バングラデッシュからの移民の電動自転車欲しさに、殺人を犯す23歳の鬼畜

  by あおぞら  Tags :  

 ニューヨーク市警の監視カメラに映ったこの男は殺人犯である。10月22日、住まいのあるクイーンズで逮捕された。

 このところ、マンハッタンでは殺人事件が多い。この事件は10月16日にチャイナタウンで起きた。犯人(23)は、深夜1時、被害者のミア(51)さんが腰かけていた公園の外側のベンチの横のベンチに座っていた。

 ニューヨーク市警の監視カメラには、殺人現場は映されていなかったが、犯人はミアさんの顔面をナイフで斬りつけ、腹部を刺し、電動自転車を奪い逃走した。その逃走現場をニューヨーク市警の監視カメラがとらえていた。

 ミアさんは病院に緊急搬送されたが、腹部の傷は致命的で亡くなられた。ミアさんは兄弟を頼って渡米し、よりよい収入を得ようとしていた。ミアさんは出前配達人として生計を立て、祖国バングラデッシュの妻と二人の子供に仕送りをしていた。

 この出前配達人は過酷な仕事で、日本のウーバーイーツのような配達人のようでなく、出前配達人は殺伐としているように見える。マンハッタンの車の波を荒い自転車運転で我先にと信号待ちの車を抜いて行き、横断歩道を渡る歩行者をお構いなしに横切る配達人を何人も見た。

 勿論、交通ルールを守る配達人が殆どだが、ニューヨークのローカルニュースでは、よくこの出前配達人が取り上げられる。市の政策で改善も見られ、出前配達人はトイレ使用に困っていたので、配達依頼されたレストランでのトイレ使用が認められることになった。

 バングラデッシュからの移民で、真夜中のマンハッタンのベンチに座り、そこに23歳の男が近づき電動自転車欲しさに、ナイフで51歳の男性を刺し殺すとは…..

 残念に思うのは富の格差だ。被害者のミアさんがバングラデッシュからより良い収入を求めてニューヨークにやってきて、働く仕事が出前配達人。ニューヨークの最低賃金は時給15ドル、日本円にして約1700円。時給を見ると高そうにも思えるが、『眞子さまと小室さんのNY生活は家賃100万円』のAERAdot.、5月1日付の記事見出しを見れば、どれほどニューヨークの物価が高いかは家賃額から見ても、想像できると思う。

 ニューヨークはその昔、治安が悪いと言われた。確かに日本と比べれば悪い。ただ、殺人事件が多発するのはブロンクスの荒廃したサウス・ブロンクスであったり、マンハッタンではハーレムであったりと、相場は決まっていた。

 バングラデッシュ移民がナイフで刺され死亡したのは新聞報道ではチャイナタウンとされているが、正確に言うとチャイナタウンそのものではない。ダウンタウンのその辺りは決して治安のよさそうな場所ではないが、例え男性でも真夜中、ベンチに腰かけていると災いに巻き込まれる確率は高い。

 一瞬先は闇というが、ニューヨークは他都市と比べて、その闇の確率は高いかもしれない。今更ながらだが、なぜ被害者が真夜中、ベンチに座っていたかが悔やまれる。

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