来年『96時間/リベンジ』公開!タフなオヤジが戻ってくる!

オヤジすげぇな、と驚く。誘拐されてこんなに冷静でいられる人間なんていないだろう、ブライアンを除いては。『96時間/リベンジ』は『96時間』の続編にあたる。前作では娘のキムが誘拐されたが、今作では父親ブライアンも拉致されてしまう。家族を守るため犯罪組織とブライアンのギリギリの攻防がイスタンブールを舞台にして描かれているのだ。

スピード感のあるアクションシーンが特徴だが、スクリーンいっぱいに広がるイスタンブールの景色も美しい。スレイマニエ・モスクを取り巻くようにストーリーが進行し、異国の雰囲気がたっぷりに楽しめる。

ブライアン役のリーアム・ニーソンはなんと本作で60歳。けれど元ボクサーだったということでタフな役柄がピッタリ。『シンドラーのリスト』で見せるような繊細な演技も素晴らしかったが、前作に増してファイトシーンが多い本作もスゴイ。他にもカーチェイス、バザールの中での追跡シーンなど目を離せない。

でもブライアンには“気遣い”が必要では、と思う。ブライアンの居場所を探して、キムが奮闘するが、そのやり方がとにかく荒い。詳しくは見て欲しいが、関係ない人死ぬでしょ世界遺産破壊しちゃうよとツッコミたくなる。荒いというかアナログなやり方でやるからハラハラワクワクする訳だけど、それでブライアンのすごさってのも分かるけど、もっとスマートなやり方なかったのかしら。うーん、ブライアンの旦那、ガーミン社のアウトドア製品でも購入したらどう?GPS機能がついているものがあるから、自分の居場所が地図で表示されまっせ。これなら娘に手榴弾を投げさせるなんて無茶なことしなくて済みますって。

しかし、ブライアンにもっと必要なこと。それはキムに干渉しないこと。彼女のボーイフレンドに優しくしないと、その内「パパなんて大キライ!!」と言われちゃいそう。心配だ。

<作品情報>

『96時間/リベンジ』

1月11日(金)よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー

公式サイト http://www.foxmovies.jp/96hours/

(c) 2012 EUROPACORP – M6 FILMS – GRIVE PRODUCTIONS

配給:20世紀フォックス映画

映画、依存症、英語、アメリカ文化について研究しております。ホームページでは気ままにTIME誌の記事を訳していたり、海外ドラマに解釈をつけたりしています。

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