なんとも痛ましいニュースが新聞、テレビで報じられている。俳優のアレック・ボールドウィンが、ニューメキシコ州で映画撮影中、小道具の銃を誤射し1名が死亡、1名を負傷させたと言う。
誤射により死亡したのはウクライナ出身の撮影監督のハリナ・ハッチンスさん(42)。シネマフォトグラファーとあるので、てっきり映画撮影の現場の写真を撮っているのかと思ったら、どうやら撮影監督のようだ。また、負傷したのは監督のジョエル・ソウザさん(48)である。
今、現在、ニューヨークタイムズの記事を見ているが、その都度更新している記事には….
Live Updates: Cinematographer Dies After Fatal Shooting on Set of Baldwin Film
撮影監督はボールドウィンの映画で誤射により死亡した
One friend called the death of Halyna Hutchins a “stupid, shocking loss.” Officials are investigating why actor Alec Baldwin’s prop gun fatally shot Hutchins and wounded the director.
ハリナ・ハッチンスさんの友人曰く「バカげている、偉大なるロスだ」関係者によるとなぜアレック・ボールドウィンは誤射し、ハッチンスさんを死亡させたか、また監督を負傷させたかを調査中である。
不思議に思うのは、小道具の銃を発砲したことで死亡者が出たということは実弾を詰め込んでいたのか? これはアレック・ボールドウィンの責任と言うより、小道具担当の人間の問題でもあると思うし、それにしてもなぜ撮影中に撮影監督に誤射するかだ。それにもう一人の負傷者が監督というのもなんだか不可解である。
アレック・ボールドウィンが主役の映画と言うことで、主役などは久しぶりだろうから相当張り切っていただろうし、私生活では、再婚した年の離れた妻との間に5人の子どもがおり、4人の男兄弟はボールドウィン・ブラザーズと呼ばれ、皆、俳優で、一番下の弟のスティーヴン・ボールドウィンの娘は、ヘイリー・ボールドウィン。その夫がジャスティン・ビーバーという芸能一家である。
過失に問われるか、しかし、人を殺しているのでいくら敏腕な弁護士を雇っても無罪になることはないかもしれない。アレック・ボールドウィンは達者な俳優で、ドナルド・トランプの物まねも抜群に上手いし、土曜の夜の『サタデー・ナイト・ライブ』にはよくゲスト出演し、芸人さながらのおかしさで笑いを取っていたものだが、まさに一瞬先は闇である。
有名俳優が誤射であったとしても人を殺してしまったなら、芸能人として、俳優として需要があるか?だ。また、この誤射による殺人事件で撮影中の映画は中断されている。アメリカの映画制作の費用はとんでもなく大きい。これで頓挫すればその保証問題で途方もない金額が生じる。
アレック・ボールドウィンは多少は問題のある俳優だった。例えば、前妻、キム・ベーシンガーとの間に出来た娘に対し、大声で娘のボイスメールに「豚!」と罵り、その音声は芸能ニュースの格好の話題になった。また、飛行機に乗りフライト・アテンダントに携帯電話のオンラインゲームを止めて欲しいと注意を受けながらも、ゲームを続けたため強制的に飛行機から降ろされるという失態も起こしている。
確かに年齢はいっていても、未熟な面を持ち合わせていたが、そこは ”The 芸能人” 的な大らかな変わり者くらいにとらえていた。しかし、人を殺してしまえば殺人者になってしまう。詳細はまだ明らかにされていないが、なぜ、撮影現場の小道具の銃に実弾が入っており、それがこともあろうに撮影監督を殺し、監督は負傷させるということになったのか。
あまりにも不可解で、それに芸能一家であるから更にファミリーへの影響を考えると気の毒でならない。
(Photo:GageSkidmore-https://commons.wikimedia.org/wiki/File:SalmonellaNIAID.jpg)