を狙う殺人鬼が街中にいるのだ。人間の顔をしたハイエナどもから身を守らなければいけない。

 もし、既に故人となったアジア女性に事前にアドバイスできたとしたら、以下の質問の答えをよく考えて!と言いたかった。

・朝の4時過ぎに帰宅することをご両親は喜びますか?
・アジア人嫌悪でアジア女性を標的にする事件が多発していますが警戒していますか?

 犯罪は連鎖する傾向にある。アジア女性が標的にされた事件は先月も起り、地下鉄駅のプラットフォームに突き落とされ、入って来た車両に轢かれ女性は死亡した。人種を出すのは気が引けるが犯人は黒人男性で、やはり多くの逮捕歴があった。

 ステレオタイプの決めつけはいけないが、このところのアジア女性に危害を加えるのは圧倒的に黒人男性である事実がある。それらを踏まえて、自己防衛を常に心がけて生活するのが犯罪都市で生活する者の鉄則ではないだろうか。

ニューヨークから発信しています