他人様に迷惑をかけずに生きること 人としての生き方

  by あおぞら  Tags :  

 今年もあと半月を残すばかりとなった師走中旬、なんとも重いニュースがニュース報道されています。先週、大阪の繁華街の雑居ビルでの放火事件で12月21日現在、新たに一名の女性が死亡。事件の死亡者は25名になったそうです。

 容疑者が通院していた「西梅田こころとからだのクリニック」の49歳の院長もお亡くなりになったとのことで、人を救うお医者様が、自分の患者に殺されるとはもう言葉になりません。24名の犠牲者の方々も1週間前は、まさかこんな惨事に巻き込まれるとは思いもしなかったことでしょう。

 容疑者の61歳の男は、どれだけ卑怯で、卑劣で、鬼畜で、このような人間がこの世に存在しているのが信じられませんが、しかし、世の中にはこういう奴がいるのも事実なのです。

 生きにくい世の中だと思います。私はニューヨークに住んでいるのですが、生活するうえで取り立て問題を感じたことはなかったのです。ニューヨークはいろんな人たちが生活しているので、アジア人であることを意識したことはほぼありませんでした。ニューヨークはどんな人種にも比較的生きやすい土地だと思っていました。

 しかし、コロナ禍で一転しました。アジア人がターゲットにされ始め、いきなり街中でキックをくらった高齢アジア女性、コンビニ店員のアジア男性がいきなり殴られたり、信号待ちの高齢アジア男性が力づくで突き飛ばされたり…と。

 ニュースで報道されるたびに、それが火種となるようにどんどんアジア人嫌悪の風潮が広がっていきました。こういう状態が続くと外出が億劫になります。何か言われやしないかと心配するようになりました。

 特に地下鉄に乗る際は困りました。無賃乗車で乗るようなガラの悪い、ジャンキー風の人たちが増え車内をうろつく度に、何か言われないかと不安になり、何も悪いことをしているわけではないのに下を向いてしまう始末。

 アジア人嫌悪の事件は減少傾向で今はそれ程の不安もなくなりましたが、悪いニュースをニュースで報道することは、余計にその悪いニュースの事件が増える傾向になるように感じます。先週の大阪の雑居ビル放火の容疑者の自宅から、2019年に36人が亡くなった「京都アニメーション」放火殺人事件に関する新聞記事が見つかったそうですが、そういうことをしてみようと愚か者がいること自体がもう恐怖です。

 自分自身が気を付けていても、事件に巻き込まれることもあります。飛び降り自殺の巻き添えをくって亡くなる方々の不運さはあまりにもお気の毒です。

 人生っていろいろあります。良いこともあれば、そうでないこともあります。どちらかというとしんどい方が多いかもしれません。自分が辛くとも他人様の迷惑にならぬよう生きるのが、人としての生き方です。これを徹底すれば、少しはこの世の中から事件は減っていくでしょう。

 

ニューヨークから発信しています