大麻市場が活況!「もしあなたの知人が大麻を勧めてきたら」─どう断る?

どうも特殊犯罪アナリストの丸野裕行です。

新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延して以来、リモートワークや不要不急の外出を避けるStayhome、食材や料理の宅配業者増加など今までの生活とは違うライフスタイルへの転換が求められ、もう数年が経ちます。

日常生活や将来の不安が日々つきまとう中、このような混沌とした時代に活況になるのが《裏社会のシノギ》です。その中でも、一番好景気だというのが《覚醒剤》と《大麻》など違法薬物の売買。なんとその売り上げは、約3倍~4倍にも上るといいます。
先日は、滋賀県近江八幡市で、大麻草80株を栽培していた容疑で35歳の男が逮捕。その他にも、大麻栽培に加担する容疑者がコロナ禍の中で次々に逮捕されています。覚醒剤というのは、強烈な悪臭を伴うために国内での製造はなかなか難しいというのですが、大麻草の栽培と商品としての精製は比較的簡単。

マンションの一室やヤクザ・半グレ集団が1棟丸々借り上げるトランクルーム内でも可能だという手軽さで、新規参入者が後を絶たないのが実情です。前述の35歳男も、親族が営んでいた会社の社内で栽培をしていたといいます。

今回は、大麻栽培や密輸、販売に関するペナルティー友人知人に大麻を勧められたときの適切な断り方を、大麻使用と販売の経験のある古物商・R氏(37歳)に教えてもらいました。

大麻栽培、密輸、販売の罪状

丸野(以下、丸)「大麻とひと言でいいますが、それを扱ったときの罪状というのはどんなものなのでしょうか?」

R氏「そうですね。日本では大麻(通称・マリファナ、ハッパなど)の栽培や販売、譲渡に関しても厳しい規制があります。刑法《大麻取締法第24条および第24条の2》で、量刑が科されることになるわけです。大麻栽培や密輸などは《懲役7年以下》で、販売目的の場合は《懲役10年以下および300万円以下の罰金》ですね」

丸「ほほう」

R氏「大麻を譲ってもらう、渡すことは5年以下の懲役になります。販売目的の場合であれば、懲役7年以下および200万円以下の罰金という感じです。私は販売目的での所持もあるので、数年実刑判決を受けました」

丸「ここ最近、若年層をメインにした大麻事件が、あとを絶ちませんね」

R氏「厚生労働省管轄のマトリ(麻薬取締部)も全国の警察署と連携して、大麻の栽培器具摘発にチカラを入れていますね。でも、合法的に大麻栽培する方法というのもあるんですよ」

丸「えっ、そんな方法あるんですか?」

合法化できる大麻栽培

R氏「大麻の原料というのは、アサ科に属している麻植物なわけです。コーヒー豆を入れる丈夫な麻袋や神社の締め縄、七味唐辛子や鳥のエサなどに使われる麻の実など麻は様々なシーンに多く使われているんですよ。だから、大麻取締法に従って《大麻取扱者》になることが先決です

丸「そうなんですか」

R氏の話では、申請者の履歴書を作成したり、医者からの麻薬や大麻など違法薬物の中毒者ではないという診断書取得、栽培地の案内図や盗難防止策を作成したり、栽培・使用目的記載の栽培計画書の作成、大麻草販売計画書作成、繊維と種子以外の処分計画書作成、《大麻取扱者免許申請書》作成をして、各都道府県の保健所または薬務課に申請するとのこと。許可には相当の時間を要するといいます。

福岡県が大麻使用禁止啓発動画を公開した

若年層をメインに拡大する大麻汚染を食い止めようと、福岡県は薬物乱用防止の啓発サイトを公開しはじめました。バイオハザード風の動きを見せるYouTube動画では、実際に薬物に手を出した青年を主人公に様々な試みを行っています。

丸「昔であれば隠語として《チョコ》(※甘い匂いがするため)や《クサ》などがありましたが、この動画の中では《野菜》《緑》なんて新しい言葉も出てきましたね」

R氏「いろいろとありますよ。ここでは言いませんがね。でも、県警も本気というか、ここまで日本全土に広がるとなにか手を打たないとマズいでしょう」

丸「正直な話、私自身もバーで大麻を勧められたことがあります。その場はお茶を濁してその場を離れたのですが、なにかいい断り方などはありますか?」

R氏「とにかく、大麻を使用できない理由をつくることが大切です。大麻はあくまでも違法薬物の入口。そのまま行けば、覚醒剤やマリファナなどまで手を伸ばしてしまう。断る勇気とハッキリと相手を止める勇気が必要なんですよ」

丸「そうなんですね」

R氏「誘いに対しては“違法だからやらない”ときっぱりと断る、“親がコロナで仕事がなくなったからオレ(私)が頑張らなくちゃいけないから……”と断る、ちょっとした用事をつくってその場を離れる、相手のことを心配して“やめた方がいい”と説得するなどがありますが、一番いいのは、“自分の叔父が廃人になったから大麻を恨んでいる”と言ってしまうのが一番です。他には、“自分の親戚が警察官だ”と言ってしまえば、相手は近寄らないでしょう」

2021年の日本での薬物情勢では、大麻事犯検挙数が7年連続で増加しています。過去最多が4年連続で更新するなど大麻を乱用する人々の拡大が顕著で、時代は《大麻犯罪元年》という状況です。30歳以下の大麻事犯は全体の65%を超えており、若年化していることがわかります。

先輩や友人、知人からの《その悪の誘い》、勇気をもって断りましょう。

(C)写真AC
※画像はイメージです

丸野裕行

丸野裕行(まるのひろゆき) 1976年京都生まれ。 小説家、脚本家、フリーライター、映画プロデューサー、株式会社オトコノアジト代表取締役。 作家として様々な書籍や雑誌に寄稿。発禁処分の著書『木屋町DARUMA』を遠藤憲一主演で映画化。 『アサヒ芸能』『実話ナックルズ』や『AsageiPlus』『日刊SPA』その他有名週刊誌、Web媒体で執筆。 『丸野裕行の裏ネタJournal』の公式ポータルサイト編集長。 文化人タレントとして、BSスカパー『ダラケseason14』、TBS『サンジャポ』、テレビ朝日『EXD44』『ワイドスクランブル』、テレビ東京『じっくり聞いタロウ』、AbemaTV『スピードワゴンのThe Night』、東京MX『5時に夢中!』などのテレビなどで活動。地元京都のコラム掲載誌『京都夜本』配布中! 執筆・テレビ出演・お仕事のご依頼は、丸野裕行公式サイト『裏ネタJournal』から↓ ↓ ↓

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