【発売前レビュー】Jabraのワイヤレスイヤホン「Elite 7 Active」はカスタマイズ項目が多すぎて完全自分仕様に!

  by 古川 智規  Tags :  

デンマーク(コペンハーゲン)を本拠とする業務用およびオフィス向け、コンシューマー向けヘッドセットブランドJabra(ジャブラ)を展開するGN Audio A/S社の⽇本法⼈であるGNオーディオジャパンは、完全ワイレスイヤホン「Elite」シリーズから「Elite 7 Active」を2021年11月11⽇(木)より全国販売する。「Elite 7Active」は10月28⽇(木)から11月10⽇(水)の期間で先行予約を開始する。

Jabraは一般消費者やビジネス、または補聴器などの医療用のオーディオ技術の専門知識を持つGNグループのブランドだ。完全ワイヤレステクノロジーを開発した企業のうちの一つとして、これまで多くの製品を開発している。
今回発売する「Elite 7 Active」は、すでに発売している「Elite 7 Pro」と合わせて、音質と通話性能を追求しした次世代ワイヤレスイヤホンである。
特にアクティブなライフスタイルに最適なElite 7 Activeは「Jabra シェークグリップ」テクノロジーにより、どんな動きにも対応し究極のフィット感を提供する。

「Jabra シェークグリップ」テクノロジーとは、62,000⼈以上の耳の形のスキャンデータを改めて検証し再設計された、あらゆる耳の形にフィットするイヤホン形状だという。製品を実際に耳に装着してみると何となく無造作に入れたイヤホンをしっくりくるように回転させると正しいと思われる位置に自然に収まる。これは周囲の音が急に減衰されたことでもわかる。もちろん本品にはノイズキャンセリングシステムが搭載されているが、普通の耳栓程度の遮音力は本品単体であるくらいしっくりと密着する。Elite 7 Proにはこのテクノロジーは採用されていない。逆にElite 7 ProにはJabra マルチセンサーボイスという骨伝導センサーをも駆使した高品位な通話を実現するテクノロジーが採用されているが、Proは試用していないのでその効果は本稿では評価しない。

クリアな通話を実現するために、4-マイクテクノロジーで左右2個ずつのマイクを装備し、通話品質の向上に貢献する。さらに風切り音を防ぐためにSAATI Acoustexメッシュでカバーしている。ジムでのワークアウト中の使用はもちろんだが、ビジネスシーンでも通話品質が高いのでマルチに活躍しそうだ。

本品はスマホアプリによりさまざまな設定や、自分の耳にだけに合うようにいくつかのテストが用意され最適な設定が自動的に行われる。

健康診断の時に行う聴力試験のようなさまざまな周波数によるトーン信号が流れ、聴こえたらアプリをタップする。ヒトは加齢により高い周波数の音は聴こえにくくなるので、それらのテスト結果をもとに自動的に自分だけのプロファイルが作成され適用される。これは同社が医療用の補聴器を手掛けているからこそできる技ありの機能だ。
また装着密閉性のテストも行われ、装着状態が正しいかどうかを監視している。

ノイズキャンセリング(ANC)モードと、逆に外部の音を積極的にイヤホンに流すヒアスルーモード、そして通常のイヤホンとして動作するオフモードは任意に選択でき、アプリからでも本体のボタンからでも操作可能だ。またおどろいたのは、これらの機能の質やレベルもカスタマイズ可能なので、例えばノイズキャンセリング機能を弱めに設定して電車内での乗り過ごしを防止したり、強めにして集中モードに利用したりと自由自在である。
ちなみにこれら左右のボタン操作はすべてカスタマイズ可能で、さらに操作音を音声にする際にはファームウェアを更新することにより多言語に対応している。(デフォルトは英語だが日本語に更新することも可能)

Bluetoothのバージョンは5.2で、最大8台のデバイスとペアリングが可能。コーデックはAACとSBCのみなので、AptX等の低遅延でのデコードはできない。よって遅延が致命的なゲームには向かないのかもしれないが、音楽を聴くことには支障はない。これはハイレゾ音源2種(24bit 192kHzリニアPCM・1bit 5.6MHzDSD)をスマホで再生してAptX対応のイヤホンと比較した結果、音質面では記者の耳では違いは判らなかった。

本品の最大のメリットはその豊富なカスタマイズ性にあると言える。個人の聴力の違いや使用する環境や好みにより設定を細かく変えられるのは心地よさを提供するためには必要なことだが、ここまで設定項目が多いと完全自分仕様のイヤホンが仕上がるので、自分仕様の満足感は高いのは当然と言えるだろう。

※写真はすべて記者撮影

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