アメリカで3人死傷させた白人18歳、なぜだか 無罪評決

  by あおぞら  Tags :  

 アメリカはどの州に住むかで明暗を大きく分けると感じた。カイル・リッテンハウスは昨年、17歳の時点で、ウィスコンシン州で行われていたブラック・ライブズ・マターのデモの参加者を二人射殺し、一人にはケガを負わせた。

 テレビでひっきりなしに子供っぽく見える若者が法廷で泣きじゃくる姿が映し出され、実に奇妙に見えた。このアメリカ人にしては幼く見える18歳が殺人をしたとテレビでは言っているが、なぜなのか?は気に留めてなかった。銃で殺人したのはわかっていたが、日本で号泣会見をした元兵庫県議の野々村竜太郎さんのような異常な泣き方に気分が悪くなっていた。

 昨年、ウィスコンシン州で行われていたブラック・ライブズ・マターのデモに自警団としてわずか17歳の若者がライフル銃持参で、デモ参加者を二人射殺し、一人には大ケガを負わせた。射殺された二人が当時17歳の若者に向かってきたので、正当防衛で発砲したという。

 そもそもこの若者は人助けとして、自警団に参加したという。人助けを出来るスキルもなく、向かって来た人に素手で戦う腕っぷしもなく、引き金だけはいち早く引く、弱虫の卑怯者の大馬鹿者だ。

 11月15日、朝のニュース番組Todayで記者がカイル・リッテンハウスの母親にインタビューしている。

記者〕あなたの息子さんが法廷で憔悴しきっている姿を見ていた気持ちはいかがでしたか?

母親〕それはとても辛かったですし、気持ち的に苦しかったです。

記者〕人々は10代のあなたの息子さんが無関係の諍いにミリタリースタイルの重装備でなぜ混乱の最中に参加する必要があったか?と言われていますが、これについてどう思われますか?

母親〕あの場所には多くの人はいるべきではないです。息子はその日銃を保身のために持参しましたが、もし、息子が銃を持参していなければ、確実に息子は殺されていたでしょう。息子がその場所に行ったのは人助けたかったからなんです。息子は そこで荒くれ者達(ここで語尾を強める母)に追い詰められたのです。

ニュースの声:被告は6つの嫌疑にかけられ、二人の殺人、一人の怪我人も含みます。

 被告の母親は記者の質問に答えず、息子が銃を保持していなければ逆に殺されていただろうと言い、荒くれ者達と言う言葉を強調した。子どもも子どもなら、母親もどうしようもない。なぜ、17歳の少年がライフル銃を持ち出し、混乱しているデモに自警団として参加するというのを止めなかったかだ。

 この母親が先ずマトモな判断力をもって、息子が自警団に参加することを拒否しておけば二人の命を失わずにすんだし、また息子も殺人者にならずにすんだのだ。

 判決は無罪。陪審員は白人が主流。もし、有罪であれば無期懲役であった。しかし、2人銃殺し、1人に大ケガを負わせ無罪と言う。事件はウィスコンシン州で起こったが、こちらニューヨークでもタイムズスクエアーで無罪判決に抗議する人々が抗議の声を上げていた姿をニュースで見た。

 レポーターがその場の黒人女性にマイクを向けると「あまりにも不公平」と言っていた。「もし、この若者が黒人だったら確実に有罪であったろう」と続く。

 ニューヨーク市長のデブラシオ氏は怒りの声を上げ、ニューヨーク州初の女性知事、ホークル氏は「正義ではない!」と強い語気でツイッターに示した。

 無罪になった18歳のカイル・リッテンハウスはサバゲ―感覚で、ライフル銃持参で頼まれもしない自警団に参加し、考えの足りない若者は銃を手にしたことで、向かってきた人たちに発砲した。それを正当防衛とし、法廷では証言台で嗚咽(おえつ)しながら、「僕は何も悪いことをしていません」と言い切った。怖い、全くもって狂っている。

 運動神経の鈍そうな小太りに見える10代が、何が自警団だ、笑わせる。母親は人助けをしたくて自警団に参加したと息子とかばっていたが、人殺しをして無罪になる社会を混乱させる大迷惑を起こした。母親に考えがあるのならその場に行かせては行けないのだ。当時はわずか17歳であった。

 アメリカのバカ者の若者が銃を持つとこのザマだ。人を助けることなど出来ない者が、おっちょこちょいでライフル銃持参で自警団に参加し、3人を死傷させ無罪。狂っているぜ、この国は。

ニューヨークから発信しています