生瀬勝久&杏、「お父さんとしてのオロオロ感がわかる」「何もしないで見守ることの難しさ」 『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』は万国共通、親子の物語

  by ときたたかし  Tags :  

大人気アニメーションの第2弾『アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!』が、いよいよ日本でも公開に! 今作では思春期を迎え、家族の食卓に顔を見せない長女ウェンズデーを心配した父ゴメズが、妻のモーティシア、ウェンズデー、パグズリー、フェスターおじさん、執事のラーチ、ハンドとペットのキティを連れ、家族の絆を深めるドライブ旅行をすることに! 屋敷を飛び出し、行く先々でドタバタ騒動を起こす家族を、予想もしない出来事が待ち受けるという、前作からパワーアップした内容に早くも期待が高まっています。

その公開を前にゴメズ役を続投した生瀬勝久さん、同じくモーティシア役を続投した杏さんにインタビュー。思春期を迎えたウェンズデーの成長と、それを見守り、困難には全力で立ち向かう家族の愛を描く本作の魅力について語っていただきました。

■公式サイト:https://www.universalpictures.jp/micro/addams-family-2 [リンク]

●アフレコを終えていかがでしたでしょうか?

生瀬:今回も楽しく終えました。アフレコの順番が最後のほうだったのでみなさんの声を聴きながらアフレコができたので、とても助かりました。キャラクターの動きと自分のセリフの量が上手くシンクロすると充実感があります。楽しかったです!

杏:一年越しの続編だったので、上手くモーティシアに戻れるかなという不安はあったのですが、アフレコの前に去年のバージョンを聴いたら、すぐにモーティシアの感覚が戻って来たので、わたしも楽しくできました!

●前作との違いは感じましたか?

杏:前作は家族の中だけのお話でしたが、第2作目の今回はロードトリップになっていて、家族でアメリカの名所を横断して行くストーリーが大枠であります。それが長女ウェンズデーの反抗期と重なっているんです。なので旅行モノとしても楽しかったですし、育児という面ではまだわたしが到達していない親子の衝突が描かれています。お父さんが暴走して、よりうざがられてしまうところも万国共通なのかなと思いました。

生瀬:あの娘のようだったら僕もきっとオロオロするだろうなと思いましたよ(笑)。僕も娘は自分を愛しているだろうと思い込みたい。なのでゴメズには親近感みたいな、そのままの気持ちでアフレコできました。お父さんとしてのオロオロ感がわかるんです。実生活でも嫌われたくないのが一番ですよね。嫌われたくないです(笑)。

●娘の言う都合が悪いことを一切受け入れようとしない姿勢が面白かったです!

生瀬:「あ、思春期だから」「今血迷っているのかな」と思い込みたいわけですよね。

杏:何もしないで見守ることの難しさみたいなものもありますよね

生瀬:そう! 絶対何か言いたい。でも、きっと言い過ぎちゃうんだろうなと。

杏:言えば言うほど…みたいな展開が今回はありますよね。

●全体的に楽しく観ましたが、親子のテーマとしてはかなり迫って来るものが今回はありましたね。

生瀬:そうなんです。キッツいんですよ(笑)。本当にきついの。これが日本の作品であればもっとオブラートに包むのかもしれませんが、アダムス・ファミリーなのですごいんですよね。でも、それを笑いに変えてくれているので救われるんです。

●そこが人気の秘訣ですよね。

杏:わたしが出ているからとか関係なく、まわりのご家族や子どもたちが前作をよく観ていたんですよね。大人が観ていてシュールで面白く感じる笑いが、実は子どもたちにも響いてたのかもしれません。

生瀬:大人が思うよりも子どもはかしこいですよ~(笑)。

杏:アダムス・ファミリーは基本的にやってはいけないことをどんどんやったり、「清潔がイライラする!」とか逆の価値観を言っていたりするので、その日常にないことが面白いのかなと思います。

生瀬:大人でもお葬式で笑っちゃう人がいると思うので、たぶんそれなんじゃないかなと。今ここでこれをやってはいけないというのは、人間誰しも持っている感情だと思うんですよね。それをアニメーションでやっているので疑似体験でおかしく感じる。

●最後になりますが、映画を楽しみに待っている方たちへメッセージをお願いします!

生瀬:僕は大人の人に観てほしいかな。子どもをダシにして(笑)。

杏:大人と言っても50代、60代の、生瀬さん世代の青春の歌も入っていますよね。わたしの親も聴いていたなあという歌も入っていたりして。

生瀬:だからもう本当に裾野が広い作品です!

杏:もちろん世代を問わないので、誰が観ても楽しめると思います!

生瀬:ストレスが溜まっている方はぜひ! このアダムス・ファミリーでスカッとしてください!

杏:なかなか旅行などは難しいかもしれないので、アダムス・ファミリーの旅行を観ているだけでも見応えがありますし、ファミリーのドラマが今回も描かれていますので、いろいろな世代に間違いなく刺さる作品だと思います。ぜひご覧ください。

■ストーリー

夏休み恒例の自由研究発表会(科学フェア)で優勝を狙うウェンズデーは、フェスターおじさんにペットのタコ“ソクラテス”の特性を移植する実験を披露する。しかし結果は、順位をつけず全員入賞に終わった。がっかりしたウェンズデーは、主催者のストレンジ博士に共同研究をもちかけられるが、「家族の秘密だから」と断わる。思春期を迎えて家族の食卓に顔を見せないウェンズデーのために、ゴメズは絆を深めようとキャンピングカーでドライブ旅行に家族を連れ出した。愉快な騒動を巻き起こしながら、ナイアガラの滝、マイアミビーチ、グランドキャニオンと、観光名所をめぐる旅は続く。しかし、そんなアダムス家のゴシック調キャンピングカーを、怪しい男たちが追いかけて来ていた…。

■タイトル: アダムス・ファミリー2 アメリカ横断旅行!
■コピーライト表記:
(C) 2021 Metro-Goldwyn-Mayer Pictures Inc. All rights reserved.
■配給:パルコ ユニバーサル映画
■公開表記:
1月28日(金)より、TOHOシネマズ日比谷、渋谷シネクイントほか全国ロードショー

ときたたかし

映画とディズニー・パークスが専門のフリーライター。「映画生活(現:ぴあ映画生活)」の初代編集長を経て、現在は年間延べ250人ほどの俳優・監督へのインタビューと、世界のディズニーリゾートを追いかける日々。主な出演作として故・水野晴郎氏がライフワークとしていた反戦娯楽作『シベリア超特急5』(05)(本人役、“大滝功”名義でクレジット)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)など。instagram→@takashi.tokita_tokyo