※編集部・注:記事内容は価値の変動について保証するものではありません。時計投資はオトナの趣味としてご自身の責任の上でお楽しみください。
どうもライターの丸野裕行です。
サイドビジネスとしてアンティーク時計投資をする30~50代の方に、時計投資の話やヴィンテージROLEXについての知識についてレクチャーする《オトナの時計投資》シリーズ。
【連載】『シリーズ:オトナの時計投資』
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新型コロナウイルス感染症の拡大や変異種の影響があっても、ヴィンテージロレックスの価格は再び上昇しはじめました。相変わらず高値を記録しているスポーツモデルは、コロナ禍の中で現状維持しているという感じです。
<写真:1,000万円超えの超高級時計に手を出す必要はありません>
そこで、今回はヴィンテージ時計の買い取り専門店が、今後値上がりが期待できる《現状は“お値打ち価格”》という「隠レアROLEX」を5本ご紹介します。
この専門店の担当者、実は価格が高騰中の『オイスターパーペチュアル Air king』の値上がりの予想を的中させた方なんです。虐げられていたモデルが息を吹き返すように値上がりしていく様を見るのは非常に気持ちがいいとのこと。
取材の協力をしていただけたのは、複数の買取販売店を展開する株式会社ダイヤモンドセブンの吉野将専務とROLEXマニアとして知られる時計投資家・神戸製薬株式会社代表の吉田ナリアキラさんと多田耕司さんです。
<写真:吉野将専務>
<写真:コレクターの吉田ナリアキラ代表>
<写真:コレクターの多田耕司さん>
今後値上がりが予想されるヴィンテージROLEXの数々、お買い求めに遅れを取らないようにしっかりお読みください。
価格上昇が予想される1本 『ROLEX DATEJUST Ref.6605』&ピンクゴールドコンビモデル
1957年製造。製造した年数、わずか3年ほどで非常にレアといわれている稀少モデル『ROLEX DATEJUST Ref.6605』。ヴィンテージROLEX市場でも注目を集めていた初期型デイトジャストなのですが、なぜか価格上昇の波には乗りきれずにいたモデルです。※黒文字盤は特別レア
枯れ感満点のアイボリー灼けした文字盤は、アンティーク好きにはたまらない貴重なオリジナルコンディションです。Ref.6605でもかなり珍しいコインエッジ型フルーテッドベゼル装着モデルは、アプライドのROLEXロゴや無骨なクラウンマーク、赤黒カレンダー、砲弾型インデックス、ドルフィン針などなど、1950年代のレトロ感満載の造りです。
ムーブメントは、Cal.1030の改良型の上位機種「Cal.1065」を搭載し、またバタフライローター搭載など、この年代特有のディティールも見逃せないポイントです。で、裏蓋部分がバブルバックROLEXのように盛り上がりがある《セミバブルバック》が特徴的。ブレスには、アンティーク感をさらに深めるジュビリーブレスが装着されています。
さらにエイジングが進んだ文字盤を持つピンクゴールドのコンビモデルも狙い目。近年、ゴールドコンビモデルの人気はうなぎ登りで、日本人などの東洋人の肌にはやはり少しギラつきが控えめのピンクゴールドがよく似合います。
文字盤が退色して緑色を帯びるほどの“味”が出ていますが、その他には目立つ劣化はまったくなく、リダン文字盤などに交換して、その着け心地を楽しむことができます。価格帯は40万円~60万円台でも探せるために、値上がり前の今のうちに1本手に入れておく方が賢明かもしれません。
価格上昇が予想される1本 『ROLEX OYSTERDATE PRECISION Ref.6694』
リューズを含まないケースの直径が34.0mm、厚みわずか11mmという小ぶりなプレシジョンはプライベートだけでなくビジネスシーンでも活躍する1本。元はオイスター社が開発する防水ケースを採用したオイスターケースには、ツインロック・トリプロックねじ込み式リューズやスクリュー式裏蓋をさらに採用してかなり高い気密性を確保。
