先日、ニューヨークの地下鉄に乗っていた。このところ急激に乗車客も増え、コロナ禍以前の普通の状態に戻りつつあるように見えた。ニューヨークの地下鉄には企業広告が掲載されているが、このところコロナ禍の影響で景気が悪いのか、政府関連の広告が多いのが気になった。
地下鉄に乗りながらも意識をすれば、車内の広告からなんとなく社会が見えてくるものだなァと考えながら、広告を見やっていた。
いやぁ、やはりニューヨークは病んでいると思ったのは、大きな広告に『ニューヨークでは、2017年に3,264人の人たちが薬物の過剰摂取で命を落とし、毎年平均4,000人の人たちがアルコール依存症で死んでいます』とあった。
薬物摂取で亡くなる人以上をアル中の人たちの死が占めている、しかも、毎年平均4,000人がニューヨークで亡くなっている。
薬物は違法だ。法を犯してまで、違法薬物を手にして自らの寿命を縮めるのは厳しい言い方をすれば自業自得だ。ただ、アルコールは『酒は百薬の長』とも言われ、適量を楽しむのであれば人生を愉しませてくれる良いツールのようなものだ。しかし、飲み方を間違うとそれは命をも奪い取る。
未だにニューヨークにはホームレスの人たちがチラホラいる。ここ10年辺りで白人の若者も増えてしまっているが、筋金入りのホームレスは残念ながら黒人の老人が多く、服は汚れ、髪は固まり、足取りはおぼつかず、そして、酒の匂いをプンプンさせている。ホームレスでどこから収入があるのか謎ではあるが、どうして酒を手に入れられるのだろうか?
普通に生活している一般市民には、ドラッグの過剰摂取や、アルコール依存症とやらはまるで他人事であるが、しかし、見えないところでは、それらに苦しんでいる人たちがいるのも事実である。金融街のウォール街で働く人たちの中で、働くストレスからかドラッグやアルコールの過剰摂取をする人たちもいるようだ。映画でもそういうシーンは出てくる。
マリファナを合法化しようとする動きがニューヨークで起きている。これは愚策に思う。規制が緩くなっているためか、ここ数年でマリファナの匂いがよく街中で確認される。その度に何か危険な匂いがして、イヤな気分になる。
害になり得るものに関しては規制は厳しくしておいた方がいい。違法な薬物には手を染めない、過剰摂取しそうなアルコールなら自制する。そこは個人て徹底すべきである。
ただでさえも病んでいるニューヨークにマリファナを合法化しようとする動きは断固として止めるべきに思う、これ以上ニューヨークが病まないように….と願いたい。