初全国&ゴールデン『相席食堂』は本当にダメだったのか? 世帯6.9%でも個人4.2%は大健闘

  by 田中周作  Tags :  

TVer、Amazonプライム・ビデオ、Netflixでも驚異的な再生回数を誇るネット界のキラーコンテンツが、全国ネットに初進出し、ゴールデンタイムでオンエアされた。2日に放送された『相席食堂 2時間スペシャル』(ABCテレビ)である。テレビ朝日の結果は世帯6.9%、個人4.2%。今騒がれているほど悲観的になることはない。

ネット大沸騰

昨夜は『M-1グランプリ2020』のファイナリスト10組が登場し、コンビのどちらかの地元をめぐるものだった。母子家庭で育ったニューヨークの屋敷裕政は、父親代わりになって面倒を見てくれた男性が、福祉関係の仕事をしていたことに今さら知りショックを受けたり、見取り図は2人ともロケ中にいきなり髪型をコーンロウにするなど話題沸騰。


https://twitter.com/kumibIog/status/1356551559409135616

人情話かと思ったら、ただの福祉w


https://twitter.com/sLy_earth/status/1356815352802365442

相席食堂のコーンロウの伏線回収が大好き過ぎてもう1回見たい

見取り図・リリーもつぶやいている。


https://twitter.com/mtrzlily/status/1356587687709270017

世界初、コーンロウ売れってできたりするのかな?

『笑神様』と勘違い?

『相席食堂』ファンの中には、ありのままのロケをする芸能人を見たかったはずが、芸人たちがボケ倒してしまうことに違和感を覚えたようだ。


https://twitter.com/nobzombie/status/1356552256049405952

相席食堂のこれじゃない感


https://twitter.com/qooppoid/status/1356835888215416840

昨日の相席食堂は芸人のボケ大会だったので、普段の相席食堂とは違うものだと思ったほうがいい。

同じように芸能人がロケをして、それをスタジオで見る番組として『笑神様は突然に…』(日本テレビ系)がある。このスピンオフ企画が「芸人ロケバトル」。ロケ中、いかに面白いボケをして、内村光良にハマれるか目指すというものだ。

今回のM-1芸人も、同じように千鳥にハマろうとして“頑張ってしまった”

また『M-1』は国民的イベントとはいえ、地上波、しかもゴールデンしかテレビを合わせない視聴者にとっては、M-1芸人だけの2時間番組(しかもコンビごとの尺が短い)はトガりすぎてしまったのかもしれない。だが今回はそれでいいと思う。最初から成功してしまったら、先がないし、話題にならない。ただ先述の通り個人は4.2%。大健闘であろう。

だが一方でこの番組は、ダラダラ流し見しているテレビの視聴者より、積極視聴したいネットのユーザーと相性が良い番組であることも書き留めておきたい。やはり、最大公約数の国民は、「ダーツの旅」のほうが好きなのだろうか。

今後はどうなる?

これまでのテレビ番組は「VTR偏重」で、それをスタジオでただ見る番組が多かった。「ワイプ芸」という、あの小窓でいかに存在感を発揮するかという芸当まで生まれた。だがこの番組は、あくまで千鳥のトークのネタとしてロケをさせるという、逆転の発想が受けた(結果論だが)。
  
おそらく夏頃、また同じように全国ネット・ゴールデンも考えているかもしれない。どんなテで来るのか楽しみである。

ライター。