現在手巻きモデル製造を打ち切っているロレックス社ですが、このプレシジョンは、古き良き時代の手巻きムーブメント搭載のオイスターデイト。3時の位置にデイトジャスト機構とは違うカレンダー機能を備えます。アップライトのバーインデックスで針はアルファ針、リューズはクラウン付リューズになります。1950年代製造ですが、《プレジション=正確な時を刻むモデル》という精度ランク。
価格帯は、20万~40万円程度で探せるので、ロレックス入門編として1本ムリなく購入できます。
価格上昇が予想される1本 『ROLEX OYSTER PERPETUAL Ref.1018』
スポーツモデル以外で大きめのビッグパーペチュアルモデルになります。36mmケース、ムーブメントとしては自動巻クロノメーターCal.1570搭載。デイトジャスト系のモデルとしては唯一ノンカレンダーになっているという珍しいモデル。超人気のスポーツモデル『ExplorerⅠRef.1016』の後続モデルにあたり、同サイズと機構でありながら、不人気の烙印を押されて埋もれてしまった名機です。
アイボリーにエイジングされた洗練された雰囲気のモデル。Ref.1018のオリジナルインデックスは数が少なく、3・6・9時の位置が長く、その他はショートという凝ったインデックスはRef.1018ならではの上品さが際立っています。
1972年製のラグ幅20mmロレックス純正のリベットブレスを装着したスポーティーな逸品。その完成度の高さは1980年代後半まで続いた歴代ムーブメント中で、耐久性と精度のバランスを兼ね備えた傑作ムーブメントが搭載されています。価格帯は、ギャラ(ロレックスの保証書)なしで、30万円~80万円(ミラーダイヤル)になります。
価格上昇が予想される1本 『ROLEX DATEJUST Ref.16234 ブルーローマ』
定番のデイトジャストでも、文字盤のカラーが変わることでまったく印象が変わります。最後の1本は、隠れた人気を誇っているブルーローマ文字盤です。ホワイトゴールドとのコンビモデルは派手さや嫌味をまったく感じることなく、落ち着いたビジネスマンにピッタリの1本です。
1988年初登場のステンレスとホワイトゴールドが絶妙なコントラストを醸し出すコンビモデル『DATEJUST Ref.16234』は、フルーテッドベゼル(18Kホワイトゴールド)が魅力的。2005年には生産終了となり、1999年頃文字盤の中のインデックス、針に使われる夜光塗料が“トリチウム”から“ルミノバ”に変更。このモデルは、稀少な1995年製のトリチウム仕様になっています。
鮮やかなブルーが目を引き、革ベルト交換してみると、さらにクラシックな印象に昇華します。ヴィンテージ感が漂うシングルブレスレットは、ジュビリーブレスやリベットブレスとは違い、容易にサイズ調整が行えるというのも非常に便利です。ビジネスシ-ンでは、大人の余裕を感じさせてくれる1本なのではないでしょうか? デイトジャスト41のブルーローマとグレーローマにはプレミアがついており、大きすぎないデイトジャストをお探しの方にはベストなサイズ感です。
初めてのヴィンテージROLEX購入で、なにを買えば投資になるのか……それはまずプロに聞かなければわかりません。右肩上がりのアンティークROLEX市場は知れば知るほど、奥が深いのです。
あなたもぜひこれらを参考にして、今のうちだからこそ購入できるヴィンテージROLEXの青田買いでぜひ投資を成功させてください。次回はヴィンテージロレックス以外の、今後価格高騰が予想されるヴィンテージ時計について解説していきたいと思います。
取材協力:
『Diamond Seven ―ダイヤモンドセブン―』住所:大阪市中央区東心斎橋2-2-18-1F
TEL:0120-82-1178
営業時間:24時間営業 年中無休(盆、年末年始除く)
https://diamondseven.net/『神戸製薬株式会社』
※ビンテージROLEXへの投資はあくまで自己責任でよろしくお願いいたします。