ニューヨーク市の公共交通機関の地下鉄やバスに乗る際、写真のメトロカードを使用する。ただ、今現在はメトロカード以外の支払い方法もあり、選択肢は複数に増えている。
但し、支払い方法が増えても無賃乗車の人たちにはどこ吹く風である。地下鉄は日本同様の自動改札だが、性能は日本ほどよくなく、無賃乗車の輩はヒョイと飛び越えたり、その身体能力のない年配女性は下をくぐって駅構内に入る。或いは使用は禁止されている緊急口を地下鉄利用者が出口として出るタイミングを待ち、タダ乗り軽犯罪者がスルリと入り込むケースも多い。
バスの場合は運転士横にメトロカード使用の機械や、クレジットカード他使用の別の機械があり、一番前の扉から入り支払いをする。無賃乗車をする軽犯罪者は、長い車体の市バスの中ほどもしくは後方部の下車口から、降りる客を待ち、扉は即閉まるわけではないので、これまたスルリとバスに入り込む。
目の当たりで無賃乗車の人たちを見るのはいつも不愉快な気持ちにさせられる。中にはマイクで 運転士が無賃乗車を注意する場合もあるが、極めて稀 である、残念なことに。
ニューヨーク州のサイトにはこの無賃乗車に関するお触書もキチンとある。
Riders who enter the subway system or ride buses without paying the fare are subject to a $50 or $100 fine. However, MTA officials stated that it is not the MTA’s goal to give summonses to fare evaders; rather, it is the MTA’s goal to get its riders to pay the appropriate fare.
運賃を支払わずに地下鉄システムに入る、またはバスに乗る 無賃乗車者には、50ドルまたは100ドルの罰金を科す。 ただし、MTA(ニューヨーク州都市交通局)の関係者は、運賃回避者に召喚状を出すことはMTAの目標ではないとする。 むしろ、MTAの目標は、乗客に適切な料金を支払わせることである。
手厳しい意見を言うアメリカ人の友人に私見を述べてみた。ソーシャルワーカーの彼女の感想を聞きたかったからだ。
我曰く、「デロイト勤務のアジア女性が頭のオカシイ浮浪者に地下鉄駅のホームから突き落とされて、入って来た電車に轢かれて死んだけど、浮浪者は地下鉄代なんか払っていない筈だからね。それに今日もバスに無賃乗車してきたものがいるけど、運転士は何も言わないから、治安は乱れるばかりだよ」に….
我がアメリカ人友人曰く、「バスの運転士は警察ではないから、無賃乗車の人をとがめる必要はないのだ。自分の身を守る、乗客に迷惑をかけないことを考えれば、見逃すのが一手。運転士の席は無防備で襲ってこられたら逃げ場はない」と。
そして「あなたの言う、バスの運転士が無賃乗車を乗せないと言うのは理想論であって、実際問題見過ごすしかないのよ、昨今のこの犯罪率の多さから見て….」
まさにグゥの音も出ないとはこのこと! ニューヨークと東京は姉妹都市で類似点も多いが、治安の面では全くもって違っており、東京の観点で物言いをしていた自分を反省。
しかし、無賃乗車が増えれば治安が悪くなるのは事実。酒の匂いをプンプンさせて後方ドアから入ってきた若い黒人女性は、着席するなり、吐しゃ物を床にまき散らし次のバス停で降車。また、昨日の無賃乗車の黒人女性二人組は、無賃乗車してバスに乗り込んでくるとマリファナの匂いがした。
黒人の無賃乗車率は異常に高く、ホームレスと乗客が口喧嘩を始めたり、喧嘩の周りの乗客が移動し始めバス自体が恐怖の場所と化したこともあった。
ニューヨークの犯罪率が上がっていると身をもって感じる。地下鉄もバスもホームレスの乗車率が高い。
無賃乗車の浮浪者が犯罪に加担しているのだ。これはとんでもない悪循環であり、ニューヨークの残念な恥部である。