実売5000円前後でこの機能!バイタルサインの確認に積極的に利用したい「realme Band 2」試用レポート

  by 古川 智規  Tags :  

昨年末に発売されたばかりの「realme Band 2」を試用したのでレポートする。
本品はランニング、ウォーキング、サイクリングなどを含む90種類以上の様々な運動に対応し、水深50m相当の水圧に耐えられる防水性能を備えているので水中の運動も記録できる。消費カロリーや運動した時間を簡単に記録することで成果を確認できるので、運動を継続するモチベーションが保てる。

「realme Band 2」のストラップを含む全体の重さは約27.3gと、一日中つけていても負担を感じさせない小型軽量デザインだ。また、高解像度で明るい約1.4インチのタッチディスプレイを搭載しているが、これについては後述する。スマートフォンに着信しているアプリのメッセージ確認等、多くの便利機能を手元で簡単に見ることができる。しかし本品は最初の設定こそはアプリで行うが、以降は結果を確認するためにデータをアプリで同期する以外は単体で使用・確認ができるので、アプリから指令しなければならない操作はほとんどないのがありがたい。

「realme Band 2」の充電はマグネット式の充電ケールを使用しUSBから行う。電力効率を最適化することで最長12日間のバッテリー持続時間を実現。少々の旅行や出張では充電の必要はなさそうだ。

文字盤設計の自由度とバイタルサイン

「realme Band 2」の面白いところは、多くの文字盤を選択できることだ。アプリには多くの文字盤が用意されているが、本体に格納できるのは5種類でもちろん気に入らなければ書き換えも可能。写真は一眼レフで撮影したカモメを取り込んで文字盤にしたものだ。圧縮されてはいるものの、自分だけのオリジナル文字盤ができる。またストップは18mm幅の汎用仕様なので市販品と取り換えて好きなバンドにすることも可能だ。

写真は一眼レフで撮影した星空をトリミングして取り込んだ文字盤だ。夜空は見にくいと思いあえて設定してみたがきれいなオリオン座が映し出された。
本品ではペアリングされたスマホのGPSに依存するが、現在地の天気や気温を表示したり、本機を使用してスマホの音楽再生やカメラのシャッターを制御することも可能だ。

写真は一眼レフで撮影した富士山を取り込んで文字盤にしたものだ。かなり拡大トリミングしているが、こちらも美しい富士山の文字盤が出来上がった。
記者は運動を記録するためというよりも、昨今の世情を反映して主にバイタルサインの変化を察知するために使用している。例えば血中酸素レベルを随時測定でき、感染症対策や肺炎の察知には役に立つだろう。

ストレスモニターはいわゆるHRVのことで、心拍変動を元にストレスレベルの測定ができるので、おうち時間が長くなることによるストレスを数値で見て参考にする。
24時間の心拍数モニタリングができ、自分で設定したセーフゾーン(上下のしきい値)を超える数値を感知したときはアラートで通知する。

写真は一眼レフで撮影した東海道新幹線の通過写真を取り込んだ文字盤だ。縦長の文字盤なので先頭部だけを拡大表示するように設定し、迫力を強調した形だ。

バイタルサインの続きだが、睡眠モニタリングは何も操作することなく、毎日の睡眠分析レポートを作成する。
これらはアプリで見た方が詳細な分析やグラフで確認することができるが、前述した通り本品単体でも見ることができるので外出中や移動中の確認は腕を上げてタップするだけの簡単さだ。
これらの測定結果については、本品は医療機器ではないためあくまでも参考値に過ぎないが、いち早く変化を察知することで健康を保つためには十分に役に立つだろう。価格が実売5000円前後と安価なのでぜい沢は言えないが、あえて望むとすれば体温測定と血圧測定・ECG(心電図)測定機能を付ければ昨今の生活様式や行動様式に合致するだろう。

ペアリングが済んだら…

スマホにアプリをインストールしてペアリングを済ませるとすぐにファームウェアのアップデート通知が来たので、設定よりも先にアップデートを行う。

スマホへのダウンロードはインターネット回線に依存するが、その後の本機へのプログラムの転送・インストールは爆速であっという間に終了してしまった。同等の他製品と比較すると比べ物にならないほどの早さだった。本機と記者手持ちのスマホがともにBluetooth5.1に対応していることもあるだろうが、ファームウェアのアップデートはあっという間だった。

文字盤の選択と各種設定

本機の性能とは関係ないが、やはり文字盤の選択は楽しみの一つだ。アプリに数多く入っている文字盤から選んでもいいし、自分で写真を取り込んでもいい。本機オリジナル1種類以外は、自分で作ったものも含めて4種類が書き換え可能だ。時計の位置は上下・真ん中の3種類から選択できるので写真レイアウトで決めればよい。

運動の種類は非常に多岐にわたり、最大14種類が本機に設定できるが、選択可能な運動は約90種にも及ぶので、アスリートにも対応していると言えるだろう。

スマホからの通知機能は、フレキシブルであらかじめ決められていないので、スマホにインストールされているアプリのほぼすべてが通知対象。よって必要なアプリだけをオンにしておけばよい。電話着信やメール・LINE。メッセンジャーは日常のものとしても、気象アプリやカレンダーアプリをオンにしておくとリマインダーや気象警報・地震の概要を腕を上げるだけで確認することが可能だ。なおリマインダーは本機にも単独機能としては備わっている。

タイルとは文字盤を左にスワイプした時に出てくるクイックメニューともいえる。realme Linkは本機のスマホ側アプリの名称だが、同社の他のデバイスもこのアプリで管理できることから、それらデバイスの状態を本機で確認できる。記者は同社のワイヤレスイヤホン「Buds Air Pro」しか持っていないがイヤホンの接続状況やバッテリーレベルが本機で確認できるので便利だ。IoT機器の制御もできるようだが持っていないので、その便利については分からないが機会があれば別にレポートしたい。なおアプリでは本機での表示・非表示を個別に設定できる。

アプリとは文字盤を上にスワイプした時に出てくるメニューのようなもので、ほぼすべての機能をここで操作できる。アプリではメニューに表示・非表示のものを個別に設定できる。
本品は非常にシンプルな機能と操作性で低価格を実現した優れた機器だが、いわゆるワークアウト目的だけではなくバイタルサインの監視としても積極的に使用したい。比較的安価な腕時計として購入しても、その機能とカスタマイズ性にきっと満足することだろう。

※写真はすべて記者撮影

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