バレンタインデーの職場は アメリカマウント女子の 腕の見せ所

  by あおぞら  Tags :  

 日米共にバレンタインデーが近づくにつれて、ショーウインドゥのディスプレーにハートマーク💗や、チョコレート専門屋や花屋のガンバリが目に入ります。

 アメリカのバレンタインデーは、男性から女性へ贈り物をするので、日本のバレンタインデーとは違うようですね。コロナ下の今はバレンタインのギフトとして、オンライン発注も多いのではないでしょうか。

 花に関しては箱詰めで届け、中に花瓶も入った花の宅配業者がいくらでもあり、受け取る側としても嬉しいのですが、花の茎、一本一本にプラスティックの試験管がついており、それを外すのが面倒だったりもします。

 花の宅配業者よりゴージャスな贈り方は、花屋から直接届けられる花瓶に飾られたもので、こういうものを職場で受け取り見せびらかすアメリカの女性が多いのです。

 ここ数年はリモートワークが多いので、バレンタインデーの風物詩でもあるようなその光景は見られませんが、かつての職場でギャグみたいに面白かったのは、ウォールストリートにある金融の会社でゴージャスなビルでのこと。ファイナンスの資格を持ち働く人たちは給与も良く、若くして羽振りの良い人が多いのがウォールストリートの顕著な特徴。

 その会社で働くアメリカ女性達は、人気ドラマ、『セックス・アンド・ザ・シティ』の登場人物の人たちのようにスタイリッシュ。若さもお金もあり、キチンとした仕事に就き、美容には兎に角お金を使う。洋服、靴、バッグ、マニキュワや、デートの日には昼休みに美容院に行く人もいたんです。

 表面上仲良くしている女性同士ですが、派閥があり陰口はバンバン言い合う女性特有のイヤラシさがありました。

 ダイアナはモテ女子で、本人も自分がモテることを知っていて、誰にでも感じがいいんです。ともすれば誰でも自分を好きにさせるぞ!のような、キャバ嬢気質がありました。

 マーガレットはダイアナより年上で、役職も上なので持ち物はダイアナよりいいモノを身に着けていました。マーガレットには女性アシスタントがいて、アシスタントに食事をご馳走したり部下思い。ただ、その上下関係で、女性アシスタントは上司であるマーガレットの ”聞き役” の ”職務” もありました。

 バレンタインデーにダイアナは豪華なバラの花束に花瓶付きを職場で受け取ります。それをデスクに置いていると女性社員が彼女を取り囲み、「ゴージャス!」の賛辞をおくるのがお決まりです。マーガレットも一応、驚いて見せます。

 しかし、ダイアナがいない時には、アシスタントを自分の個室に呼んで、ダイアナの悪口を言い始めます。だいたい、ダイアナも、何も職場に花を送ってもらわずに、自宅宛てにしてもらえばいいのに、自己主張の強いアメリカ女性はそれが出来ないようです。見せびらかしこそ、わが命!とばかりに見せつけるのです。

 ウォールストリートは映画でも取り扱われ虚構の街とも言われますが、愛の日でもあるバレンタインデーには、職場で熾烈な女の戦いが行われていたことを懐かし~く思い出します、ハイ。
 

ニューヨークから発信しています