人生はオセロゲームのように一発逆転はありえる ○● そう信じ込むのだ ❣❣

  by あおぞら  Tags :  

 本年度のM-1グランプリの決勝進出者が発表された。この大会が大きく人生を変えたコンビは言うまでもなくミルクボーイだろう。2019年の覇者だった。

 実はミルクボーイとしてではなく、ピンでレギュラーをしていた駒場孝の売れていない時代を見ていた頃、『この人はどう頑張っても売れないだろうなァ….』と思っていた、ずっと。

 テレビ大阪の『やすとものどこいこ!?』という海原やすよ・ともこがゲストと買い物をしている姿をひたすらカメラが追う単純な内容だが好きでよく見ていた。アメリカで生活する者にとり、日本の、とりわけ関西の買い物エリアを見るのが楽しかった。

 駒場孝がレギュラーだったのは、5年以上前だったと思う。番組でお得意の筋肉をつけるエクササイズをゲストとやすともに指南するコーナーを持っていた。

 人は良さそうなことが画面を通じてすぐわかった。これは売れる芸人の大事な要素でもある。但し、目つきが悪かった。これで印象が悪くなってしまい芸人として致命的に当時は思っていた。それに面白い要素はみじんも感じられなかった。

 人生は、世の中は、オセロゲームのように一気に覆して勝利できるのを実証したのが、その2019年のM-1グランプリのぶっちぎりの歴代一番の最高得点で、準優勝のあのかまいたちを寄せ付けなかった。

 駒場孝はピンでは面白くなかったが、漫才は最高だった。ミルクボーイの内海崇は人好きのする可愛らしいゆるキャラのような顔立ちと体型で、漫才の右側に立つ。駒場の目つきが悪くても、漫才師として右に立つ内海に人の視線は先ず行くので、駒場の目つきの悪さが内海の愛くるしさで緩和され、中和されていく良いコンビネーションだ。

 ネタの面白さは絶賛の嵐で、漫才師というニコイチなら内海崇のゆるキャラの強力な印象で、駒場孝の目つきの悪さも逆にキャラとしてプラスに働くように思えた。

 人生って凄い❣ こうして大逆転があり得るのだ。うだつが上がらなく見えた駒場孝は、内海崇という最高の相方との漫才で漫才の頂点に立てた。そして、今年の「THE W」13日決勝の審査員が発表され、ミルクボーイ駒場孝が栄えある審査員に初選出された。

 『やすとものどこいこ!?』に細々とレギュラー出演していた頃と思いの外変わらず、これは売れても天狗にならない謙虚さの表れだし、あれだけの実力がありながら、それを見せびらかすこともなく、不運に耐え忍んだ結果、勝利の女神に見いだされたのだと思う。

 人生って逆転は起こるのである。順風満帆の人生もステキだけど、そうはなかなかならないのが現実。ただ、夢を持つ人は夢を諦めず、浪人生も、就活の学生も、再就職を目指す社会人も、世間からつまみ出されたと感じる無職の人たちも、人生というゲームを投げ出さない限り、一発逆転は起こりうるのだ。

 景気づけにお薦めしたいのは『メル・ブルックス/逆転人生』。逆転人生を願い、そういう奇跡を起こしたいと信じることで気持ちはきっと前向きになるはず。

 人生は続けていれば、きっといいことは起きると信じるのだ、イヤ、信じ込むのだ!
 

ニューヨークから発信しています